見出し画像

治療家のための“伝わる”英語勉強法【2】第9回 トレーナー・治療家専門英語トレーニングの内容 その2

文:斎藤大介
タイトル写真:Biljana JovanovicによるPixabayからの画像

今回は前回の続きで、私が管理しているGlobal Trainer Project の指定校、フィリピン・セブ島の3D Academyでできる治療家のための英語トレーニングの内容を紹介します。

1. 瞬間英作文

画像1

以前の記事 でも紹介した瞬間英作文を応用し、治療家・トレーナー用に実際の現場で起こり得る表現リストを項目別に作成しています。それを使用して、日本語の文を瞬時に英文にするトレーニングを繰り返し行っていきます。例文は以下のような感じです。

May I have your name?  お名前をいただけますか?
Please fill out this form first.  まず、この書類にご記入いただけますか?
When did the problem begin?    症状はいつから始まりましたか?
Where does it hurt most now?  今一番痛い所はどこですか?

具体的なトレーニング方法としては、

① まず何百パターンも用意してある文章を読みながら、分からない単語を一人で調べる。

② すべての単語の意味が分かったら、先生と繰り返し音読をして、アクセントや単語同士の発音のつながりを覚える。

③ 以上の①②ができた時点で、一人で瞬間英作文を行う。

日本語→英語のパターンだけでなく、英語→日本語のパターンも練習すると、とても効果的なトレーニングになります。まずは短く簡単な文章から始めて、長く専門的な文章にしていくことをお勧めします。

2. YouTubeを使用してのリスニング

画像2Photo by NordWood Themes on Unsplash

最近のYouTubeでは、英語の音声を字幕付きで見ることができます。教材などではどうしても“生きた”英語を聞くことは難しいですが、YouTubeではさまざまなシチュエーションで英語の動画を検索できます。

例えば、

・スポーツ選手のインタビュー動画
・映画の中の一コマ
・治療についての説明の動画
・トレーニングセミナーの動画

などです。

特に海外では非常に多くの治療家、トレーナーがそれぞれの理論について解説動画をアップしているので、英語で検索すれば多くの動画にヒットします。以下、具体的な勉強方法の例です。

① まずは音声と映像のみで、何と言っているのか考えながら何度も聞く。
② 字幕付きで見て、分からない単語や表現を調べる。
③ 字幕付きで繰り返しリスニング。
④ 字幕なしで音声を聞いて、言っていることを書き起こす。
④ 書いた文章のスペルミスや、間違いがないかチェック。
⑤ 字幕なしで音声を聞いたあと、同じように真似をして発音する。

以上の項目で、1本の動画からボキャブラリー、リスニング、スペル、発音、スピーキングの総合的なトレーニングができます。まずは簡単なものから、そして動画をこまめに止めて、10秒程度の固まりから行うとよいでしょう。

3. 時計の見方、数の数え方

画像3

私の経験から、時間と数の数え方を押さえておくと、非常にスムーズに会話が進みます。単語を覚えておくのと同じ感覚です。

時間の表現の仕方にはいろいろなパターンがあります。例えば、以下のようになります。

●5時10分
① Five ten ② Ten past five

●5時30分
① Five thirty ② Half past five

●5時45分
① Five forty five ② Fifteen before six ③ Quarter to six

●5時50分
① Five fifty ② Ten to six

また、数も料金の話や会話の中で絶対に出てくるので、瞬時に出てくるようにトレーニングしておく必要があります。特に日本円などは桁が多くなるので、感覚的に話せるようになるまで繰り返しトレーニングしておきましょう。

数字にもいろいろな表現があるので、覚えておきましょう。

●1200
① Twelve hundred ② One thousand two hundred ③ Thousand two hundred

時間、数に関しては、繰り返し行えば数日でマスターできるように考えられた専用のトレーニング資料があるので、効率よくトレーニングできます。

次回以降もトレーニング内容を紹介します。
学校で先生とマンツーマンで行うのがベストですが、日本で一人でもやり方を工夫すればできる内容ばかりです。

(つづく)

※本記事は医道の日本社Webサイト「シアナ」で2019年5月24日に掲載されたものです。

▶治療家のための“伝わる”英語勉強法【2】
第1回  第2回  第3回  第4回  第5回  第6回  第7回

第8回

▶治療家のための”伝わる”英語勉強法【フィリピン英語留学編】
第1回  第2回  第3回

▶治療家のための”伝わる”英語勉強法
第1回  第2回  第3回  第4回  第5回  第6回  第7回


画像4

斎藤大介(さいとう・だいすけ)
1985年、群馬県生まれ。高校卒業後、柔道整復師、鍼灸師、あん摩指圧マッサージ師の資格を取得。2010年、ファイテン株式会社に入社し、企業のトレーナーとしてプロ野球選手、プロゴルファー、ビーチバレー、大学駅伝などの選手を担当。2014年に独立し渡豪。ゴルフの名門AnKゴルフアカデミーの専属トレーナーとして活動しながら、2015年8月にJAPANESE SPORTS MASSAGEをオーストラリア・ゴールドコーストに開業。2016年9月よりアメリカ女子プロゴルフツアーにて、メジャーチャンピオン2名を含む4名の外国人選手と契約。

【関連商品】

トレーナーやアスリートの方におススメ

画像6

「英語を学びたい!」と思った治療家の方におススメ

画像5


東洋医学の専門出版社・医道の日本社のページです。鍼灸、あん摩マッサージ、手技療法、ヨガ、コンディショニングなど「身体を呼び覚ます」プロに向けて情報発信していきます。よろしくお願いします!