心理学から学ぶ “ドア・イン・ザ・フェイス”

 人間は誰かの要求を拒否すると、「断ってしまったなぁ」という後ろめたさを感じます。


 “ドア・イン・ザ・フェイス”は、この後ろめたさを解消するために人が「受けた物事に対して何らかのお返しをしようとする」心理に働きかけているのです。(好意の返報性と連動しています)

例を挙げてみましょう。

◎ビックマック10個買って!
ごめんうそ、やっぱりハンバーガー1個で良いや。
お願いね。

これが有名なドア・イン・ザ・フェイスの例です。

最初に無理なお願いされると、その後に来た小さいお願いを聞いてもらいやすというものです。(譲歩的要請法とも言います)。

さらにこの「ドア・イン・ザ・フェイス」を使った実験で、何も考えずに交渉した場合と比べると結果に約3倍近くの差が出ることが分かっています。

これは社会心理学者ロバート・B・チャルディー氏が行なった実験で効果が証明されています◎

【case1.】大学生に以下のようなお願いをしました。

■グループ1
「非行少年グループを2時間ほど動物園に連れて行くボランティアをしませんか?」

結果、承諾してくれた大学生は、17%でした。
(逆に約2割の学生が承諾してくれたことにも驚きですが…)

【case2.】次のグループにはまず次のお願いをしました。

■グループ2
「毎週2時間、2年間に渡って非行少年グループのカウンセリングをしてくれませんか?」

【cace2′.】そして断られてすぐに

「それなら、非行少年グループを2時間ほど動物園に連れて行くボランティアをしませんか?」とグループ1と同じお願いをしてみます。

するとなんと!学生の50%が承諾という結果が出たのです!

つまり、譲歩するように要求レベルを下げただけで承諾率が約3倍になったのです◎

要求のレベルが下がったことにより「それだったら、、、」という気持ちになりませんか?


これはこのまま仕事にも恋愛にも応用がきくので是非明日にでも試してみてください!


■最後に。

 この「ドア・イン・ザ・フェイス」の効果は絶大ですが、最初の要求をあまりにも無理なものにすると相手に不快感を与えてしまいます。そのため、
 最初の大きな要求は不快感を与えない程度の常識があるものにしましょう!

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