可もなく不可もなく
ピッタリのキャッチコピーだと自負している。
「普通」に憧れて生きてきただけあって、この言葉は最上級の褒め言葉のように思えた
不可じゃないんだラッキー、的な。
前回「出来ることなら優劣のつく場所は避けたい」と書いたが、やむを得ない理由で私はそんな場所で細く長く......10年くらい過ごした
究極の優劣の世界、キャバクラ
今こんなナリで言うのも気恥しいが、その場所にいれば人間すぐに適応するもんで見た目なんかすぐに馴染み誰がどう見てもキャバ嬢でした。
まぁ、良くも悪くも流されやすく自己の無さがよく分かる文面ですね
優劣なんか避けたいと思っても、席に着けば容赦なく誰かが選ばれて誰かが選ばれない毎日
この辺の詳細は後程じっくり書きたいので
結論から言うと常に中間、正に可もなく不可もない立ち位置をキープしてました
いくら競いたくなくても自然と意識しちゃう売り上げグラフ
かかってこいや!と堂々メラメラ闘志を燃やすキャストをよそに、なるべく涼しい顔を保ち頑張ってるのがバレないよう密かに選ばれる努力はしたつもりです。
努力を表に出そうもんなら「いや、何お前ごときが頑張っちゃってんの?は?無駄じゃねワラ」と思われるのも腹立つ反面、正論すぎてめちゃくちゃ恥ずかしいので。
(裏の努力→週5でジム、プールで競歩、気が狂ったように各種美容課金)
そこまでして得たのは、可もなく不可もない自分って
今ちょっとさすがに可哀相になってきましたけど
「なんでこんなにやってこの結果なのよ?!」
とはならず
「あぁ不可にならなくてよかった」という極度の安心感以外の感想がなかった
特別秀でた何かもなく万人ウケもしないので、理由は分からないが有難い事に気に入って頂いた謎のセンスを持つ特定のお客様とワイワイキャッキャして、売り上げに関しても褒められる事も咎められる事もなく、ぬらりくらり過ごしてました。
そりゃ「ブス、ババア、チェンジ」
なんて日もあれば
「可愛い可愛い」と謎に崇められる日もあって
そんなの長年やってるもんだからメンタルはバキバキに鍛えあげられた
そんな私、夜から足を洗うと決めた日から
ちょっとだけ無理して頑張ってみました
最後だし、稼がねばと。
ものすごく不純な動機だけど売れてる子の笑い方とか卓の回し方をマネして、いかにその人に楽しんでもらえるかをちゃんと考えたらグラフはどんどん伸びた。
やる、と決めた人間の底力スピリチュアルである
ここからが前回の続き
私は競うのも傷付くのも嫌だから「どっちでもいい」って態度で「負けたくない」と頑張る姿はひた隠しにして負け恥から自分を防衛してきたので、キャバクラ勤務で選んでもらえなくて悔しい!なんて思った事がない。
「あ、だよね。はーい」
って感じだったし、そんなスタンスなのに自ら選んでもらえたら密かにしてきた努力が報われた気分でとびきり嬉しくて数少ないお客様を長く大切にしてきた。
キャバクラあるあるなんて話だしたらキリないのでまたおいおいネタにしてきます。
喜怒哀楽が無く色んな感情と向き合わずに、ロボットみたいに同じ事を繰り返してた気がします。
嬉しいとき大袈裟なくらい喜んだり
悲しい、悔しい時に思いっきり泣いたりできる素直な子が心底うらやましい。
そんなんだから、こと恋愛にはどっぷり依存しちゃうワケです
唯一、素直になれるなんと居心地の良い場所なのか.....
しかも、好きな人のひとつしかない(たぶん)特等席ですもの。
可もなく不可もなくじゃない、可でしかない特別な居場所だからか?
おー、そりゃ優劣がつかぬ様に彼氏を閉じ込めたいって果てしなく自己中な理論にも繋がる訳です。
ちょっとオチが見当たらないんですけど......
多様性、ミスIDセミファイナルの僅かな期間
もう頑張る自分を恥じないで殻にこもらずちゃんと認められたらって思ってます
天邪鬼も恥ずかしくて素直に悔しがれないのも個性と
まるっと受け入れてあげたいもんです
選ばれたから凄い、とか選ばれたかったからダメとかそれを超越した自己を確立できますように!
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