一夜文庫@文フリ東京ブース:て-13

寝る前の読書を愛する人。読んだ本とか買った変な本の話とか、日常風景をスマホで撮った写真…

一夜文庫@文フリ東京ブース:て-13

寝る前の読書を愛する人。読んだ本とか買った変な本の話とか、日常風景をスマホで撮った写真とか、旅の話とか日々の話。次回文学フリマ東京38にも出店します!

マガジン

最近の記事

  • 固定された記事

文学フリマ初出店してみて実際どうよ?って話

文学フリマに出るまでのことを書いたところ、思いがけなくたくさんのかたにお読み頂けました。ありがとうございます。↓こちらです。 【文学フリマ初挑戦】PhotoshopもInDesignも使えない私がWardと写真切り貼りの超アナログスタイルで白黒コピーZINEを作る話(https://note.com/ichiya_bunko/n/n0335ca179e03) 実際↑これを読んでブースを訪れてくださったかたまでいらっしゃいました。ありがたい……。で、実際出てみてどうだったか

    • 『戦利品』と呼ばないで

      文学フリマ東京38に出店するにあたって、どうしても書いておかなければならないことがござります。なるべく軽い感じで書くので、まぁお読みいただけるかたは流し読みしてくださいまし。 これまで私のZINEを買ってくださったお優しい皆様にはそういうかたはいらっしゃらなかったのだけれど、もしかしたら! ひょっとしたら! 今後私のZINEを間違って買ってくださるかたが現れた際に、お互いにとって不幸な結末にならないように、ひとつだけお願いがあるのです。 『戦利品』って呼ばないでくれよ。

      • 横須賀彷徨①

        先日、とあるイベントがあって横須賀に行った。楽しいイベントでわいわいした後ひとりになって、せっかくなので散歩してみることにした。夕暮れ時だった。横須賀中央駅から駅前の道を適当に気の向くまま歩いた。 細い路地に立ち飲み屋や縄のれんのような昔ながらの居酒屋が立ち並ぶ一角。いかにも大衆酒場という感じで何十年もここにいますよという店構えで、硝子戸の向こうが賑わっているのがよく分かる。商店街を渡った向こうにも居酒屋がいくつも立ち並び、酒呑みにはたまらない街並みが続いていた。 横須賀

        • 前回に懲りず文学フリマ東京38に出店します!

          前回の文学フリマ東京37に初めて出店した感想を書いたところ、これまたたくさんのかたにお読み頂けました。恐縮至極にございます誠にありがとうございます!文フリのことを書くと見つけて頂きやすいのですね。 ↓こちらです 私めは何をしている者かといいますと、去年から文芸ZINEを作り始めた新参者です。 ↓このようなZINEを作っております。 この記事を書いた後も特に何も変わらず、相変わらずキンコーズで白黒コピーZINEをちまちま作っております。超まれに奇特で優しいかたにお買い上

        • 固定された記事

        文学フリマ初出店してみて実際どうよ?って話

        マガジン

        • 旅の話
          6本
        • 写真
          9本
        • 変な本を買った話
          2本

        記事

          魚は泳ぎ鳥は飛び人は書く

          鮭は川を昇る。 鳥は空を渡る。 人はなぜ書くのだろう。 本能のみで生きる動物や植物がうらやましくなることがある。自分の持つ思考や感情が鬱陶しくなることがある。自分の来し方行く末について考えても仕方のないことを悩みうじうじ考え込んでメビウスの輪のような思考回路の迷宮でぐるぐる周り続け疲れ果てた末に、ネイチャー系のドキュメンタリー番組で川を遡上する鮭や大陸を渡る白鳥の姿を見て涙を流したりする。鮭や白鳥は生まれながらに来し方行く末が決まっている。どう生きるかは彼らの身体が、本能が

          魚は泳ぎ鳥は飛び人は書く

          【本の感想】松田修『尼人』

          現代美術作家の松田修さんの自伝的エッセイのような本『尼人』(イースト・プレス)を読み終わった。これ一冊が著者のポートフォリオのように感じた。この本自体が現代美術の作品とも捉えたら妄想が膨らんできた。刷られた本が置かれた瞬間にそこが「現代美術を詐欺だと思っている尼崎在住のおかんに現代美術とは何かを説明する本のあるインスタレーション」となり、本屋も読者も作品を構成する一部として取り込まれる……なんて。しかしこんな屁理屈も通りそうだと、この本に登場する現代美術シーンの滅茶苦茶さを読

          【本の感想】松田修『尼人』

          【文学フリマ初挑戦】PhotoshopもInDesignも使えない私がWardと写真切り貼りの超アナログスタイルで白黒コピーZINEを作る話

          どういうわけだか衝動のみでZINEを立ち上げてしまった私が、ついに文学フリマ東京に初出店してしまいます。今風にZINEと呼ぶより昭和風に文芸同人誌と呼ぶのがしっくりくるような白黒コピーの冊子をひっさげてアウェイに乗り込むことになりました。私自身はこのようなダサさの塊なわけですが、それでも創作とかしていいんじゃね!? それが文学なんじゃね!? ということを叫びたくてこれを書いています。 なぜ私がZINEなど作ったかといえば、ネットで出会った好きな著者様や絵師様に書いてもら

          【文学フリマ初挑戦】PhotoshopもInDesignも使えない私がWardと写真切り貼りの超アナログスタイルで白黒コピーZINEを作る話

          旅の感想がまとまらない

          六月に熱海・伊東に行ったときの感想が全然まとまらない。熱海銀座劇場とまぼろし博覧会がめちゃくちゃよかったので、それについて詳細に書いていたら全然終わらないのだ。 年内までかかるかもしれない。 とりあえずとにかくめちゃくちゃよかった!ということだけ申し上げて、写真だけあげておきたい。

