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ドラえもんを観るのが楽しいなら製作者に報酬を支払おうと子供に教えました。

ご存知の通りYouTubeにはありとあらゆる動画が満載で、現代の子育ての強力なパートナーになっているのではないでしょうか。

一方で、(以前書いたように)映像表現の文法や作法を学ぶには不向きです。加えて、違法にアップロードされたと思しき動画も含まれており、子供に観せるには不適切と言わざるを得ない場面も多いのが実態です。

もちろん、子供向けとしてYouTubeKidsが用意されていますが、それで観たいものが観られる訳でもなかったりするので、いけないと思いながらもずるずると誰がアップロードしたのか明らかでない外国語の字幕が入った動画を観るのを黙認してしまっていました。恥ずかしながら。もちろん公式チャンネルは観てもらって構いませんが。

現在、我が家では、以前の記事の通りYouTubeからの離脱を進めているところで、子供は「ファインディング・ニモ」という好きな映画を見つけてくれ、続編の「ファインディング・ドリー」もお気に入りに追加され、連日鑑賞して楽しんでいます。最近では、AppleTV+の「ウルフ・ボーイ」や「スヌーピー」も気に入って観てくれるようになりました。これで表現について覚えていってくれればと期待しています。

さて、この度、積み残しとなっていた問題に手をつけることにしました。それは、「ドラえもん」のYouTube動画(多分違法アップロード)を我が家の全てのディスプレイから排除すること、です。

我が家の幼児たちはドラえもんがとても好きです。子供がその人生の初期に触れる映像表現としては最適と言える優れた作画表現や物語を持つ良質なアニメーション作品です、なんて説明は不要の国民的作品ですね。瞬く間に我が家の子供も虜になってしまいましたので、やはりその絶大な実力には脱帽です。

ですが、これまでYouTubeでの動画視聴習慣が身についてしまっていた子供がYouTubeでドラえもんを観ようと思うと、違法アップロード動画しか見当たりませんでした。

筆者の知る限り「ドラえもん」のエピソードを公式にネットで視聴出来るのは「ドラえもんチャンネルアプリ」(月額550円)のみです。AmazonPrimeでは観られませんし、テレ朝公式のTELASAでさえも全話は観られません。

せっかくドラえもんという優れた作品を気に入っていても、YouTubeで観ると違法に動画を上げた人物の利益になってしまう、という大問題があったのです。DVDを多少買ったりもしましたが、膨大なエピソード数を考えると全話は揃えられそうにありませんし、ディスクの入れ替えをするよりストリーミング再生の方が操作が簡単だったりもします…。

そこで子供に、ドラえもんが楽しいなら、ドラえもんを作ってくれた人にお金を支払って感謝の意思を示そう、そうすればもっと楽しいドラえもんを作ってくれるよ、と教えて「ドラえもんチャンネルアプリ」でドラえもんを視聴することにしました。その際、YouTubeのドラえもん動画を観ても本当に作ってくれた人を助けることにはならず、間違ったことをしている人しか得をしないことも伝えました。

子供はあっさりOKでしたので、早速開始しました。tv asahi IDを作成して「ドラえもんチャンネルアプリ オールマイティーパス」を購入し、スマートフォンにインストールした「ドラえもんチャンネルアプリ」のドラえもんIDとtv asahi IDを連携させれば、アプリでドラえもんの全エピソードを視聴できるようになります。                                                                                                              

「ドラえもんチャンネルアプリ」はCromecastには対応していないものの、ミラーリングをすればTV画面でも視聴できます。子供としてはTVの大きい画面で観られることも重要なポイントのようでしたので、TV画面で楽しめて子供は満足していました。

もはや現代においてはTV番組は娯楽の主役ではありません。主役はアプリであり動画配信サービスです。日本では長らくTV番組は無料で視聴できるものでしたので、映像に対価を支払うことへの理解は未成熟だったかもしれません。加えて、アプリや情報も無料で提供してもらえるのが当たり前、という環境もあります。しかし、氾濫する違法に流通する動画を目の前にすると、制作者への正当な対価の支払いは切実な問題でもあります。

映像作品の品質向上に報酬を支払い次なる新作に投資するのか、それとも権利を持たない人物が無許可で作品を配信することに褒美を与え助長するのか、私たちの行動ひとつでその先に待ち受ける未来は変わってきます。どちらが子供にとって望ましい未来なのか、よく考えて選択したいです。そしてそれも子供の教育に含まれる、ということも忘れてはならないと思います。

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