見出し画像

山口つばさ「ブルーピリオド2」

2巻目。ホントは1巻目についてnoteに書き終えた後すぐに読んだのだけれど、書く時間が取れなくて。改めて読み直してみました。
刺さったコトバ

「勉強ならどんなに遠くて目指すところがちゃんと見えてた でも美術は」

何を信じればよいのか分からない、と主人公は語ります。

でもこれ、実は、いつか通らなければいけない道なのではないかと思います。私も今振り返れば、高校生の時は何も迷っていなかったな、と40歳を過ぎたあたりで気付きました。成績という尺度があるから、それはブレなくて、勉強に必死で取り組めば、多かれ少なかれ、成果を出すことができたわけです。
ふと気がづけば、就職どうしよう、この職場でいいのか、この仕事の仕方でよいのか、もちろん組織のルールはあるにしても、その中でどう自分の役割を果たしていくか、については、万国共通の尺度めいたものがあるわけではありません。だから不安なのだろうなと思います。
そして高校の同年代の同質な人々が集まっていたところと、年代も出自も違う様々な人が行きかう社会、という違いも大きいと思うのです。
プライベートだって、生き方に迷うことはたくさんあります。

主人公の言葉に共感するのは、今の自分自身が、何を信じればよいのか分からないから、なのだと思います。

実は、高校生の時は何も迷っていなかった、という事実に驚いたのは、文章を書いていたころでした。自分のことも書けず、取材もいろいろ考えてできなくて、ネタが尽きてしまい、ついにドロップアウトしました。
その後、1年くらい経って、ひたすら本を読んで感じたことを書こう、と思い立ち、noteを始めました。
本を読んで感じたことを書くことにどんな意味があるのか分からないけれど、絵の世界でもやっぱり、色んな作品をまねて描いたりするそうで。
それは技術をどうこうという話ではなく、ただ腕組みをして考えるのではなく、手を動かしながら考えるということなのかもしれません。

この記事が参加している募集

読書感想文

連休に読みたいマンガ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?