会社のテックブログで個々人のテックブログが集約される形への乗り換えを検討した話
株式会社プレックスの石塚です。プレックスでは、はてなブログを利用して開発チームでテックブログを運営しています。更新頻度はだいたい月に1記事のペースで、各メンバーが持ち回りで業務時間内に書いています。
背景
はてなブログからのテックブログの乗り換えを検討したというのが今回の記事の内容なのですが、背景としてはブログを執筆するメンバーが増えたという点がありました。
インターン生や副業など会社に正社員として所属していないメンバーや、正社員でも個人としてのアウトプットを日頃からしているメンバーにとっては、自分のアカウントで記事をアウトプットできる方がメンバー自身の資産として内容が残る、また記事を書くモチベーションも上がるのではないかという意見がありました。
またこれから更にチームのメンバーが増えていくことが予想されるタイミングだったので、この機会に一度議論しておきたいねということで移行の検討が始まりました。
検討した移行先
検討した移行先はcatnoseさんの作った「team-blog-hub」というOSSです。
RSSが登録できれば、どんなブログでも集約できるようなシステムになっています。ソースコードはOSSとして公開されているので、デザインを調整したりなどのカスタマイズも可能です。
軽く調べただけでも10社以上の企業のテックブログに使われていて、個人のアウトプットを集約するというニーズの強さとサービスの質の高さを感じます。
team-blog-hubとはてなブログの比較
上記に挙げた会社のような実際にteam-blog-hubを使って運用されているテックブログの事例やOSSでできることを調査した上で、team-blog-hubとはてなブログのメリットを比較してみました。
team-blog-hubを使うメリット
個人の資産としてアウトプットが残るので、結果としてアウトプットのモチベーションが高まる可能性がある
発信のテーマとして会社に所属しているメンバーのプライベートで興味のある技術や領域が中心になる
発信する内容に合ったプラットフォームを個々人が選択できる
例えば技術的な内容に関する記事はQiitaやZenn、技術以外の内容であればnoteに書くなど
自社のテックブログを運営する上では必要となる記事チェックなどの手間を省けるので、ブログを書くコストが下がる
はてなブログを使うメリット
会社の資産としてアウトプットが残る
発信のテーマとして業務で取り組んだことが中心になる
発信するテーマや記事の品質のコントロールがしやすいので、会社のブランディングを作りやすい
はてなブックマークからの流入を見込める
ただteam-blog-hubを使っても個人のアウトプット先に、はてなブログを選択することは可能
結論
上記の比較を踏まえて社内で議論した結果、結論として乗り換えは行わず、はてなブログでの発信を続けるということを決めました。
まず弊社がブログを運営している目的に立ち返ると、以下の3つが優先度順に挙げられます。
採用のための認知獲得
個人の振り返りやフィードバックを受ける場としてのアウトプットの促進
業界への貢献
最近では「技術広報」というワードをよく耳にすることが増えたと思います。自社でテックブログを持っていた方が発信の内容や品質をコントロールしやすいため、ブランディングを作りやすいという利点があり、そこが今回の意思決定の1番の理由でした。
また、選考中にテックブログを読んで実際に入社してきてくれたエンジニアの方からは、会社のメンバーの興味領域よりも業務としてどんな領域に取り組んでいるかが分かった方が採用候補者としてはありがたいといった意見もいただきました。
弊社のテックブログの運用として、更新頻度が月1とそこまで高くなく、業務時間内でブログを書くことが許容されているので、テックブログに掛けるコストが現状では問題となっていないことも理由としては大きかったように思います。
P.S.
結果的にteam-blog-hubは使わないという判断になってしまったのですが、会社としてメンバーの個人のアウトプットを推奨していく文化は作っていきたいという考えは変わらずにあります。
なのでまずはやりやすいところからということでSlackのRSSインテグレーションを使ってメンバーの発信がSlackに通知されるという仕組みを作ってみました。
まだ自分も含めそこまでアウトプットが多くはないのですが、増えてきたら会社のテックブログで取り上げるなどの取り組みもやっていければと思っています。
この記事がテックブログの運営や乗り換えを検討している方の参考になれば幸いです!
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