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なぜ、難しい本を読むのか?

私の通勤時や暇な時の楽しみの一つとして、読書があります。尽きない知的好奇心を刺激してくれて、生きる楽しみを与えてくれる大切な時間です。
読みたいから読んでいる時もあれば、「この本を読まなければならない」という使命感?の様なものに駆られて読み進めていく場合もあります。前者であれば読みたいから読む為、暇さえあれば読みますし、後者であれば少し読み進めるのが辛くても通勤時に集中して読む様にします。

読書は楽しいものであって、娯楽要素であって良いはずですね。それでは、何故少し無理をしてまで難しい本を読むのか?

その理由について、主観的に考察していきます。

⒈読了後の達成感

難しい本を読む醍醐味、それは読了の達成感を感じる為でもあります。読み終わった後の達成感というのはなんとも言えぬものがありますね。例えその本の内容が理解出来ていないとしても、体のどこかから湧き上がる何かがあります。それはスポーツに於ける達成感と似たものかもしれません。例えばマラソン。私は挑戦したことがありませんが、42.195kmを完走しきった達成感というのはなんとも言えぬものがあるでしょう。その中々見えないゴールの中で、途中で壁に打ち当たり、何度も諦めようと思った中でなんとか目的地に辿り着くことで得られる達成感です。その景色は完走者にしか感じられないことでしょう。その感情に似たものがあると考えます。

⒉自分に謎の自信をつけたい

少し恥ずかしいですが、「オレはこんな本を読んだんだぜ」という気持ちを出したいが為に本を読んでいる一面があるかもしれません。自己顕示欲、自己承認欲求に似た何かとも言えます。
もちろん、私はこんな本を読んだなどとは自慢げに口外はしません。笑 しかしそれを読み切ったという事実を自身に言い聞かせることで、心の支えとなるものを求めている様な気がしてなりません。

⒊向上心

私は好奇心と向上心が高めだと思っています。常に自身を高めていきたいと思っていますし、死ぬまで成長し続けられるし、そうあれる様になりたいと思っています。そんな私にとっても本というのは人生をアップデートしてくれる強い味方です。

⒋数年後に出会うセレンディピティ

私にはこんな経験が数多くあります。ある日突然仕事をしている時や人と会話をしている時、ニュースを見ている時に急に過去読んだ本の内容が掘り起こされ、思わぬ形で繋がったり役に立ったりする様な体験です。
またある時にはある本を読んでいる時に急に過去に読んだ本の記憶が掘り起こされ、「ああ、こういうことだったのか」とすっと腑に落ちたり。

そんな体験をした時というのは何とも言えぬ、嬉しさの混ざる不思議な感情になりますし、その時の快感というのは癖になります。

そういうセレンディピティの様なものを体感した時、「ああ、私はこの瞬間を得る為に本を読んでいるのかもしれないな」と思います。ジョブズ風に表現するならば、Connecting the dotsといった所でしょうか。

⒌”すぐ役に立つことは、すぐ役に立たなくなる"

これはかつて慶應義塾大学の塾長を務めた小泉信三氏の言葉です。
最近は27そこそこの若造でも目を覆いたくなる様な「How to 本」が本屋さんを占拠しています。そんな時だからこそ、あえて難解な本に挑戦してみまるのも一考です。

私は例えその本の内容が理解出来なくても良いと思うのです。その内容が分からなくても(私はそんなことばかり)、その一フレーズがフックとなり、数年後急に理解出来る様になるかもしれませんし、新たな創造のきっかけとなるかもしれません。一生分からないままなのもまた人生でしょう。

小泉信三氏の言葉を言い換えるならば、「すぐ役に立たないことは、すぐ役に立たなくなくなる」つまり生涯ずっと役に立つということなのです。
この言葉に難しい本を読むことの意義が凝縮されているかもしれませんね。

番外編.現在私が読んでいる本

私が現在読んでいる本はこちら。

小室直樹さんという方の著書です。私の世代には馴染みがありませんが、昭和ではテレビ出演や経済紙等に寄稿していたこともあり、少々上の世代ですと知られている存在です。
既にお亡くなりになっていますが、ソ連の崩壊を10年以上前に予言した著書を書いていたり、鋭い視点で常に日本に対する警鐘を慣らし続けてきた方でもあります。
故・立川談志さんとの共演動画がYoutubeにUPされておりました。もし興味のある方はどうぞ。

何故手に取ったのかというと、私自身、数学は早くも小学校6年生くらいで躓くくらいの大の苦手でありながらも、常に心の片隅で「生きる上で数学的思考は必要だよな。少し学び返したい」という気持ちがありました。
そこで発見した本書はどこかピンと来るものがありました。

え、数学は古代イスラエルの宗教(後のユダヤ教)に端を発する・・?

壁に当たる予感がしながらも、どこかワクワクしている自分がいます。

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