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アンナ・カレーニナ2(トルストイ)読書感想文

 ど初っ端からリョービンの魅力炸裂!!
「1」では、なんだかウジウジして、屁理屈ばっかりで、どちらかといえば頼りない感じの男性だったのに、ホームグラウンドである田舎では、彼の持ち味をこれでもかと味わうことができた。
 特筆すべきは百姓連中と一緒にやった草刈り。これ絶対トルストイ自身もやったことあるんだろうなあと思うくらい、情景描写や草刈りの描写が生き生きとしていた。そして読んでいても、まるで自分もすぐそこで見ているような錯覚に陥った。長々と草刈りの描写が続くけど、全く飽きずに、その場面に浸ることができた。すごい!すごい!すごい!!!!トルストイ改め、トルスゴイと言いたくなるほどスゴイ場面だった!
 夕方まで草刈りをして(どんだけ広いねん)、その場で大勢で食事をする場面があるんだけど、それがもう、労働の喜びと、労働をし終えた後の喜びに満ち溢れてて、まるで自分が今鎌を置いて、百姓からチューリカ(パン汁)を頂いたような気分になって、なんというか、嬉しくなって涙が出てきた。こんな描写で泣くなんて初めてだよ、トルスゴイ!!
 「2」もアンナとヴロンスキーのパート、リョービンとキティのパートと交互に進んでいくんだけど、もうリョービンとキティが主役のアンナを食いまくりって感じ。もう、彼らのパートが来るたびにこっちまでドキドキワクワクさせられた。いやあ、本当に良かった。リョービンとキティ!!

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