異性の親子間で入浴しますか?

今朝の東京MXの番組で興味深い議論をしていた。
父親が未就学女児とお風呂に入ることに問題があるかどうか?だ。
これについては夫と話したことがあって、その際に自分が持って
いた日本人の適当な認識と、イスラームの考えの違いに大きな気づきがあった。

日本では銭湯や温泉という文化があり、他人(同性)の裸を見たり
家族と一緒にお風呂に入ったりすることが当たり前になっている。
映画となりのトトロでも、メイとさつきがお父さんと一緒に入浴する
シーンがほのぼのと描かれている。(人によっては違和感があるらしいが)
また、いつから異性の親と一緒にお風呂に入らなくなるかというと
「なんとなーく」の認識しかない。
周囲と話すとだいたい小学生低学年くらいから一人で入るようになり
二次性徴前くらいには完全に一人で入るようになる人が多かった気がする。
中学生になって親と一緒に入る人はまれだったなぁ。

もしかして日本人はコミュニケーション取るのがそんなに上手
じゃない人が多くて、お酒を飲む場とか浴場などで
「ちょっと恥ずかしい」ことや「普段と違う自分」
を共有することで腹を割って話したりする習性があるのかもしれないなぁ。

比べて、イスラームではアウラを隠すことがとても大切なので
親は早くから子供を一人で入浴できるように育てる。
夫に私が4歳の甥の身体を洗ったと言ったらびっくりされた。(一緒に入浴はしてないからセーフかな^^;;)

また、夫の育ったアラブ圏では銭湯や温泉の文化もないし、公共の場で
自分の裸を見せるようなことはないとのことだった。

日本の普通って、他の国とは結構なズレがあるのかもしれない。
(海外は日本と違って湯船に浸かる文化がないけどさ)

MXの番組では、こういった習慣に歯止めがきかずに
行き過ぎてしまう場合もあるんじゃないか。
「異性の親子がお風呂に入ることの違和感」を成長してからも
続けることで、おかしいことが普通になり、もしかしたら父親
が自分の娘と性的な関係を持ってしまうことに繋がるのでは?
ということをある事件に言及しつつ討論していた。
(最近、そういう裁判がありましたね…。父親が実の娘と性的関係
を持って、娘がそれを訴えたら敗訴したというニュース。日本の
文化に「女性が断らなければ、合意があったとみなされる」という
土台があるのではないか?というものがある。娘の自我が形成される前に、しつけと称して性的な行為を徐々に行っていたら、娘が断るという選択肢がないまま侵食されてしまうこともあると思う。)

日本はちゃんと性教育を行わないから、何が正しくて
何がおかしいか、ちゃんとみんなが議論しない。
恥ずかしいものとして、蓋をしてしまうっていうのもあるかも。

日本て、家庭の文化はそれぞれで他人はタッチしない、って
考えているところがあって、少し変なことでも「よそはよそ、
うちはうち」があらゆる事象にまかり通っていると思う。
もちろん、多少のことならそれぞれの家庭の勝手だが
虐待など行き過ぎた行為でも、本人がおかしいと気づいたり
周りがおかしいと通報したりするハードルが高いなぁと思う。

別に海外の普通に従わなければいけない訳ではないけど
日本は「その場の空気」を大切にする文化が強すぎるあまり
悪いことや行き過ぎたことに「おかしい」ということを
気づきにくくしていると思う。
そして「みんなやってるから…」ということが
あまりに個人の判断基準になりすぎているなぁと思う。

そうやって考えると、こういう土壌(ちゃんと性教育や性の
タブーを表に出して議論しない、みんながやっているから
と思考停止する環境・家庭の問題に口を出せない)を作っ
ている社会にも問題があるんじゃないかなぁと思った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?