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「お前の採用にいくらかかっていると思ってるんだ!!?」の内訳

新卒が入社して2週間ほどが経過して、ニュースでもちらほらとスピード退職のニュースが上がっている。

もはや風物詩だ。

「お前の採用にいくらかかっていると思ってるんだ!!?」とか、いまどき言う人がいるとは考えにくいが、スピード退職者に対してこう思わないことはない。

じゃいったいいくらかかっているんだろう??

募集費

今回は正社員だけの話にしよう。

まずかかるのは募集費だ。
たとえばWeb媒体に募集をかけると、30万〜40万/月くらいはかかるだろう。

Web媒体の募集だと、応募あってもなくても固定で費用がかかる。
一つの募集で複数の応募があればコスパがいい。

就活イベントへの参加もある。合同説明会となると40万〜100万くらいまで幅がある。
海外留学生にアプローチできるボストンキャリアフォーラム(ボスキャリ)では、移動・宿泊費をコミコミだと1,000万円を超えていく。

社内のホームページからエントリーしてくれれば、募集費は低い。ホームページの改修やランディングページの作成だけでも数十万程度で、永続的に使用することができるだろう。

転職エージェント

転職エージェントを使う会社も多い。

転職エージェントは成功報酬型だ。
エージェントを介して就職が決まった場合、年収の30%ほどが手数料となるのが相場だ。

例えば年収420万円の人が就職したとすると、126万円が手数料となる。

リファラルの報酬

リファラル採用とは簡単にいうと社員紹介だ。
リファラル採用だと紹介してくれた社員に賞与を上乗せするとか、謝金がでるとかそんな仕組みだ。

エージェントで採用となると100万くらいかかるわけだから、数十万の謝金を支払ってもいいというわけだ。

プライスレスな費用

入社数日のスピード退職の場合は、あまり関係がないが、研修・育成コストがある。

講師の人件費や、生産性をあげてない研修期間中の給与も支払っている。研修は投資と言えるが、やめられてしまっては本来払いたくなかったコストだ。

新卒の場合は、内定承諾から入社まで半年くらいの時間がある。
しっかりと卒論を書いて単位を取って、青春を桜花する時間だ。

しかしこの時間にも人事は様々な連絡をとって、内定者が心変わりしないようにフォローする。

半年かかってグリップしてきた新卒が3日でやめられたら、ダメージだ。この手のダメージは費用換算しにくい。

合計

まぁ企業によって違うが、採用にかかる一人当たりの費用は80万〜120万くらいが平均になるだろう。プライスレスの話のは除く。

また通常、生産性をあげるまでに1年くらいはかかるだろう。業種業態によっては3年くらいを見越している企業もあるかもしれない。

それまでに支払った人件費・法定福利費、教育コストを鑑みると、もっとかかっているような計算になる。

と言われても、金がかかっているからといって退職を取りやめる理由にはならない。

「いくらかかっていると思ってるんだ!!」と言われたら、自分の年収の30%くらいをいうとだいたい当たるという話だ。







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