添削講師をやっていたら分かってきた、進路指導の寄り添い方

妊娠は変化のチャンスシリーズ(呪いシリーズ)は、本日はお休み。
最近考えていたことを発信してみようと思います。

志望理由、本当に本人の意思か?
一緒に考える大人が必要

私の現在の仕事は、進学志望理由書の添削講師です。
色々な生徒の文章を読んでいて
あー、あの頃の私と一緒だ。
と悲しくなることが多々あります。

どういうことか。
将来の夢やそのきっかけとなった出来事について語り
志望先の魅力について褒め称える生徒は多いのですが、
肝心な自分自身の強みや考え、どんな大人になりたいのかを書けていないことがほとんどです。

ここが明確になっていない生徒の志望理由って
どこか表面的で、パンフレットからコピペしたのかな?みたいな内容なんです。
大学や専門学校側が「うちの魅力ってここですよー!」って謳ってることを、そのまま書いていたり。

本当にそれが志望理由なの?と思いながら添削しています。
たぶん違うんだけど、違うってことに生徒自身も気がついていない。
これは親や先生が細かく見てあげないと、生徒自身が自分で気づくことは難しい範囲だと思っています。

親ができること

もし中高生のお子さんを持つ親御さんがこれを読まれていたら
我が子を信用しながらも、しっかり見てあげてほしいと思うんです。

我が子を信用するというのは、干渉しすぎない、完璧なレールを敷かない、その上で
選択肢がたくさんあることや選ぶ自由があることを教えてやる、といったことです。

私は受験期に父親が単身赴任でいなかったこともあり、進路相談は母親としかしませんでした。
母親の子育ての基本スタイルは、本人のやりたいようにやらせるというもの。

姉にはそのスタイルがマッチしていました。
いつも自分の目標を持っていて、自分のやり方でどんどん前に進む人です。
自分に必要なことは自分で調べ、親には資金や環境の援助だけ依頼していました。
親が安心して本人に任せていたのも頷けます。

私はというと、確かにやりたいようにやらせてもらっていたのですが
姉と違って目標や目的を持たない直感的な行動派で、
長期的な視点で物事を考えるのが苦手でした。
そのため、進路決めなどの将来を見据えて行うべき重要な判断においては
「やりたいようにやらせる」が致命的だったのです。

私が姉と同じ高校に行きたいと言ったら、母は特に詰めてきませんでした。
公立だし進学校だし、制服が使いまわせるし、申し分ないという程度だったのではないでしょうか。

大学受験も同様でした。
私が国公立は無理だと言い出したことには大して残念がる様子もなく
私立ならここに行きたいと提示した時にも、やはり多くは聞かれませんでした。

母親を責めたいのではありません。
ただ、適切な寄り添い方は子どもによって違う。ということが分かったんです。
姉は放っておいた方が良く、私は放っておいてはいけない子でした。

なので、どこの学校に行きたいの?ではなく
学校に行ったあと、どういう未来を描いているの?
こんなふうに聞いてもらえたら、何か気づくことがあったかもしれない。と思うんです。

生徒が自分のことを理解し、本当に望む未来に向かっていくために

志望理由書の話で言うと
志望校に受かるためというだけであれば、表面的な内容でももしかしたら通るのかもしれません。

ですが、そもそもその志望校に行きたいのか?その先に望んでいる未来があるのか?本当の望みは何なのか?
ということは、誰かがサポートしないと見過ごされてしまいます。

参考書にも自己分析のやり方が載っていて、やっている生徒もいるんだろうと思います。
しかし、ほとんどの生徒が参考書の全部は読んでいないことは明らかです。
親や先生が、何故こんな面倒なことをしなければならないのか
というところから教えてあげないと、難しいのだと思います。

以前にも書いたように、学校の先生はそこまで見切れないのが現状なのかもしれませんね。
進路指導の時間はあるでしょうけど、一人一人をそこまで指導する時間や体力はないのかもしれません。

親御さんも、今は共働き家庭が多いし、シングルの方もいるでしょうし、下のお子さんがいて忙しい方もいるでしょう。
我が子の進路は心配だけど、自分がガッツリ向き合ってあげる時間がない。という方は多いと思います。

そういうご家庭のサポートができたら、と考えています。

進路コーチという第三者になる

例えば、
そもそも自分の将来について熟考できていない生徒なら
その子に対してなんのバイアスもない第三者が話を聞くことで、客観的なアドバイスができるでしょう。
夢はあるけれど親や先生に伝えるのが恥ずかしい、そういう生徒なら
第三者には正直に話せる場合があります。

添削を通して気づいたことは、第三者だからこそ生徒をフラットに見ることができるということ。
生徒もまた、顔も知らない講師からの添削を受け取るわけですが
そこは顔を知っている講師からの方が指摘を受け入れやすいでしょう。

このような点から、短期的に生徒と1対1で向き合う進路コーチとしてなら、役に立てるのではないかと考えています。

まずは需要があるのかどうか?
動いてみようと思います。

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