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会食恐怖症であること

こんばんは

会食恐怖症。ご存知の方もいるでしょうか。
とっても分かりやすく書くと、誰かと外食したり、ご飯を食べたりするのが苦手で、普段は食べられるものさえも喉を通らなくなってしまう状態のこと、だと私は認識しています。

私は、そんな会食恐怖症にあてはまってしまう人なんだと思います。発症したきっかけは、幼稚園年長から小1まで続いた給食の完食指導でした。今よりももう少し、ハラスメントとかにも緩くて、昭和寄りな指導が許されつつあった時代。私はあの頃、給食を完食しないと外に遊びに出してもらえなかったり、休み時間まで1人でご飯を食べさせられたりすることが日常でした。「あなたは残したらいけない。貧しい国の子供たちは食べられないのだから」という呪いの言葉。1番忘れられないのは、小1の時に給食を残そうとしたら、「残すの?!もったいなーい」と大声で友達に言われ、先生がそれに賛同するように声を上げて、クラスの中で私だけが完食できないと責められたこと。私さえ完食したら全員完食、お残しなしなのに、と責められ続けた1年間でした。

そこからです。私がご飯を楽しめなくなったのは。元々少食だったけど、あの2年間があってからは、1人前ですら苦しくて、食べられないことが増えました。お家で食べている時はまだ食べられても、外食となると落ち着かなくなって、たとえ家族と一緒でも、体調によっては食べられないこともよくあります。友達と2人きりのご飯でも、なかなか完食できなくて。残してしまうことに対して、毎回罪悪感を持ってしまうし、お店の人に申し訳なくて仕方がないです。今日は食べられそう、と思っていても、いざご飯を前にすると不安がよぎってしまうのです。私、食べ切れないかも、と。最近は、友達が理解してくれて予め食べてくれたり、残した分を持ち帰れるお店に誘ってくれたりします。それでもやっぱり、気を遣わせてしまっているなぁと思うと、申し訳ないです。

大学生となれば、時には会食恐怖症が本当に苦しいものになるタイミングも来ます。たとえば明日、私はとある企業の社員さんと大学生数名でランチに行きます。しかも、社員さんの奢りだそうです。自分でお金を払う時は、食べられそうな量のものを選んだ上で、気持ちが悪くなってきたら諦めて残してしまいます。もちろん、残し方は綺麗に。ぐちゃっと残すなんてもってのほかです。でも、奢っていただく以上、相手の気持ちを考えると余計に残せない。自分が普通にご飯を楽しめないことが、今とても苦しいです。美味しいものを美味しいと言って、笑えるような人になりたかった。そう思う日が何日もあります。

ご飯に誘われる度に、食べ切れるかどうかを考えてしまう思考の捻れが本当に嫌です。みんなみたいに、食べたいものを好きなだけいっぱい食べたいです。食べることに幸せを感じられる人になりたいです。私の何が悪いのかなぁって考え始めると、ほんとに辛い。ただ人より少食だっただけなのに、残すことが絶対に許されなかったあの空間のせいで、トラウマが消えません。気にしなきゃいいって言われても、どんなに頑張ったってそんなすぐに忘れる事が出来なくて。食事を楽しむこと、その人との時間を楽しむことを意識できるようになったのは、本当につい最近。だからまだまだ、会食恐怖症とサヨナラするには時間がかかりそうです。

「残すこと=悪」という考えを植え付けたあの先生と、残してしまうことは怖いことだというトラウマを作った先生を、私は一生許せないです。恨んでも何も変わらないから、頑張って外食にも行くけれど、ずっと恨むし許しません。あれは、食育じゃなくて虐待です。完食できないといけないからと無理に食べては戻す日々の記憶を、忘れることなんてできません。ギュッてしてあげたい。あの頃の小さい私に。もういいよって言って、食べるのを止めさせたい。それくらい、本当に苦しい思い出なのです。

noteを書きながら、なぜか涙が止まりません。
こんな私でも、外食を楽しめる日が来るといいな。そして同じように苦しむ人たちも、笑って何も気にせずご飯を食べられる日が来るといいな。心からそう思うし、そんな日が来ないと、苦しい思いをした人達は報われないと思う。理不尽がすぎていると思う。ご飯を食べきれないからという理由だけで、攻撃されていい理由になんかならない。考えたら誰だって分かることなのに、それが平気で行われたあの過去を、今からでも書き換えたいです。

もしご飯を残す人がいても、責めないで欲しい。教育者が読んでいるとは思えないけれど、もし読んでいるとしたら、完食できない子を責めて攻撃するのだけは絶対にしないで欲しい。好き嫌いで残してるんじゃないのです。量が多かったり、何かしら恐怖心があったりして食べられないだけなのです。完食=正義ではない。それを頭に入れておいて欲しいです。

明日、私は美味しく楽しくご飯を食べられますように。そして世の中の誰もが、ご飯を食べることに幸せを感じられるようになりますように。

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