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予実管理の役割別の視点と重要性

おはようございます、いつきです。

企業の成長には、予実管理が欠かせません。最近、私も支援先の企業で、経営陣の意向で予実管理ツールを導入しました。

予実管理は経営者から各部門責任者、プロジェクトリーダーまで、組織全体に影響する重要なプロセスです。そのため、導入する予実管理ツールも組織全体に適用できるように設計することが重要です。

今回は、各役割が予実管理で重視すべきポイントや違いについてまとめました。

組織図の例

共通の視点

経営者であれ、プロジェクトリーダーであれ、予実管理で見る視点は同じです。

計画策定、パフォーマンス評価、リソースの最適化などのプロセスを繰り返す中で、リスク管理と財務状況の把握が重要です。

  1. 戦略的な意思決定と計画策定:戦略を策定するために、経営者は予実管理を通じて必要な情報を得ます。どのプロジェクトに投資するか、どの市場に注力するかなど、戦略的な意思決定に不可欠な情報を取得し、計画に反映させます。

  2. パフォーマンス評価:実績把握し、予算との違いを確認します。課題や改善点を特定し、適切な対策を講じます。

  3. リソースの最適な配分:リソースを最適に配分し、最大の成果を得ることが重要です。人材や資金を効果的に活用し、成果を最大化するための施策を考えます。

  4. リスク管理:予算の作成と実行に伴うリスクを評価し、管理することが求められます。予想外のコスト増加や市場の変動など、リスクを的確に把握し、適切に対処することが重要です。

  5. 財務状況の透明性:財務状況を常に報告できるように把握する必要があります。そうすることで企業の財務健全性が保たれ、ステークホルダーに対する信頼が築かれます。

役割による違い

役割によって異なるのは、見る範囲です。経営者は将来を見据えて3年、5年、10年といった長期間を見ますが、プロジェクトリーダーは短期間を重視します。また、経営者は会社全体を見ているため、扱う金額も大きくなりますが、プロジェクトリーダーはプロジェクト単位での金額を扱います。

予実管理で困ること

予実管理において最も難しいのは、どの程度詳細に管理すべきかです。経営者にとっては、長期的でかつ大きな金額の影響を把握すれば十分です。たとえば、年間100億円の売上がある企業では、100万円の変動は無視できる程度の誤差です。しかし、プロジェクトごとに見ると、売上が1,000万円の場合、100万円の変動はかなり大きな影響を与えます。

異なる人によって必要な金額の感覚は異なります。一般的な問題として、配賦の問題があります。たとえば、配賦割合を0.1%変更するという微小な変化でも、部門やプロジェクトごとに見れば大きな影響を持つことがあります。

このように、企業の予実管理では概算で済む場合と、詳細な管理が必要な場合とが衝突します。

予実管理ツールの役割と、財務担当者のスキルの重要性

今回は、予実管理における役割別の視点について紹介しました。
最後に予実管理で生じる課題に触れましたが、この課題の克服には予実管理ツールの適切な活用と、財務担当者の高度なスキルが求められます。

私自身も試行錯誤を続けながら、組織にとって最適な予実管理を実現し、持続的な成長を支えることを目指しています。

その中で気づきがあればまだ記事にしたいと思います。それではまた来週!

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