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私だけが特別な感情だなんて、普通にきもいから


みんなが楽しいと思う瞬間

わたしには〝無〟が訪れる

有象無象を必死の思いで駆け抜けてライブ会場をあとにする。すれ違う女と男、性愛の対象たち、下水道の匂い。こんな感情になるために東京に来たんじゃない。音楽を聴きにきたんだ。今夜は救われず。
誰のせいでもない、わたしのせい。



愛しいは虚しい

今すごく虚しい


こんな感情もうやめようよ


もし君に会って話ができるなら

なんて考え不毛すぎるだろ

悔しくて苦しくて心底どうでもいい


違う世界ここは君とは違う世界

手のひらに爪をたてて悲しみを紛らわそう

誰かを思って泣きながら眠りについたことはあるかい?

目を腫らしてまで好きでいるなんてね


架空の人物に恋していたほうがマシさ

寂しいね

わたしなんかが恋の歌なんて聴いてどうするんだ

意味ばかり求めなくてもいいよ

明日はきっと寂しくなくなるから


優しくしてね



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