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パレスチナ人の友達から教えてもらった大切なこと

「本当に今のガザの悪い状況を見て、悲しく思う」とテレビ電話越しにパレスチナの友人に声をかけると、「悪いどころじゃないよ。とても、とても、とても、とても、とても悪いよ」と彼は何ともいえない表情で答える。本当にその通りだと思う。こういう時に、どういう言葉をかけてあげるのが良いのだろうかといつも思う。

ただ、いつも思い出すのは、ヨルダンのパレスチナ難民キャンプで、縁も所縁もない国から来た日本の大学生の私を、まるで家族のようにもてなしてくれたこと。家族の歴史について夜通し話してくれたこと。自分の祖父母の世代が土地を追われた時の「家の鍵」をずっと持っていること。アラビア語の挨拶の「アッサラーム・アレイコム」は「あなたに平和が訪れますように」と言う意味だと教えてもらったこと。たった1日で、私は10年分くらいの学びを彼には教えてもらった気がする。

だから、私にとってパレスチナの人々は、最も隣人を受け入れて平和を愛する人々なのだ。それは、2007年の秋にヨルダンのパレスチナ難民キャンプを訪れてから、今も変わっていないし、これからも変わることはないと思う。

君と君の愛する人たちに、神のご加護がありますように。画面越しに彼は祈りを捧げてくれる。私も心の中で、どうか1日でも早く停戦が実現しますようにとお祈りをする。

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