ファイヤー坊主👨🦲
僕はろうそくの炎が好きだ。火を見ると落ち着くという人は多い。人類の歴史は火とともにあった。焚き火が照明と暖炉になり、調理に役立ち、火のおかげで獣の恐怖に怯えることなく安眠することができた。人が火に心の安らぎを覚えるのは、原始の記憶が、遺伝子に脈々と受け継がれているからだという説もある。
しかしいくら火を見ると落ち着くからといって使い方にはくれぐれも注意が必要だ!
部屋に男がいる。ソワソワとしてずっと落ち着かない様子だ。
彼は引き出しからおもむろにライターを取り出すと、鼻の穴に狙いを定めてシュパッと火🔥を点けた。
「あちあちあちあち」
部屋に蛋白質の焼け焦げたにおいが充満した。当の本人は、においの源がその鼻腔にあるから、より強烈だろう。鼻から一筋の煙を立ち上らせながら、涙を浮かべ「痛いくさい痛いくさい」とうわ言のように繰り返している。
「しかしにおいに立体感がないね。モノラルだよ」
そう言うや、彼はもう片方の鼻の穴も燃やしてみた。「あちあちあち!!」
彼はステレオの立体的🎲なにおいに潰されてぺしゃんこになって昏倒した。
両鼻を燃やしたから部屋は2倍くさくなった。
意識を取り戻した彼が鼻をかむと、焼けた鼻毛の燃えカスでティッシュが真っ黒になった。
「もうこいうことはやめ!」彼は自分自身にそう忠告したが、やがて再びソワソワと肩を揺らし始めると、パンツを脱ぎ、陰部にライターを近づけた。手がぷるぷると震えている。
シュボッ。「わーーーーーーー」
上は大水(号泣😭)、下は大火事🔥なーんだ?のなぞなぞを体現した彼が叫びながら部屋中を駆け回り、火はあちこちの家具に延焼した。家🏠は全焼した。
彼はこの一件で大いに反省して、髪を剃り出家👨🦲した。陰部が火元の火事だから陰毛も剃り、燃える毛がないからもう火事の心配はないということだった。
ところが、彼が出家して1週間もたたないうちに、寺は原因不明の火事で全焼した。焼け跡からは彼の黒焦げの遺体が見つかった。幸い、住職やその他のお坊さんは無事であった。警察と消防が出火原因を調べたが、火元は彼自身ではないかという疑いが強いという。
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