いのうえ こうき

変態的に珈琲が好きで中南米コスタリカまで単身で農園を見に行ってきた自家焙煎大学生 ⁡ …

いのうえ こうき

変態的に珈琲が好きで中南米コスタリカまで単身で農園を見に行ってきた自家焙煎大学生 ⁡ 珈琲は僕の人生(木金土日9:00-16:00) https://ikcoffee.base.shop/

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僕がこれからやりたいこと

①自分の店舗を持つこと現在は店舗をお借りして営業する「間借り」という形で喫茶店を営業しています。 都度の営業に対して費用を支払う仕組みで、店舗にあるものを共用させてもらうことで初期費用が抑えられます。初めてお店をする人にとっていきなり店舗を構えるのはハードルが高いので、間借りはすごくいいシステムです。 しかし、自分の店舗ではないので外観内観のデザインや店内構造はコントロールできません。 また、営業前に荷物を搬入し、営業後に片付ける必要があり、手間がかかります。 だから、将来的

    • 珈琲の起源

      カフワという飲み物 エチオピアやイエメンで、スーフィーというイスラム教の修行者たちの間で広まった「カフワ」という飲み物がありました。 スーフィーとは宗派や地域を越えて活動した神秘主義者たちで、修行中にトランス状態に入ることで神の精神に近づけると信じていたため、アヘンや大麻などドラッグも使用してました。 カフワはもともとエチオピアで活動するスーフィーたちが使用してたドラッグで「欲求を消す物」という意味です。 エチオピアでは、ドラッグや珈琲や御法度の白ワインなどいろいろなもの

      • 珈琲になるまでの珈琲

        コーヒーノキを初めて利用したのはエチオピア西南部の人々だと考えられてます。エチオピアの西南部では「カリ」「ティコ」など部族ごとに珈琲を意味する言葉があります。 種子や葉をお茶にして飲んだり、果肉を炒めて食べたり、薬にしたりとさまざまです。 いつ頃からかは不明ですが、かなり昔から珈琲をいろんな方法で利用していたようです。 珈琲について書かれた最古の文献は925年の「医学集成」だと言われてます。この本には、植物の果実や種子を煮出して作る「ブン」という薬がのっていたそうです。 また

        • 珈琲の品種

          珈琲の品種は大きくはアラビカ種、カネフォラ種、リベリカ種に分けられます。 簡単にいうと、ほとんどがアラビカ種で、カネフォラ種はインスタント珈琲に使われ、リベリカ種はほとんど使われてません。 多くの珈琲に使われるアラビカ種の中でもさらに品種があります。今回はそれらの品種をまとめてみました。 ○エチオピアグループ ・エチオピア野生種、半野生種 品種化されておらず、遺伝的に多様。 ・ゲイシャ めちゃくちゃフルーティーで特徴的な高級品種。 中米でよく栽培されます。 ○イエメン

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        僕がこれからやりたいこと

        マガジン

        • コーヒー知識
          86本
        • 間借り喫茶をオープンするまでの流れ
          29本

        記事

          いろんな珈琲豆の形

          珈琲の果実には通常2つ種子が入ってますが、例外もあります。 ○ピーベリー ピーベリーは果実の中に種子が1つだけ入っているものです。通常種子は平たいですが、丸いです。 これは種子が成長する過程で、片方の種子が死んでしまった時にできます。残った1つの種子が果実の形に沿って成長するので丸くなります。 この丸い豆をピーベリーと言います。ピーベリーは枝の先など栄養が不足している所で発生します。栄養不足の豆になりそうですが、2つ分の栄養が1つに集中するため栄養不足は帳消しになり、成分的

          いろんな珈琲豆の形

          珈琲の果実ができるまで

          珈琲の花の寿命はアラビカ種は3日、カネフォラ種は6日程度です。その間に受粉に成功すると花筒やめしべが落ちて先端が少し膨らんだ花軸だけが残ります。 受粉後、最初の2ヶ月はこの状態のままですが、少しずつ先端の子房が膨らんで3ヶ月目には緑色の果実らしき形がでてきます。まだこの段階では中の生豆は未発達で、液状の周乳で満たされてます。周乳は将来シルバースキンになるものです。 3、4ヶ月目になると、それぞれの子房室の中で生豆が成長し始めます。半球の形をしている子房室の中で湾曲にそって

          珈琲の果実ができるまで

          珈琲の受粉

          雨で目覚めたつぼみの中ではおしべも成熟して開花と同時に花粉が放出されます。この花粉が風にのり、運ばれます。100m以上も飛びます。 めしべの先端に付着した花粉から花粉管が伸び、めしべの付け根に向かっていきます。この時アラビカ種以外では、花粉の遺伝子型とめしべの遺伝子型が一致すると花粉管が途中で停止します。つまり、自家受粉しないということです。 しかし、アラビカ種は自家受粉するため、同じ木の花同士や開花前に同じ花筒の中で受粉し、種子の90%以上が自家受粉由来です。 ……………

          珈琲の花

          珈琲農園の多くは熱帯から亜熱帯の高地にあります。年間を通して気温が15℃〜25℃の暑くも寒くもない所が理想です。何となく珈琲栽培は赤道近くで行いますしすごく暑いところをイメージしますが、高地なので朝晩は寒かったりします。 また、雨季と乾季の2シーズンの所が多いです。 珈琲の花芽は季節を問わずに成長を始めますが、乾季にできた花芽は4〜6mmまで成長し一旦休眠します。そして雨季に入って雨を浴びると目を覚まし雨から3〜10日後の早朝に開花します。特に雨季の最初に降る雨でたくさんの

          珈琲は収穫量が多い年と少ない年を繰り返す??

