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2019年1月~12月に資金調達を行ったブロックチェーン企業のデータベース

2019年版のVC(ベンチャーキャピタル)やクリプトファンドが投資をしたブロックチェーン、仮想通貨関連の企業やICOプロジェクトをデータベース化しました。

2018年版2020年版もあります。

☆目次
1:2019年に資金調達した企業のトレンド
2:2020年に注目しておきたい領域
3:データベースの使い方
4:VCから資金調達した企業の一覧

1:2019年に資金調達した企業のトレンド

当クリプト研究所での調査結果は、2019年のブロックチェーンスタートアップへの投資額は約4,100億円、資金調達を行った企業は719社(調達金額が公表されている企業だけだと440社)となりました。

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四半期別に見ていくと1-3月が最も少なかったものの4-6月から増加し10-12月には1,000億円を超えました。

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月別では2019年2月が最も少なく、2019年4月が最も多くありました。
※この資金調達額には、資金調達額が公表されてない企業は含まれていません。例えば、Polkadotは2019年にICOなエクイティでの資金調達が公表されていますが、金額が非公開となっています。

2019年にシードからシリーズAラウンドで調達している企業も多くあり、アメリカの株式市場でのリセッションは免れたことからも2020年も増加傾向にあるのではないでしょうか。

2:2020年に注目しておきたい領域


2020年の動向として注目しているのは下記です。

(1)セキュリティトークン
(2)DeFi
(3)Dappsゲーム
(4)巨額調達しているプロジェクト

(1)セキュリティトークン

セキュリティトークン(証券トークン)やデジタル資産などと言われることが多いが、株式や不動産などあらゆる資産をブロックチェーンベースとして流動性を出して取り扱うようなプラットフォームに引き続き注目しています。規制の整備にはもう少し時間がかかりそうですが、tZero、Openfinance、Securitizeが少しずつ動き出すでしょう。


(2)DeFi

DeFiはDecentralized Financeの略で分散型金融と言われている領域です。
イーサリアムのブロックチェーン上に分散型銀行の「Compound」、分散型ステーブルコインの「Maker」、分散型取引所プロトコルの「KyberNetwork」などのDeFiサービスなどがローンチされています。

DeFiの領域では下記のような分野にカテゴリされています。

・Decentralized Exchange Protocols
・Stablecoins
・Lending Protocols
・Derivative Protocols / Prediction Markets
・Bundling Protocols
・Fund Protocols
・Tokenization Protocols
・KYC/AML/Identity(DID)
・Applications/Tools
・Analytics
・Misc

すでに取引がされボリュームも増えてきており、イーサリアムに限らず、ビットコインや他の仮想通貨にも広がって、この流れは加速するでしょう。


(3)Dappsゲーム

Dappsゲームは昨年ではイーサリアム上のCryoptoKittiesが有名でしたが、現在は順位を下げています。2020年1月5日時点にDappRadarで調べたDappsゲームのランキングでは、イーサリアムのプラットフォームだけではなくEOS、TRON、NEOがランキングされていてイーサリアムの1強ではなくなっているのがわかります。
最もユーザー数が多いゲームタイトルのはEOSのプラットフォームで展開する「EOS Dynasty」で7日間で約9,000人がプレイしています。
最も取引金額量が多いゲームタイトルはイーサリアムのプラットフォームで展開する日本の「My Crypto Heroes」です。7日間での取引量は約1,100万円です。
スマホゲームと比べるとまだまだ少ないものの、何かのきっかけで大きくブレイクする可能性があります。

(4)巨額資金のあるプロジェクト

インターネットの分野で成功して多くのユーザーをグリップしている、FacebookのLibra、カカオのKlaytn、LINEなどがウォレットとしてブロックチェーン展開し、Dappsがさらに進んでいくでしょう。
クリプトの世界で生まれたか強くなったイーサリアム、EOS、リップル、テレグラム、Cosmos、polkadot、Coinbase、Binanceなどの動きにも注目です。

3:データベースの使い方

どんなジャンルにどのくらいの金額が集まっているかを探すことができ、個別の企業もすぐに企業URLへリンクすることができます。

4:VCから資金調達した企業の一覧


それでは、2019年に資金調達した企業を見ていきます。

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2019年に最も多くの資金を調達した1位はBitfinexです。Bitfinexは2012年に設立された台湾を拠点としている企業で、仮想通貨の取引所を運営、開発しています。
2019年5月にICOによりArrington XRP Capitalなどから、約1,000億円の資金調達を行いました。

2位はRippleです。Rippleは2019年12月に約200億円の調達を行いました。これまでの累計の資金調達額は約293億円です。
また現在でもリップル(XRP)の時価総額はビットコイン、イーサリアムに次ぐ3位で9,000億円です。まだまだ何をやって来るのか分かりません。

3位はBithumbです。Bithumbは2014年に設立された韓国の仮想通貨取引所で2019年4月に約200億円を調達しました。

4位はAcronisです。Acronisは2003年に設立されスイスを拠点とする、ブロックチェーンベースの個人ユーザー向けのデータ保護を行っている企業です。ゴールドマン・サックスから2019年9月に約147億円を調達しました。

5位はGolden Technologyです。Golden Technologyは2017年に設立され中国の海南を拠点としています。テンセントの関連会社のようで、ブロックチェーン技術を使った電子請求書ソリューションを提供するビッグデータサービス企業です。2019年10月にテンセントなどから約140億円の資金調達を行いました。

6位はFigureです。Figureは2018年に設立され、サンフランシスコを拠点としています。ブロックチェーンベースの不動産担保ローンのプラットフォームを開発していますが、フィンテック企業として拡大を目指しています。2019年12月にMorgan Creek DigitalやMUFG Innovation Partnersなどから約103億円の資金調達を行いました。

7位はNEOです。NEOは2005年に設立され中国の上海を拠点としています。中国版のイーサリアムなどとも言われているスマートコントラクトを稼働できるプラットフォームを開発しています。またNEOという仮想通貨を発行しています。2019年5月に100億円の資金調達を行いました。(投資家は不明)

8位はHana Commercial Finance (“HCFI”)です。アメリカのロサンゼルスを拠点としてファクタリングと貿易金融を行う企業です。2019年5月にデットで約100億円の資金調達を行いました。

9位はGround Xです。Ground Xは韓国のメッセージングアプリ「カカオトーク」のブロックチェーン子会社で分散型アプリケーション(DApps)に特化した独自のブロックチェーン「Klaytn(クレイトン)」などを開発しています。2019年3月にICOによりIDG Capital、Ledger Capitalなどから約90億円の資金調達を行いました。

10位はCoinbase CBTです。Coinbase CBTは世界中の何百万もの暗号投資家とつながることを目的とした、CoinbaseのIEO資金調達プロジェクトです。2019年10月にCoinbaseをリードとしてFacebook、Sequoia Capitalから約80億円の資金調達を行いました。累計の資金調達額は100億円です。

資金調達日、資金調達額などの情報をまとめたものはスプレッドシートにまとめています。

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