見出し画像

本棚を勝ち取ったこと

2016年12月、私は本棚を勝ち取った。

ずっと壁一面の本棚が欲しかった。

20年以上続けている絵本の読み聞かせに使う絵本。
児童文学、昔話、民話、小説、お料理本にお菓子の本。
趣味というにも程遠いけど、アロマテラピーにハーブ、編み物の本。
お金にまつわる本や人生本、マンガ。
いろんな部屋に、各所押し入れに本があふれている。

色々な部屋にあふれている本を一堂にまとめて眺めていたい。
本棚の設計図を描いたり、ホームセンターで木材の値段を見て見積したり、
何年も構想を温めながら、住宅展示場に行ったり知り合いのお家をみせてもらったり、壁一面の本棚をつくるために部屋のリフォームを夢みていた。

そして、機会は突然にやってくる。

あるリフォーム会社の展示場で本棚と掘りごたつに一目ぼれ。
見積OK。
ところがそこの会社では床下の処理ができないことが判明。
またの機会になるか・・もう気分はリフォームに傾いているのに。

機会は突然やってくる。
「子どもが3年ぶりに一時帰国する」との連絡。
子育てあるあるで、家を出て行った子どもの部屋は荷物置き場に変わっている。
帰ってくる子は筋金入りのアレルギー持ち。
大掃除が必須です。
えーいい、これを機にリフォームしちゃえ!本棚つくっちゃえ!

あわててリフォームしてくれるところを探す。
気になっていた床下も布基礎部分を全面セメントにして湿気かび対策OK。
そしてリフォームの打ち合わせの時、夫が不意にのたまった。
「この部屋、お風呂場にしたかったんだけど」
聞いてないよー!

リフォーム予定の部屋は床の間がある和室の二間続き。
家の中で一番痛みが少なく、リフォームの必要がないところ。
我が家は壁が少ない構造で、本棚を設置できる場所が少ない。
ただ、ただ、ここに本棚を作りたいために和室を板間に変えて本棚を置く。

我が家の風呂は夫に窮屈だ。
大きな体の夫は、大きな風呂でゆったり体を伸ばしてテレビが見たい。
時には風呂で冷たいビールを飲んだりアイスを食べてくつろぎたい。
二間続きの和室の片方が狙われていたとは。

今までも繰り広げられてきた数々の陣取りバトル。
家は一つ。
どこを使うかは話し合いというバトルになる。
リフォームが絡むとなれば負けてはいられない。
本の部屋と浴室は共存できない。

夫の思い付き発言に負けてはいられない。
お金をあまりかけず快適に暮らしたいという価値観は同じでも、
方向がバラバラな二人では一致点は見つからない。
やりたい事は、やりたい人がお金をだすことで妥協する。
リフォーム代金を私が払うことで、本棚(二間続きの部屋)をGET。
3年分の貯金が飛んで行った。

ここでその本棚のお披露目、となる流れだけど、
本棚は頭の中を見られるようで、人様に見せるのは恥ずかしい。
ロールカーテンおろした暗い写真でご勘弁ください。

いずれ年をとり、体が動きにくくなり、二階に上がるのがしんどくなったら
1階玄関横のこの本棚の部屋はベッドを置いて私の介護部屋になる予定。
夫は隣のリビングで、大きな壁かけテレビの前が介護部屋になる予定。
年をとっても二人でなんとか暮らしましょう。

こうして、私は本棚と本棚部屋を手に入れた。
※春の連続投稿 私の本棚で思い出した記憶です。

#わたしの本棚

この記事が参加している募集

わたしの本棚

これからの家族のかたち

共感してくださると嬉しいです。宝くじで5億円当たったらカナダに別宅ができますので、ぜひおいでください。犬をお飼いの方は犬オーナー用のマンションも運営する予定なのでご検討ください。