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今年の読書を振り返る!~海外古典小説への扉が開いた2023年~

 若い頃はフリーライターをするほど書くことが好きで、読書もまあまあしてきた方だと思うのですが、海外小説はたったの三冊(かもめのジョナサン、老人と海、ハムレット)しか読んだことがありませんでした。
 3年前(49歳)、本業の大工をする傍ら、真剣に小説家を目指すようになって、読書量がぐんと増えたのですが、それでも読む本は日本の小説ばかり。ただ、「いずれは読まなきゃいけないなあ」と思ってドストエフスキーの「罪と罰」だけは購入しておりました。
 そして昨年、甥っ子の一人と話していた時のこと。学生時代にロシア語学科だった甥っ子に「罪と罰」を読んだことがあるかと尋ねたところ、なんと原文で読破しているという返事。こちとら訳本を読もうかどうか二の足を踏んでいるというのに、こんな身近な人間がまさかの原文読破! 打ちのめされました。まるで脳天を斧で勝ち割られたような気分でした(罪と罰ネタ)。
 しかしまあ、これがきっかけで海外古典への扉が開け、手始めにカフカやカミュの短編、好きなジャンルのディストピア系小説(1984やすばらしい新世界)へと触手を伸ばし、今年の7月についに「罪と罰」を読破(わりと読みやすかったので、今思うと「読破」と言うほどのことではない)。
 ただ、この時点でも、まだあまり海外古典小説を読むことの重要性はそれほど強く認識していなくて、「まあ、また(読みやすい)国内の小説に戻ろうかな」なんて考えていたりもしました。
 ところが、そんなときに一冊の本に出会いました。それがこれ!

 近藤康太郎著「百冊で耕す」です! 記事にもしているので興味のある方はご覧ください。

 この本のおかげで、「本を体系的に読む重要性」を認識した私は、それ以後、近藤さんの勧め通り、まずは「小説がもっとも盛んだった」と言われる19世紀の海外小説をどんどん読むようになりました。
 「百冊で耕す」を読んだ7月から今日(12月19日)までに読んだ海外小説は以下の通り。

・アンナ・カレーニナ(トルストイ)
・グレートギャッツビー(フィッツ・ジェラルド)
・赤と黒(スタンダール)
・華氏451度(レイ・ブラッドベリ)
・嵐が丘(エミリー・ブロンテ)
・椿姫(デュマ・フィス)
・ソクラテスの弁明(プラトン)
・カラマーゾフの兄弟(ドストエフスキー)
・ボヴァリー夫人(ギュスターヴ・フローベール)※途中で挫折
※ちなみに、ヘッダーの画像は「今年読んだ海外小説」です(春琴抄は、間違えて紛れ込んでしまいました)。

 平日は仕事があるし、北日本文学賞と坊っちゃん文学賞への応募作を書いたりもしていたので、なかなか読書に時間を取ることは難しかったのですが、それでも仕事のちょっとした合間に読んだりして、なんとか八作品を読み終えました。途中で挫折したボヴァリー夫人については、下の記事で言い訳をしております。気が向いたら読んであげて下さい。

 上の記事でも書いているのですが、ちょっと海外古典ばかり読みすぎて頭が爆発しそうなので、今年はもう、読みやすそうな小説だけにします。具体的には、今読んでいる「アルジャーノンに花束を」。それが終わったら、吉本ばなな、川上弘美、西加奈子あたりで、ふんわりとした感じで締めくくりたいと思います。

 そして来年! もちろん海外古典をメインに読んでいくつもりです。なんというか、前述した「百冊で耕す」や太田出版から出ている「必読書150」なんかを読んでいると、小説家を目指すなら、とりあえず海外古典を読んでいないと話にならない! ということがよーく分かりました。
 下の画像は、本棚で待ち構える「読んでいないと話にならない本たち」です↓

 これを眺めながら晩酌しています(笑)
 ああ、そうそう! 海外古典じゃないけど、これも絶対来年読むぞ!

大西巨人の「神聖喜劇」

 「百冊で耕す」の著者イチ押しの「神聖喜劇」。アマゾンのレビュー見たら、「カラマーゾフの兄弟に匹敵する」みたいに書かれてました。楽しみです。
 このほかにも日本の近代小説も読みたいし、「ドン・キホーテ」や「ファウスト」、さらには「イリアス」や「創世記」、そして日本人なら外せない「源氏物語」も!
 ああ、読むべき本がありすぎて、自分の小説を書く暇がない(笑)

 ※読書好きな方にお願い
 読書好き仲間がどんな本を読んでいるのかとても興味があります。私のこの記事と同じように、今年読んだ本のことを記事にしているようでしたら、コメント欄にURLを貼り付けて頂けると嬉しいです。

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