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思いがけない旅がはじまった日

2022年8月14日(日)
台風の翌日でした。

写真家の幡野広志さんの著書『ラブレター』出版記念の写真展に行きました。
そこで運よく幡野さんとお話することができました。
私は、風景の色について幡野さんに色々聞いてみたいことがあって、色々なことを教えていただきました。

私が聞きたかったことは、マジックアワーの空の色の中に、感動以上の特別な感覚になる色があること、その特別な感覚がどこからくるのかわからないことでした。
めったに出会えない その色に対する感覚が何なのか、たくさんの美しい瞬間を捉えることができる幡野さんなら、何かヒントをもらえるかもしれないと漠然と思っていました。

幡野さんは色々ヒントをくれました。
その場では答えに辿り着けなかったけれど、その日はちょうど台風が去った後の快晴で、きっとマジックアワーがきれいに見えるよ、と教えてもらいました。
今から湘南あたりの海に行っても、日没に間に合うんじゃない?
江ノ島なら電車で1時間くらいでいけるよ。
と言う幡野さん。

私は、まさか渋谷から湘南の海まで1時間くらいで行けるなんて、想像したことがなくて、急に海を近くに感じました。

え?
今から行ける?
海へ?

幡野さんはさらに「まずは行動が大事だから」と背中を押してくれました。

何の計画も準備もなく、突然 海に行くなんて!

そんな行動パターンは、私が生きていた中では、あり得ない発想でした。
急にワクワクしてきて、私は海に行くことにしました。

前日ほぼ徹夜でボロボロでも、ワクワク感に突き動かされるように「海へ行く」という選択がまるでギフトのように感じました。

突き動かされるままに江ノ島に到着しました。

江ノ島がこんなに美しいところだなんて知らなかった!と驚きながら、夢中になって スマホで写真を撮りました。
海外のどこかの国に来たような気分になりました。

なんとなく歩いていると、沖に向かって歩ける桟橋を見つけました。

釣りしている人がいました

ちょうど座りやすい大きくて平らな石があったので、ここに座って日没を待つことにしました。

刻一刻と変化する空の色と描かれる模様の美しさに感動しながら、夢中になって写真を撮りました。
同じような写真ばかりを何枚も。
何枚撮っても感動がおさまらなくて、静かに波の音と潮の香りと風に身を委ねながら、その美しさを眺めていました。

いつまででも眺めていられると思いながら。
疲れが洗い流されて頭がスッキリ空っぽになりました。

幡野さんのおかげで凄い体験ができたー!と叫びたい気持ちになりました。

私のいつもの発想からは起こりえない旅が、突然はじまって、行き当たりばったりでも何とかなって、素敵な体験ができるなんて。

こんな風に、いつもの思考パターンを突き抜けるように生きたいな。


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