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BtoBだからこそ「人間」に寄り添う

BtoB(マーケティング/営業)はBtoCと比較して、決裁者がひとりではなく複数、個人の感情よりも組織としての経済合理性が重視される、業界の慣習や複雑な商流が存在する、選定は短期ではなく長期にわたることが多い、などの特徴があると言われます。

商談も、名刺交換して、会議室で硬めのミーティングをして、提案書プレゼンして、見積り出して…とビジネスらしく、順を追って、合理的に進んでいく。

僕も、もう20年ほどBtoBの世界で仕事してますが、油断すると、「御社の課題は~」「御社にとって優先順位が高い施策を考えてみると~」など、主語が「御社」になっちゃうんですよね。

目の前で相対(あいたい)している担当者個人ではなく、担当者がになっている領域や仕事にフォーカスが行ってしまう。

は?当たり前だろ?なんですけど、僕はこれちょっと違うというか寂しいと思っており。

BtoBだろうがBtoCだろうが、相手は感情を持った生身の人間です。

BtoBはBtoCと比較して決裁権者の人数が多かったり、経済合理性が重視されたり、いろんな慣習があったり、検討期間が長期間だったり、ということは、それを実行している相手(顧客の担当者)は、結構なストレスを抱えているはずです。

企業に属する組織の構成員としてやらなければならない目標や予算、タスクを抱え、自分だけでは決められない制約を持ちながら、なんとか前に進めなければならない。

企業人と言ったって、大切な人との生活や人生でやり遂げたいことを背負いながら、社内の人間関係にもみくちゃにされ、評価や昇進・昇格に心を砕く人間です。

BtoBだと、そんな当たり前のことを、つい忘れてしまいがち。

BtoBだからこそ、「御社の課題は?」ではなく「いまあなたが一番困っていることってなんですか?」「どんなやり方だとあなたは一番気持ちよく進められますか?」「あなたが動きやすくなるために、僕にできることってなんですか?」と言ってあげたい。

会社ではなく、そこで働く個人に寄り添い、助けてあげたい。

コンテンツマーケティング、ホワイトペーパー、SEO、リード獲得、リード育成、MAツール、インサイドセールス、PDCAの高速回転…など、最近のBtoBマーケティングは効率的な仕組みづくりが進展しています。

それ自体はとても良いことですけれど、その向こう側にいるのは経済合理的なビジネスロボットではなく、感情を持った生身の人間であることを忘れてはならない。

ふと、そんなことを思い出したのでした。

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