          ハトヤホテル礼賛

          熱海・伊東旅行を計画したとき、私が真っ先に泊まりたいと思ったホテルがハトヤだった。昭和生まれ平成育ちの私には辛うじて「伊東に行くならハ・ト・ヤ♪」というあの有名なCMの記憶がある。CMは知っているけど泊まったことはなかった。あのこてこてバブリー温泉宿な館は平成の世ではダサいと忌避されていたと記憶している。しかし時は過ぎ令和の世、昭和レトロブームの真っ最中。今こそハトヤに行くべきだ。行きたい。行くしかない。 検索すると、なんとハトヤホテルにはひとり旅応援プラン的なものがあり、

          熱海秘宝館と昭和なあのホテル

          これから熱海を観光で訪れる皆様、熱海随一のアクティビティといえば? そう! 「熱海秘宝館」ですねっ! 熱海駅前の観光地図では見事にスルーされていた気がするが、せっかく昭和な温泉街に来たのにここを訪れずしてどうしようというのか。 「秘宝館」と言われてもスマートな令和っ子の皆様には分からないかもしれない。まだ今のようにエッチなコンテンツがネットでいくらでも楽しめるような環境になかった昭和の時代、人形などを使ってエッチなジオラマでセクシーな展示をしていた妖しい館のことである。今や全

          熱海秘宝館と昭和なあのホテル

          東海道線のグリーン車、最強説。

          先日、熱海と伊東でひとり旅してきた。 その旅でコスパ最強のプチ贅沢を知ってしまった。 東海道線のグリーン車。 最高。 しかも平日の昼間の空いている時間に乗るのがめちゃくちゃいい。都内から熱海ならグリーン券はなんとたった千円ポッキリ。これで新幹線のような豪華なシートに座れ広い窓から景色を眺められる。 乗車券+グリーン券にもう少し足せば新幹線に乗れる。賢いひとならそうするだろう。だが私はそのお金をケチっているだけではないのだ。新幹線って速すぎて景色がよく見えなくないですか

          東海道線のグリーン車、最強説。

          伊東、レトロ看板の夜

          先日、熱海・伊東へ一泊二日の旅に出た。 ディープスポットばかり行って濃すぎる旅になったので、その話もゆっくり書きたい。取り急ぎ、伊東の夜の街のレトロ看板がめちゃくちゃ可愛かったので、その話。 まずは夕方にみつけたこちら。 明らかにもう営業していない様子。 窓口やドアの様子から察するに、たぶんピンクな映画専門の映画館だったのではないか。 とても好きな建物と看板だけれど、やはり営業していないのは寂しい。余所者の勝手な感傷ではあるけれど、現役のときも見てみたかった。 そんな

          本土の普通のひとと沖縄

          6月23日は沖縄慰霊の日だった。 テレビをつけたら特集が組まれていた。ほんの数年くらい前までは、東京のキー局で慰霊の日を取り上げることはめったになかったと思う。ここ数年のこのような動きは必要なことだ。遅いという指摘もあるかもしれないが、それでも絶対にやったほうがいいことだ。これからも続けてほしい。 昔、沖縄本島を巡るパッケージツアーに参加した時、沖縄戦の激戦地だった地域をバスで通過したことが忘れられない。 そこに住んでいた家族全員が亡くなって、沖縄独特のお家のような墓だけが

          一杯のボルシチ

          昨日に引き続きウラジオストクに行ったときの話。令和の皆さんは「一杯のかけそば」の話なんか知らないだろうなと思いながら書いている。あの話は当時は人情話とか美談みたいな「いい話」だったけれど、今の時代は「こんなマナー違反の注文のしかたをされたら飲食店に迷惑」という炎上話にもなりそうだし、「飲食店で家族四人でかけそば一杯しか頼めない現代の貧困のリアル」という社会問題提起話にもなりそうだ。時代は変わる。 話を元にもどして、ウラジオストク出発前、私は緊張で胃を壊した。コロナがじわじわ

          松ぼっくりのハチミツ漬け

          コロナがじわじわはじまりだした頃に行ったウラジオストクのレストランで、いけてる若い女子ガイドさんが「これはぜひ味わっていただきたいです! このお店の名物ですよ!」と教えてくれた珍味があった。 それがこれ。 松ぼっくりのハチミツ漬けだ。 まだ若い生えたての松ぼっくりを採って漬けるのだという。恐る恐るなめてみると、ハチミツの甘さと同時に松のすっきりした匂いが鼻に抜けた。寒く長い冬を過ごすロシアの人達は、あの青くささに夏を思い出すのかなぁ。好き嫌いは確実に分かれると思うが、私はけ

          松ぼっくりのハチミツ漬け

          偶然のミラクル

          なにか書くことないかなぁと考えながら写真フォルダを整理していたら、何を撮ったか分からない写真が出てきた。 前後の写真を見て思い返すと、たぶんレストランの中のはずだ。薄暗くてライティングのお洒落なお店で、ちゃんと撮れている写真もある。たまたまシャッターボタンに手がふれて偶然撮れていたらしい。 でも後から見返すと、ちゃんと撮れているものよりこっちのほうがカッコいい。 スマホ写真はこういうのがあるから面白い。 ちゃんとしたカメラのシャッターを切るには、セルフタイマーでも使わな