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映画『ブラックパンサー』から学ぶ、日本人が目指すべき英語

あなたは『ブラックパンサー』という映画をご存知ですか?

ブラックパンサーは2018年に公開されたいわゆる

マーベル系ヒーローものの映画です。

私はこの映画から、英語学習者に伝えたいメッセージがあるので記事にしました。

この映画は、私たち日本人の英語に対するステレオタイプを壊し

新たな視点をもたらしてくれるだろうと思います。

日本人の英語学習者の成長を妨げるのが

いわゆる『アメリカ英語』だけが『正しい英語』であるという思い込みです。

(実際に、私でさえ過去に無意識のうちに、このような間違った思い込みをしていた)

しかし、そうなるのも無理はないでしょう。

なぜなら私たち日本人は、基本的にアメリカ英語を基準にした教材を使って英語を学んできたし

映画や音楽、テレビなどのメディアに出てくるのはアメリカのハリウッドスター、、、

知らないうちに見たり聞いたりしてきた『あの英語(つまりアメリカ英語)』が『正しい英語』であると

脳が認識するのはごく自然なことです。

ただしこのことが、日本人の英語学習に弊害をもたらします。

それは、自然と『アメリカ英語をペラペラと流暢に話せること』が、ゴールになってしまうということ。

そして、頑張っても頑張っても、自分の英語とアメリカ人のネイティブや、アメリカ帰国子女の話す”あの”英語とを

比較してしまうということ。

私自身、このことでだいぶ苦しんだものです。

私の頭は『アメリカのネイティブのように英語を話せなければ意味がない』という

考えに縛られていたのです。

自分の英語を絶えずネイティブと比較しては落ち込み、ぎこちない自分の英語に”不合格”のレッテルを貼り続け、

中途半端な英語を見せるのが恥ずかしくて思い切って英語を話せない暗黒の時期が長く続きました。

(しかし同時に、私のこの強烈なコンプレックスが今の私の英語を作り上げたのは事実です。

私は、独学で英語を習得したにも関わらず、

私の英語は、典型的なアメリカ英語のようになってしまったのです。

事実、アメリカの人と話すと高い確率で、アメリカに留学していたのかと聞かれます。)

ある時から私は、違う視点を持つようになりました。

ネイティブのような英語を目指すこと自体がナンセンスでは?
なぜなら、そもそもネイティブではないのだし、ネイティブにはなれないのだから。
第二言語として英語を話すのなら、国際基準の英語を目指すことの方が合理的なのではないだろうか?

国際基準の英語とは、アメリカ英語を基準としたものではなく、

世界とコミュニケーションをとる手段として用いる英語ということ。

ネイティブのように流暢に話せることを目的とするのではなく、

あなたが英語を使って、世界とコミュニケーションが取れることを目的とすること。

ここからやっと、映画『ブラックパンサー』の話になりますが笑

映画ブラックパンサーは、アフリカの架空の国『ワカンダ王国』を舞台にした物語です。

ワカンダ王国の人々、ワカンダ人達は自国の”ワカンダ語”と、英語を話します。

(実際に、アフリカの国々は、歴史的に元々イギリスとフランスが占領していたために

そのほとんどが英語もしくはフランス語を公用語としています。)

そのワカンダ人の話す英語が、まさに『国際基準英語』と言えるでしょう。

彼らは、ワカンダ人のアクセントで『完璧な英語』を話すわけです。

アクセントが違えば、それをまるで『ニセモノの英語』のように表現する人がいますが、

そうでしょうか?

知らない人が多いと思いますが、英語を母国語とするアフリカの国は多いです。

そして、彼らはブラックパンサーのワカンダ人のような英語を話します。

それはそれで本物の英語なのです。

アクセントとは、環境に左右され自然と決定されるものです。

同じ英語を教えても、環境やその人の持つ様々な要素に影響されて

人それぞれのアクセントが形成されます。

ここを比較すること自体ナンセンスなんです。

ネイティブを目指そうとするのは苦しいだけです。

自分のアクセントに自信を持って、国際基準の英語を目指そう。

どの英語が正解か不正解かなんてない。

あなたの英語は、そのままで正解なんです。

以上、日本よこれが英語だ!

PS

僕がブラックパンサーで注目していたのは

主人公ティ・チャラ国王の英語と、

最強の敵として現る、キルモンガーの英語。

ティ・チャラ国王はワカンダ王国で育ったために、

彼の話す英語はワカンダ・イングリッシュ。

一方、キルモンガーはワカンダ人の父とアメリカ人の母の元、

アメリカで生まれ育ったために、彼の話す英語は

いわゆるアメリカの黒人が話すような、ラッパー調の

バリバリのアメリカンイングリッシュなんですね〜

出演者は、みんなアメリカ人なんですけど

ワカンダ人役なので、役柄と世界観に合わせて話す英語がワカンダ・イングリッシュ

になっているのも、面白いですね。

映画ブラックパンサー、是非英語に注目して観てください!

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