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香取慎吾個展『WHO AM I -SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-』

こんにちは♪
いかまよの美術館に行ってきた!

見に来てくださりありがとうございます。

今日はグランフロント大阪ナレッジキャピタルイベントラボで今週末まで開催中の
香取慎吾個展『WHO AM I -SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-』のお話です。

この展覧会はアート・お芝居・音楽・バラエティ・ファッションなど エンターテイナーとして多方面で活躍する香取慎吾さんによる、
関西での初めての個展。

大阪展を皮切りに全国を巡回していくので アート・ジャパンツアーと名付けられています。

大阪会場のために作られた完全新作を含む作品を一堂に展示したアーティスト活動を凝縮させた展覧会。

会場は大きく闇エリア・光エリアに分かれていて、もう一つ出口に一番近いところに部屋があり、そこだけは撮影OKになっています。

この最後の部屋に大阪をテーマにした新作「レッツ大阪」が展示されています!

今回の見どころの一つは空間演出。

会場の入り口に入ってすぐ闇のエリアが始まるのですが、
ここは迷路のような暗くて細長くてくねくねした通路になっています。

ところどころ通路の壁がガラス張りになっているところがあって、
さっき通ってきた道がガラス越しに見えて向こうに歩いている人が見えたりも。

照明と音響も効いていました。

会場には音が流れているのですが、
ただのBGMではないのです。

展覧会全体の演出の一部になっていて、
絵を見ているときの心理状態にもかなり影響を与えているなと感じました。

暗い闇エリアの最後にカーテンの出入り口がり、そこを出ると 一気に広くて白い空間に出ます。

これが光のエリアです。

闇のエリアは暗くて細い道。
光のエリアは広くて白い空間。

なので、黒から白への変化がとても鮮やかで、体内巡りをした後みたいな感じでした。

私が個人的にとても心に残ったのは、闇エリアの闇の深さです。

自画像、骸骨、ピエロ、黒うさぎ、また戦争を思わせるようなものなどモチーフは様々。

蛍光色や白黒、絵の具を塗りたくったもの、 余白を残しているもの、段ボールに描いたものなどなど、 いろんな作品、いろんな作風のものがあったのですが、
どれも生々しく 闇の部分がさらけ出されているなと感じました。

描かずにはいられない!!

という、ヒリヒリ感すら感じさせられました。

印象的だった作品はいくつかあるのですが、

オリジナルキャラクターの黒うさぎといううさぎちゃんの絵と詩を組み合わせた作品がかなり心にグサッときました。

闇エリアの一角に、
絵本のような紙芝居のような作品がいくつも飾られています。

黒うさぎの絵とその余白のところにいろんな言葉、詩のようなものが描かれていて。

例えば、

上なんか向けないね。君もそうだよね。
僕だけじゃないよね。

というような、決して明るいとは言えない詩が描かれています。

すごく意味深な言葉選びで、
共感できるところもあれば、そんなこと言わないで悲しいから、とツッコミたくなるようなものもあったりして。。。

時間帯でいうと、深夜に一人ぼっちで暗い中 うつうつと過ごしている、みたいな。
孤独な気持ちを思い出すような作品でした。

それでいて、何かすごく冷静な部分もあるんです。自分を客観的に観て描いている。

こういった絵を見ていると、
香取さんにとって、絵というのはもちろん自分を表現していく手段の一つですが、
心理セラピーのような役割があるんじゃないかなというふうに私は思いました。

全体を通して香取さんの絵を見ていて私が思い浮かんだ人物がいます。

それはアンディ・ウォーホル。

去年、京都市京セラ美術館アンディ・ウォーホルキョウトが行われていて観に行きました。

その時に感じたものと同じような空気感があるな、と個人的には思ったのです。

アンディ・ウォーホルといえば、
言わずと知れたポップアートのスーパースター 。

まず香取さんとアンディ・ウォーホルには、
人気者という共通点があります。

もちろん時代も場所も、やっていることも全然違うのであくまで私が感じた感覚です。

もう一つの共通点としては、世界全体を客観視しているというところ。

情熱と冷静さをどちらも持ち合わせていると思いました。

そして最後に、ここが一番重要だと思うんですが、本人はとても光り輝いていてキラキラしている存在なのに、
作品には闇や影を感じるものが多いというところです。

そういった部分に共通点を感じて、私はとても興味深く鑑賞しました。

みなさんはどんな風に感じられたでしょうか?

作品の数も多く、立体作品もあり、本当に見応えのある展示でした。

もちろんどうしても、
香取慎吾さんという有名人が描く絵、
という風に見られるのは仕方がないと思います。作品の評価も難しいかもしれません。

でもむしろその視点(=彼が有名人である)で見るのが面白いのではないのかなと私は考えています。

幼い頃から人気者であり続けている香取慎吾さんにしか見えないもの。

強い光と深い闇。

そこに何かを感じることができる展覧会なのかもしれないと。

歌う、演じる、踊る、笑わせる、絵を描く。

そのどれもが香取慎吾さんを表現するものですが、
やっぱり究極は香取慎吾さん自体がアートというか、一つの作品なのかもしれません。

その中でもアート作品はよりリアルに深く香取さんを表していると思います。

でも、ちゃんとエンターテイメント。
そこが香取さんのすごいところだと感じました。

香取さんの作品を見たことがないという方には一度目にしていただきたいです。

大阪展の後は全国各地への巡回が始まります。
楽しみですね!

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

香取慎吾個展『WHO AM I -SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-』

【大阪会場開催概要】
日程:
2023年4月20日(木)〜6月18日(日)  ※会期中無休

時間:
平日11:00~20:00(最終入場19:30) 
土日祝日10:00~19:00(最終入場18:30)

会場:
グランフロント大阪 北館 ナレッジキャピタル イベントラボ 




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