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老舗Bar 「ルパン」



ずっと行ってみたかった。太宰も訪れた事のあるバー「ルパン」
夜の銀座は明るい、地図を見ながら歩く。
”そこの曲がり角…”を左にっと
赤く光る看板を照らすのは「rupan」のネオン。重厚なドアを前に唾をのむ。いや、また今度にしようかな。と後を去りそうになるほど、敷居が高い。いやでもでも!入ってみたかったんだ。一杯だけして帰ろう。と、その重い扉を引く。地下につながる階段の上に太宰の新聞が。本当に来ていたのだな。ゆっくりゆっくりと階段を降りる。降りると広がった店内は時止まり。叔父様方の談笑が聞こえてくる。
「お一人ですか?」「はい」
そう答えるとカウンターの席へ、そしてコートをかけてくれる。
なんとも贅沢な時間だ。
席に着き、メニューを、、なにがいいんだ。

”チャーリー・チャップリン”

ルパンの名物カクテルにした。
アプリコットベースという可愛い感じでピンっと。


お通しにはきゅうりのお漬物。

そして私のお相手をしてくれるのは太宰の文庫本だ。
しっかりスーツを纏ったマスターをスタッフ、、かっこいい。かっこよすぎるよ!!!!


そんな感じで私の目の前には”チャーリー・チャップリン”
赤いカクテルの見た目そのもの甘ーい香りがする。
一口、、ブランデーベースなのに飲みやすくがぶがぶといけそうな。

空間と流れる時間を楽しんで、お会計。。。

2500円



たっか!!!!流石に銀座価格過ぎる。
そんな顔しないで、颯爽とお支払いを済ませ、マッチをもらった。タバコは吸わないが・・・


あの階段を登る私はすこし大人になっていた。

今日の銀座も明るい。有楽町駅へ向かった。





#エッセイ #処女作 #随想録 #故郷東京 #太宰治  

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