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「少女」の詩

息をするように悩みは増えていく。空気という名の感情の心理戦へ、アマゾネス達はスカートを翻し向かう。

ノートは退屈と比例してカラフルに色づく。スタート地点に立った覚えはないのに、どうしてか走らされていて。太くなった足、それでもスカートは伸ばさない。

二人乗りはまだしたことない。自転車と男子は腐るほど余ってるのに。成長は早すぎてもイヤ、でも遅すぎるのはもっとイヤ。

時限爆弾抱えてるみたい。勝手に急いで、よく考えずに赤を切るよ私。そしてそれを思いっきり投げるんだ。多分校庭に。練習していた野球部は思わず打ち返す。爆弾は空中で砕け散り、夕暮れに花火が舞う。ブラスバンド部はファンファーレを奏で、図書委員は図鑑を探し、少女達は写真を撮って、SNSに投稿する。

青春はなかったことで輝くんだ。


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