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出会いが刑務所なんか最高にきまってんのよ「不汗党」


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2017年、公開当時に書いたブログです。

2017年に韓国で公開され、一部のお姉さんたちの間で熱い盛り上がりをみせていたと噂の「불한당(不汗党)」が、ついに日本でも見れるよ!

いや~~、ここまで約一年、長かった。待ちくたびれたわ。ちなみに日本でのタイトルは「名もなき野良犬の輪舞」です。なんで。いや、公開してくれるならなんでもいいです。

正直、もう待ちきれなくて三月あたりに台湾版のDVDを見てしまったんですけど、ここで立ちはだかるのが言葉の壁問題でして「ヒョン」「シバラマ」「ケーセッキヤ」という韓国のバイオレンス映画でお馴染みの、ヒョン以外間違いなく使ってはいけない単語しか聞き取れない残念っぷりなので、大丈夫か?いけるか?お前の限界はここまでか?って感じだったけど、でもそこはね。
今まで培ってきた無駄な妄想力をここぞとばかりに発揮すればだいたいいけるやんということで「多分こんな話やろ」となんとなくストーリーを把握した状態で日本公開に臨みました。

誰も信じられないヤクザおじさんジェホ(ソル・ギョング)と、誰かを信じたかった新入りの囚人美青年ヒョンス(イム・シワン)

刑務所という閉ざされた場所で出会ったふたりは、いつしか立場を越え特別な絆で結ばれていたけれど騙し騙されそれぞれの思惑が交錯する中ですれ違っていく。

人を信じなかった男が、はじめて見せた執着。自分の側に置いておきたいが為にした身勝手な選択が悲しい復讐を生み切なすぎるラストへ。

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ここから先、若干のネタバレ注意

見渡す限りむさ苦しい男たちしかいない刑務所ではっきり言ってヒョンスの美貌が際立つ、際立つ。

そしてこの映画、女の人が殆ど登場しないのでもう可愛いと美しいが奇跡的に同居した顔面の持ち主ヒョンスは完全にヒロイン枠。

刑務所では無邪気で無鉄砲な弟みを醸し出していたかと思えば、出所したとたん愛人にしか見えなくなっていたので俳優って凄いよねだし、その上どでかい秘密まで抱え込んじゃってひとり追い詰められてんだから勘弁してください好きです。

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また、刑務所内で大統領並の権力を保持しているジェホが喧嘩をして痣まみれになったヒョンスに向けて放った一言「お前は痣まで綺麗だ」が強烈すぎまして。

ちょっと待ってくださいよ「痣まで」って……までってなによ!!それ以外の部分も勿論綺麗だと思ってる前提ってことにしていいですか。気配を消して独房に侵入していたところで「やっぱガチじゃねえかよ」と。

それは完全に口説いてんじゃん……

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もうね、この「不汗党」という映画。 随所に「お前は痣まで綺麗だ」並に最高な台詞が散りばめられているんですよ。落ち着けほんと。

「チャギヤ~~(ダーリン的な)」とかな……いや、なんとなくわかってたけど。どんだけ~~!いや、これ改めてどんだけ~~!詰め込みすぎ~~!!心の中のIKKOが叫ばずにはいられない性癖ど真ん中をロケットランチャーでブチ抜かれるようなストーリー展開にやられっぱなしの二時間でしたわ。

いやー、舐めてた。映画館をでた頃には、字幕に感謝し「なんか、ありがとうね」という気持ちと満足感でお腹がいっぱいになっていた。カムサハムニダが止まんねぇわ。

「新しき世界」とか韓国ノワールが好きな方は「絶対に見てください!」と、ビョンガプ(ジェホ盲目おじさん)ばりに膝にすがり付く勢いだけど、それ以外の方にも是非おススメしたい。

ちょっと、目を瞑りたくなる暴力シーンはあるけれど全然マシな方だと思う。決して重苦しいシーンばかりではなくアクションも見応えがあるので普通に楽しい。

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ふたりの関係はブロマンスとも言われていたりするけど、そんな生易しいものじゃないだろこれは。 人間がみせる執着の恐ろしさを見た。

普段UMAにしか興味を示さない藤岡弘探検隊が「何もしていないのに何故エロい。我々は、その謎を解き明かすべくジャングルの奥地へと向った」と間違いなくしゃしゃり出てくるくらい終始危険な空気が画面いっぱいに漂っている。マジしんどい。

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そして以前、心を鷲掴みにされた絶世の美青年ティモシー・シャラメ演じるエリオが、暖炉の火を見つめながらひたすら涙を流す「Call Me By Your Name」の美しいラストに負けないくらい「不汗党」のラストも美しい。

種類や重さは違えど美しい男が流す涙ってなんでこんなに心に刺さるんだろうな。性癖かな。

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「あのあと、どうなったんだろう」と分かるはずもないのにずっと考えてしまうくらい鑑賞後の余韻が酷いし、ビョン・ソンヒョン監督とは「いい酒が飲めそうだわ」と勝手に思っておりますので、何卒。
韓国語わかんないけど。熱い思いさえあれば大抵のことは多分なんとかなんだろ。

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