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疎遠になってしまった人に連絡をする支援

今回のコロナ騒動で疎遠だった人が心配で連絡を取り,関係が再開した人がいると思う.しかし,こういったきっかけがないと疎遠な人と連絡を取る機会がないと感じる.そこで,疎遠な人と連絡を取るきっかけをとる支援に価値があると考えた.今回はその支援方法を提案してみた.

疎遠な人への連絡

 学校を卒業しそれぞれの道に進むと,仲が良かったけど疎遠になってしまっている人が多い[1,2,3].実際に私も大学に通っていたころは定期的に遊んでいた友人と,今ではほとんど連絡を取っていない.

このような,疎遠にある友人から久しぶりに連絡が来ると,思いのほかうれしいものであるし,その連絡から疎遠だった関係が改善することもしばしばあるだろう.今回のコロナ騒動で久しぶりに連絡したら,関係が戻った人も散見される.

しかし,疎遠になってしまった友人に連絡をすることは勇気がいる行動である[4,5].それは,突然連絡するのは失礼だと考えて遠慮してしまうことや,疎遠になった自分が連絡していい物かと考えてしまうからである.また,突然連絡をすることで相手に警戒されることも多く[9,10],警戒があることでメッセージを返してくれないことも考えられる.

 そこで,お互いが認知できる形でメッセージを送るきっかけを作ることで,疎遠な人が久しぶりの連絡を支援できるのではないかと考えた.お互いに認知できるタイミングを作ることで,警戒することが少なくなり,メッセージを送りやすくなると考えた.

システム設計

 会話のきっかけはお互い連絡が取れる状況で,かつ支援する2人の状況がお互い一致していることが良いと考える.その理由は,お互いがメッセージを受け取れる状況だと知っていることで,連絡をすることの申し訳なさや遠慮が少なくなり,状況が偶然一致していると知れることで,街でたまたま会ったような話しかけやすさを生むと考えたためである.ただし,疎遠の関係の人に対してのメッセージを送るきっかけづくりが高頻度だと煩わしいと考えられるため,1年に1度程度の確率にするのが望ましいと考えられる.

 実際のタイミング検知に関しては,正直どんな技術を用いても構わない.例えばコンビニで買い物をしたとき,スマホを付けたタイミング,Twitterを開いたタイミングでも良い.実際この適切なタイミングは検証を行わないと適切なものを見つけることは難しい.プライバシーの関係と,メッセージを送受信しやすいタイミングと,偶然のタイミングを得ることができればどんなものでも応用ができる.

 通知だけでなくメッセージを送る支援として,久しぶりに連絡する友人に送るメッセージのテンプレートを入力できるようにする(図1).こうすることで,メッセージを送る心理的負担も軽減できると考えた.メッセージを送信するUIは実際のシステムに合わせて,デザインする必要がある.

画像1

図1 通知イメージとメッセージテンプレートイメージ

システムの提供価値

 システムが提供するのは,メッセージを送るきっかけと,送るメッセージの支援を行うことで,疎遠になった人にメッセージを送りやすくなることが価値である.疎遠になった人にメッセージを送ることで,また昔のように仲の良い関係になったり,新しい恋が始まったりすることが価値になると考えられる.また,久しぶりの連絡は今まで警戒されるものでもあったが,提案システムによって久しぶりの連絡がポジティブになることで,システムを介さない久しぶりの連絡もしやすくなると考えられる.

まとめ

 今回は疎遠になってしまった知人とまた連絡をする為の支援方法を提案してみた.今回の提案を活かして,チャットツールやアプリを作っていきたいと思う.

 今回対象とした疎遠な人に連絡が出来ない人のように,他人に対して遠慮してしまう人は色々な機会を逃していることがある.ただ,それはその人の個性であるし,そういった人のためにシステムやサービスがサポートしてあげることが重要であると考える.


参考文献

[1] hasunohaお坊さんがこたえるお悩み相談サイト「友人と疎遠になり寂しさを感じています」(https://hasunoha.jp/questions/349)(最終閲覧日:2020/02/08)
[2] note「疎遠になるきっかけはどうでもいいことだったりする」(https://note.com/show9low/n/ncfd2f1d3ae36)(最終閲覧日:2020/02/08)
[3] 発言小町「古い友達が見な疎遠になる」(https://komachi.yomiuri.co.jp/t/2012/1004/544886.htm)(最終閲覧日:2020/02/08)
[4] nakkiのblog「疎遠になった友人と復縁する方法は自分から連絡する事」(https://nakkiblog.com/etrangement-friend/)(最終閲覧日:2020/02/08)
[5] Yahoo!JAPAN知恵袋「疎遠になった友達に連絡できますか?」(https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1153389316)(最終閲覧日:2020/02/08)
[6] ラジカルな日常「久しぶりの友達に送るline(ライン)の言葉や例文!」(https://radical-everyday.com/long-time-no-see-line)(最終閲覧日:2020/02/08)
[7] papico’s note「数年間,疎遠だった友人に連絡してみたら...」(https://www.papico405.com/entry/friend-soen-saikai#%E7%96%8E%E9%81%A0%E3%81%AE%E7%90%86%E7%94%B1%E3%81%AF%E5%B9%B4%E8%B3%80%E7%8A%B6)(最終閲覧日:2020/02/08)
[8] ダズリンリスト「片思いの相手に久しぶりにLINEを送る自然なきっかけ」(https://dazzling-list.com/line/trigger-to-send-a-line)(最終閲覧日:2020/02/08)
[9] KOIMEMO「知り合いの男性からの久しぶりの連絡?何か思惑があるようです」(https://koimemo.com/article/9560)(最終閲覧日:2020/02/08)
[10] ITmediaNEWS「旧友からLINEで「飲もう♪」……これってマルチ商法? 記者の“奇妙な体験”」(https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1905/27/news029.html)(最終閲覧日:2020/02/08)
[11] TC「Instagramが「親しい友達」専用チャットアプリ「Threads」を世界でスタート」(https://jp.techcrunch.com/2019/10/04/2019-10-03-instagram-launches-threads-a-close-friends-chat-app-with-auto-status/)(最終閲覧日:2020/02/08)
[12] GIZMODO「Instagramの姉妹アプリ「Threads」は誰のためのもの?」(https://www.gizmodo.jp/2019/10/instagram-threads.html)(最終閲覧日:2020/02/08)

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