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繁盛戦略読本:『キャッチフレーズ・23のテクニック』

かっこいい言葉はいらない。
「ドキッ!」と「フムフム!」で、お客さまの心をつかめ!

『キャッチフレーズ・23のテクニック』

簡単なテクニックで、驚くほど結果が変わります。


はじめに。

お客さまに知っていただく。お客さまに来ていただく。そのためには、PRをしなければなりません。“モノが良ければ、口コミで広がっていくさ!”そんな言葉を発するオーナーはたくさんいます。しかし、その末路は悲惨です。そんな時代ではありません。もし成功しているお店があったとしても、ごくごく一部です。とてつもなく優秀な商品・サービスを持っているのです。

失礼ながら、あなたのお店はそれほどの力を持っていますか。自信がありますか。そこまでは、という方が大半ではないでしょうか。だったら、PRの重要性を認識しましょう。戦略的に口コミを仕かけることもできますが、実際には時間がかかります。待っている余裕など無いはずです。

チラシやDM、ホームページ、メールなどで、いち早くお知らせすることが大切です。しかし、ただ単に“お知らせです。見てください。”という意識で作っていたのでは、誰も見てくれません。見るための、読ませるためのテクニックが必要なのです。その第一ステップが「キャッチフレーズ」です。とにかく、お客さまの心をとらえる言葉でなければ、見ていただけません。

「ドキッ!」と驚かせたり、「フムフム!」と納得させたりすることが大切です。それが、売れるキャッチフレーズなのです。

 では、どんなキャッチフレーズがいいのでしょうか。新聞や雑誌に掲載されている大手企業の広告などで、「かっこいい」「面白い」キャッチフレーズを見かけますが、はたして、そんなフレーズをマネしてうまくいくでしょうか。

答えは、NOです。消費者の誰もが知っている企業だから、「かっこいい」「面白い」だけでも効果があるのです。個人商店が同じことをやっても、「なんのこっちゃ」となってしまいます。

広告予算の少ない小さなお店が、「イメージ広告」を打ってはいけません。ムダです。もっと実質的な訴えかけが必要です。

どれだけ安いのか。どれだけ得なのか。
どれだけうれしいのか。どれだけ気持ちいいのか。
どれだけ役に立つのか。どれだけ……。

ここが大切なのです。

そして、そこに「ドキッ!」と「フムフム!」が加われば、最強のキャッチフレーズになるのです。

この読本では、そんなキャッチフレーズの創り方を「23のテクニック」で紹介しています。このテクニックを複合的に活用すれば、必ずお客さまは振り向いてくれます。

1.実感できる言葉を使う。

売ろうとしている商品・サービスは、お客さまにとってどのような存在なのだろうか。使い方はどうか。食べ方はどうか。どんなことを望んでいるのだろうか。これらを知り、お客さまがもっとも商品・サービスを実感できるフレーズで訴えかけることが大切です。

たとえば、八百屋・スーパーでキャベツを販売する時に、POPにこう書いたとします。

「新鮮キャベツ 100円」。

これでは、誰も興味を示しません。価格のみに意識が行ってしまいます。

「千切りがウマい!産直・朝採りキャベツ 150円」とあったらどうでしょう。その美味しさを感じていただくことができます。しかも、50円高くても買っていただけます。産直ということと“千切り”という生活面での具体的表現が、お客さまの実感として伝わるのです。

こうしたキャッチフレーズを創るためには、机上で顧客志向を勉強するだけではなく、自ら街に出て、地域消費者の生の声に耳を傾けることが大切です。直接話しかければいいのですが、主婦たちの会話にそばで聞き耳を立てているだけでもわかってきます。

地域の人たちの嗜好や買い物傾向、料理方法などを探ってみましょう。すると、何を言葉にすればいいのかがわかります。

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