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リワーク日記19 仕事の予行練習をすると自分の性質に気づける

お盆を過ぎて、最近少しだけ涼しくなってきたような気がします。近年はお盆を過ぎても9月だろうが10月だろうが灼熱の日々が珍しくなかっただけに、昔の正常な季節の移り変わりが戻ったようで少しだだけほっとします。もちろん、昔はもっと涼しかったですが。これでも暑いです。

植物たちもよく頑張ってくれています。そういえば忘れていましたが、今年もブルーベリーもたくさん採れて子どもたちと美味しく朝食にいただきました。

ある年には、地植えなのに日照りが強すぎてブルーベリーの実がたった1日でカラカラにしおれてしまったこともあり、毎日水やりをしてあげたこともありましたが、今年はそんな必要もなく無事に育ってくれています。

さて、リワークの方ですが、今度は仕事の予行練習をスタートさせました。社会復帰するために、簡単な作業から始めて仕事の練習をする段階です。また一歩前進ですね。

まずは運営の補助業務の一部を単発の仕事として手伝うことから開始することになりました。これができたら次は単発でなく定常的な仕事に移る見通しです。

今回は、ある備品の企画提案を任されました。大した内容ではありませんが、「落とし物ボックス」です。

スタッフからの指示は非常に曖昧で具体性がなくぼんやりしたものでしたし、希望も予算500円以内というほかはほとんどありませんでした。わざとそうしたのかもしれませんし、本当にあやふやだったのかもしれません。それは分かりませんが、非常に私にとっては嫌な場面設定ではありました。その中でまず提案書を作るよう求められました。

個人的には、要らない段ボール箱に「落とし物ボックス」と書いて完成で良いんじゃないかと思いましたが、とりあえずほとんど何も要件がないのなら、ネットで落とし物箱の事例を調査し、落とし物ボックスに求められる要件を探って検討し、素材、形状、デザイン等を絞り込み、材料の調達性とコストを加味して、文案も含めていくつか素案をまとめようと思いました。

それで調査検討を開始したのですが、一番困ったのは、「どこまでやるべきか」の手加減の塩梅でした。これでも一応はモノづくりのメーカー勤務の身ですので、製品のスペックを検討してラフな企画を作るくらいはできますが、どこまで本気でやるべきかに少し戸惑ってしまいました。

例えば、強度についてどのくらいのレベルを求めるのかやその客観的な測定値をどう入手するのか、使い勝手についてどのような項目で検討すべきかといったような点です。

ですが、落とし物ボックスにそこまでのことは普通は要求しませんよね。しかもこれはあくまで「模擬的に」行って仕事の練習を経験することが目的ですので、落とし物ボックスを市場で販売しようとしているわけではありません。私の場合はその「普通」の感覚が分からず全部重く受け止めてしまうことに加え、取組み始めるとどんどんのめり込んで深掘りして、少しでも高い完成度を追求して行こうとしてしまう癖が出て、小さな仕事に不釣り合いなエネルギーと時間を費やしてしまうのです。

しかも都合の悪いことに、やってるうちにどんどんと新たな視点や発見やアイディアが見つかるので、際限なくやることが広がっていってしまうのです。これはアイディアを広げる場面では良い部分でもあるのですが、そこまでのことが必要がない仕事に過剰に労力を注いでしまい、消耗スピードを早め、他の仕事の完成度にも影響を及ぼしてしまいます。

今回も、提案書作成のための時間を自己申告で3日貰いましたが、1週間だったらもっとのめり込んだでしょう。

また、こののめり込みやすい性質が、マルチタスクを苦手にさせているとも感じました。一度集中し始めると、ひたすらその世界に入り込み、作業に没頭して、他の事に注意が向けられなくなるのです。途中で作業を邪魔されると、とにかく不快でストレスが溜まり、集中力も戻らないのです。

つまり、私ののめり込みやすい性質の良い面と悪い面が、私の強みであり弱みでもあるわけです。ですので、私の課題としては、眼の前の仕事にどこまでの労力をかけるべきかという手加減具合の判定を良い塩梅に下す事、ということになります。

ただこれにも問題があって、自分の判定と他者の判定が異なることがかなりの頻度で発生するということです。

私自身は、これは力を入れる必要はないと思うものでも、他者は逆に考えていてむしろその方が普通だという悲劇が結構あるのです。私はその「普通」の感覚が理解不能なので、自分の感覚を常に疑う必要に迫られ、自尊心を疲弊させエネルギーも余計に消耗し、疲れ果ててしまうのです。

もうここまで来たら、他者のことは無視して自分を守ることを最優先にするという大方針を決めてしまっても良いかもしれません。

というような調子で今回も学びが多そうです。引き続き、お仕事の予行練習をしていきたいと思います。

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