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種から精神を育てる

こんにちは、だいきです。


5月の畑仕事は、夏野菜を定植(植え付け)する作業があります。

イラでは、定番の夏野菜(ミニトマト、ナス、きゅうり、唐辛子など)の他に、ハーブも種から育てています。

今年の挑戦は、すべての野菜やハーブを種から育てるというものです。

この種から育てるプロセスは、
発芽の三条件(水・温度・空気)のすべてを適切に管理しながら、
植物の成長を観察する力が求められます。

私は、初めて種から苗を作りましたが、
知識ではわかっていても、野菜によって成長の具合や適切な環境が異なり、
すべてに対応するのが難しいと感じる日々でした。

毎日、畑に行くのは苦ではないのですが、
観察から推察をして、野菜の状態を考えることが、
正解のない問いを考えるみたいで、
自分の知識では太刀打ちできないと悟りました。


頭ではなく、腹で考えることが出来れば、
その時に植物が求めていることが分かり、
何をしてあげればいいのかが見えてくる気がします。

人間の腸は、第二の脳と言われるくらい、
とても重要な器官で、
一節には、腸の状態が、心の状態をつくり、
外界に影響を与えると考えられています。

腸は、体の中ではなく、
口から肛門までの長い管の一部となっていて、
外界と接している場所です。

なので、外界からの情報を直接取り入れる器官で、
毎日の食事で口に入れるものから摂取しています。

口に入れる食べ物が、腸に影響を与え、
腸は、心や体をつくり、
自分以外の人やもの、環境にまで影響を与える・・・

普段、見えないものだからこそ、
疎かにすることなく、大事に扱ってあげないと、
目で認識できる世界まで粗雑なものになってしまいます。


種から野菜を育てるプロセスは、
観察者の状態が写るものだと分かりました。

それが分かっただけでも大きな収穫で、
実際に野菜を収穫して食べること以上に、
大きな実りだったと思います。

畑仕事をしていると、言葉のない対話で溢れていて、
その対話が、自分自身に深い気づきを与えてくれるものになります。

内的な気づきを多く得られるのが農の面白いところで、
より原始的な(有機栽培や自然農など)農法だと、
物質的なものよりも、精神的な実りが大きいと分かります。


だからと言って、野菜が作れないかと言えばそうでもなく、
適切な環境で育ち、成長をサポートしてあげると、
自然は答えを返してくれます。

こちらが、オファーを出して、自然からエコーが返ってくる。
そのエコーは、突然実りとなって表れます。

飽きることなく、毎日のように続けられるのは、
自然との共生が楽しくて、深い感動を得られるものだから。


農の面白さを、自分だけで留めておくのはもったいないので、
市民農園とも違う、コミュニティ農園という形で、
業種や立場の枠を超えた農をつくっています。

詳しくはこちらをご覧ください。


イラでは、農薬や化学肥料は使わずに、
里山の資源を使って、生態系の循環を畑に応用しています。

一人ひとりの考え方や行動、環境が変化すれば、
地球はさらに豊かなものになっていくと思っています。

一人で黙々と作業するのも良いですが、
みんなで知恵を出し合って、
あるもので工夫して創造していくブリコラージュの精神で、
楽しく、実りあるコミュニティに。


それでは、良い一日を。


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