空き家が負動産になる前に 処分編Vol.3
Vol.2では空き家の引継ぎの事を書きました。
今回は売却の流れ、解体の流れを書いていきます。
空き家の解体
〇メリット
1.空き家の維持管理や管理の手間がかからなくなる。
2.土地を売却しやすくなる。
3.近隣に迷惑をかける心配がなくなる。
×デメリット
1.空き家の解体費用が必要になる。
2.土地の固定資産税などが高くなる。
3.法規制により、解体後は再建築できない場合がある。
解体に対して感じる事
Vol.1にも書きましたが、デメリットである土地の固定資産税が高くなる事が空き家が放置される要因になっているとおもいます。その理由に加え、家屋がある土地の状態によっては解体費用が大きくかかるのも、理由の一因ではないでしょうか?
解体費用は、一般的な木造二階建てで200万円程度かかるそうですが、構造、規模、立地や家具の有無で倍以上かかってしまうかもしれません。
(重機が入れない場所、人が往来が多い場所、長屋などは手作業になるため、人員も工期も長くなり費用も高くなると思います。)
空き家の売却
〇メリット
1.空き家の維持費用や管理の手間がかからない。
2.まとまった収入が得られる。
3.現金化することにより、相続人で遺産分割しやすくなる。
×デメリット
1.建物に思い入れのある人は多い。
2.空き家は希望価格で売れるとは限らない。
3.昔の家だと土地の境界が曖昧で、境界確認に手間と時間がかかる。
売却に対して感じる事
空き家となってしまっても、家族で過ごした思い出など家に思い入れがあり売却に対して慎重に考える方もいらっしゃると思います。思い入れのあるものは手放す時に躊躇してしまうものですから。
しっかりと管理できて活用できるのであれば、売らずにいた方が良いと思います。しかし遠方に住み管理もできず放置しているのであれば早めに行動し売却を考えた方が良いと思います。
断捨離、損切
空き家を処分するにあたって、利益をだそうと考えない方が精神的に楽だと思います。持っている土地の評価価値が高いとしても、需要がなければ評価価値なんて意味がないのではないでしょうか?むしろ評価額が高いから毎年かかる税金も高いですし、維持費もかさみます。
損をしないように高い価格で売ろうとしても、売れない期間も長くなり、その間も空き家は劣化していき管理コストもかかります。毎年かかる費用、解体費用にかかる金額も考えると、価格を抑えて売却したほうが早く処分できる可能性が高くなると思います。
安く売ってマイナスと考えるより、今後かかる費用がなくなり、管理もしなくて済むのでプラスと考えた方が良いのではないでしょうか。
次回は、空家等対策の推進に関する特別措置法という空き家に関する法律の事を書いてみます。