          珈琲の木の葉は2枚1組で枝につきます。この葉がついている部分を節と呼びます。 2枚の葉のそれぞれの付け根を葉腋(ようえき)と呼び、ここに腋芽(えきが)と呼ばれる枝や花の元になる芽がつきます。 珈琲の木の腋芽は1つの葉腋の先に5〜7個ずつ並んでつきます。その中で1番枝先に近い先頭のひとつだけはもとの枝と直交して伸びる枝(側枝)の元になります。先頭以外の腋芽は花芽、もしくは直立枝という上に向かって伸びる枝になります。 基本的に珈琲の花は、もとの枝と直交して伸びる枝である側枝の節

          珈琲は収穫量が多い年と少ない年を繰り返す??

          珈琲の木とカフェイン

          珈琲の木の新芽にはカフェインが高濃度で含まれており、葉が成長するにつれて減ってきます。 珈琲の木の葉から作ったお茶は珈琲よりカフェインが少ないです。 珈琲の木で最もカフェインが多いのは種子、つまりコーヒー豆の部分です。 カフェインには他の植物の生育を阻害する作用があり、地面に落ちた種子から溶け出して周りに広がることで近くの植物を抑えて自分だけが上手く成長できるようにしてます。 また、新芽にカフェインを多く含むのはまだ柔らかい新芽を外敵から守るためだと考えられてます。 カフェ

          珈琲の木とカフェイン

          珈琲の木の葉っぱ

          珈琲の木の葉は先端が少し尖った楕円形です。表側は濃い緑でクチクラ層が発達しており、丈夫で光沢があります。クチクラ層とは葉の表面を覆う層です。水の蒸発を防いだり、葉を保護する役割があります。 クチクラ層の発達は照葉樹の特徴で、強すぎる日差しを反射して遮る役割を持ちます。 葉の裏側には隆起した葉脈があります。葉脈の枝分かれする部分は少し膨らんでおり、ダニ室と呼ばれるダニや微生物がすむ空間があります。無害なダニとの共生により他の虫から身を守ります。 珈琲の木の茎や枝の先端には新し

          珈琲の木の葉っぱ

          生豆を植えると芽が出るの?

          コーヒー豆は種子です。では焙煎する前の生豆を植えると芽が出るのでないかと思われますが、通常芽は出ません。 生豆は時間が経つと発芽能力を失います。アラビカ種ではパーチメントがついてる状態でも半年程度経過するだけで発芽率が落ちてほとんどゼロになります。パーチメントを外すと突き破る必要のあるものがなくなるので直後は発芽率が高いのですが、胚が乾きやすくなるためもともと短い胚の寿命がさらに短くなります。 通常の生豆は輸出するまでにパーチメントを外し、カビが発生しないように水分量12%以

          生豆を植えると芽が出るの?

          コーヒー豆は豆じゃない

          コーヒー豆と呼ばれますがコーヒー豆は豆ではありません。 大豆やあずきなどのマメ科植物の種子は、胚乳が消失している無胚乳種子です。 一方でコーヒー豆は、種子の大部分が胚乳で構成されている有胚乳種子です。有胚乳種子を食用に利用する例は、米、小麦、とうもろこしなどです。 コーヒー豆はいわゆる豆と呼ばれるものの仲間ではありません。

          コーヒー豆は豆じゃない

          原生林で育つ珈琲

          野生のアラビカ種はエチオピアの原生林にいます。 果実を採取する時に周りの草木を刈るなどの人の手が完全に加わっていない完全なる野生をフォレストコーヒーと呼び、少し加わってるものをセミフォレストコーヒーと呼びます。なのでエチオピアの珈琲の品種はよく「エチオピア野生種」「エチオピア半野生種」と記述されます。 また、エチオピアのハラー地方のジェルジェルツー村には高さ8mの樹齢100年以上の古木があります。木の周りに組んだ足場に登って収穫します。通常は木が高いと収穫しにくくなるので2〜

          原生林で育つ珈琲

          アラビカ種の起源

          アラビカ種が持つ44本の染色体のうち、22本がカネフォラ種、残りの22本がユーゲニオイデス種のものに近いことが分かってます。ユーゲニオイデス種はタンザニアに自生する種で、自家受粉は不能です。現地では珈琲として飲むこともあるそうです。また、カフェインが少ないことから低カフェイン品種の開発のために注目されてます。 また、母親のみから受け継がれる葉緑体とミトコンドリアのDNAを遺伝子解析すると、アラビカ種はユーゲニオイデス種に近いことが分かりました。 つまり、アラビカ種のお父さん

          アラビカ種の起源

          アラビカ種の特徴

          コーヒーノキ属を代表する存在であるアラビカ種ですが、125種の中で1番の変わり種です。 染色体数が44本! アラビカ種以外のコーヒーノキ属の染色体数は22本ですが、アラビカ種だけ倍の44本です。 自家受粉が可能! アラビカ種は自家受粉が可能です。コーヒーノキ属にはおしべやめしべが花の付け根の花托(かたく)から飛び出すほど長いものと、花托に収まる短いものがあります。 長いものは自分の花粉とめしべでは受粉できず、突き出たおしべやめしべは風によって花粉のやりとりをしてます。

          アラビカ種の特徴