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本棚の余裕と読書脳と

今年の春に本棚を買った。これまで自室に本棚がなかったわけじゃないけれど、一人暮らしを始めて3〜4年も経つと、手持ちの本は入りきらない量になり、本棚はぎゅうぎゅうに。本と本棚のスキマに横向きに入れるなどして、それでも入りきらない分は、棚上や床上に溢れ出し始めていた。

去年くらいからはしばらくそんな状態で、なかなか本に手が伸びなかった。本棚に余裕がないときには、新しく本を購入することも、そして本を読むことも億劫になってしまう。

それは、心に余裕がなければインプットしたいことが頭に入ってこないのと似ているし、お腹が空いてなければご飯が入らず栄養を吸収できないのとも似ている。ある程度の余裕が必要なのは、心も身体も、本棚も同じみたいだ。

新しく本棚を買ってからは、スペース的にも精神的にも本を買い足せる余裕が生まれて、結果的に本を読む時間も増えた。新しく買った本を読み漁るばかりで積読はそのままになっているけれど、この勢いでまだ読んでない本にも手をつけていきたいと思っているところ。

ただ、しばらくぶりに熱心に読書にふけってみると、なんだか「読書脳」みたいなものがカチコチに凝り固まってる気がしてきた。たとえば、文章がスッと頭に入ってこない。短時間でも集中力が途切れるし、学生の頃に読んだときの方がもっと心を揺さぶられたんじゃないか、とか思えて少し悲しくなる。

きっと読書にも読書のための「脳筋」みたいなものがあって、それはしばらく使わなければ日に日に凝り固まり、衰えていってしまうのだ。最近、自分の肩甲骨まわりがガチガチに固まっている“嫌な感じ”を思い浮かべて、そんなことを考える。

凝り固まっていたわたしの読書脳はいま、久しぶりのストレッチによってようやく動き出したところ。もう少しいろんな本を読むトレーニングを重ねて解きほぐしつつ、また柔軟にいろんなものを吸収していけたらと願う。


ちなみに今日は、佐久間宣行さんの『佐久間宣行のずるい仕事術』を読んだ。読みやすくも、深く頷いたりハッとさせられたり、参考になることばかり。いまフリーランスでライターをしているわたしとしても「読めてよかったなあ」と思ったし、同時に、会社員1〜2年目だった頃の自分にも読ませてあげたかった本だった。会社員の人にもフリーランスの人にも、あとは企画を考えることがあるクリエイター職の人にもおすすめです。

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