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【イタリア写真】観光しない旅 ヴァカンス紀行③


2日目の朝です。

レセプションから外を見ると、晴れていて心躍ります。
旅に来ると早寝早起きになるのはいいですね。

新鮮な空気をたっぷり吸い込み、朝食へ。
レストランのテーブルセッティングは既に完了しています。

その隣に朝食用のテーブルを準備してくれました。

昨年は、イタリア式の甘い朝食のみでしたが、
今年はスクランブルエッグやハムの盛り合わせまであります。

コロナ明けて以降、外国人の利用が戻ってきたんでしょうね。
野菜類がないので、オレンジジュースでヴィタミンを摂りました。

朝からはちきれそうな胃袋を抱えプールへ。

月曜日にもなると宿泊者しかいません。
しかしほとんどの人が近隣の街へ観光に行くので、
朝からプールに来る人は少ないようです。

静かなプールサイドで本を読みました。

『イタリアからの手紙』塩野七生著

今回、久しぶりにこの本を選びました。
イタリアの文化にどっぷり浸りたい…と思い。

何度となく読み返してきましたが、やはり興味深い内容ばかり。

この本、どうして今私の手元にあるのか覚えていません。
買ったのか、もらったのか、借りっぱなしなのか…
いつからかあるんです。
そして、何度も読み返しているので、ボロボロです。


本は八刷の1999年となっていますが、
このエッセイがいつ書かれたものなのか見てみると…


なんと

昭和47年
1972年!

昭昭昭昭和!両親がまだ恋人だった頃!
デジタルなんて時計のことだった時代!
ベルルスコーニが政治家になる20年も前!

51年も経っているとは…

そんなことを気にせずに読めるのは、
イタリアがどの時代の影も残しているからでしょうか。

ローマに行けばローマ帝国時代を知れるし、
ナポリへ行けば、ポンペイ遺跡で暮らしが見える。
我が街には70、80、90年代、現代とそれぞれの時代に作られた
お店ががそこかしこにあるんです。特に美容室は顕著で、
いまだに「ベストテン」のような内装のお店があり、
気になって見てしまいます。
あと、人も。流行はあれどあの頃の佇まいの人も少なくないんです。

だから、1972年を想像することは容易いのかもしれません。

そろそろ、本を閉じます。

読んで、泳いで、仮眠とっただけなのに、
またお腹が空いてきました。さすがにたくさんはいらない。

夫はジェラートを食べようと提案してきましたが、
血糖値を上げたくないので、塩味のものを食べたい。

とりあえず隣町へ。

一歩外へ出ると砂利道

お昼すぎですが、どこも閉まっています。
かといって、町の奥までは入ろうとしない夫。
暑いのもあるし、何度も来ているから…
そうだけどさぁ〜。

さて、お腹を満たすために次の場所へ。

町と町の間は、草原や畑が広がっています。


到着!

そうそう、9年前の結婚式の翌日、
ハネムーンに行く途中でここに立ち寄ったんだったなぁ〜

湖、というか、池?です。

イタリアでは、「スポーツの釣り」という言葉を使います。
実は「釣り堀」です。

ここで魚を釣って食べる!というのではなく、
釣ってリリースだと思います。
したことがないので分からないし、夫はこのような釣りが好きじゃないと。

この入り口にあるお店でパニーノを食べることになりました。

ただのパンに、厚めのハムとチーズを乗せただけ。
またも野菜なし…
ポテトチップとコーラという組み合わせ。
ジャンキーにもほどがあるぜ。

でも自然の中で食べるからうまさ格別。

こんな時、夫は小さくちぎったパンを池へ投げ入れます。
魚が食べるのを見て喜ぶのです。

デコピンのような手つきで飛ばすのですが、
飛距離4mは越えている!どんなチカラゃ‼︎

巨大な魚が寄ってきました。
それを見るのか楽しくて、食べることがおろそかに。
もう、パンを半分にして、もう半分を投げる投げる。
最終的に塊で投げる。ォィ!

しばらく木陰で涼み、出て行く時、
さっき投げたパンが水面に浮いていました。
なんとそこには小魚の集団が。
それを見て喜ぶ夫。大きくなーれ!というのも
なんだか心苦しいと思ったようです。


池を後にして走り出してしばらく経った時、
「向こうに見える町に行かない⁇」と提案するも。
「うーん、また今度ね」と。
暑いからプールサイドに戻りたいんだとか。

どれだけ水辺が好きなんだ!
ちなみにイタリア人ですが、未年の獅子座。関係ないか。



イタリア人、観光なんて率先してしません。
郷土愛が強いと、そこまでほかの町に興味はないようです。
有名なカフェ?美術館?「ヘェ〜」いう程度。
歴史的な…なら「見てみようか」とその時の気分で決まります。

友だちの夫もそうだと言っていました。
テラス席に座り、人の行き来を見ているだけでいいんですって!
「あぁ〜もったいない!」と思うこの感情はなんなんでしょうか。
欲望?慢心?貧乏性?snsでよく見られたい自慢⁈
どれも正解でしょうね。

それが夫にはないんですから。
「何もしない」というひとときを満喫しているのです。

夫の誕生日記念でもあるので多くは求めない。
食べ物は私の意見を、行動は彼の意見を尊重し、
お互いに譲り合う私たち。
まだまだいい感じじゃん!


さてこの後、プールへ直行か、気が変わってどこかへ行くのか⁉︎
続きはまた明日。

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