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【#01】「なにわクリエイターズ」のロゴ制作秘話

書籍発売!!

マイドーーーーオーーーーサカーーーー!!!
来阪した外タレ風に始めてみました、サカグチです。
今回は特別番外編です(2回目ですでにw)。

いきなりですが、なんと!書籍の監修に関わらせていただきました。
といってもガッツリではなく、内容の正誤アンケートに協力しました。
その書籍が2018年8月1日(水)に発売されました。
隠れ大阪人の見つけ方(出版社:祥伝社/著者:なにわクリエイターズ)
1296円(税込)

詳細等は↑の書籍名 or 画像リンクから確認できます。
関西に住んでいれば、関西人が近くにいれば1度は聞いたことのあるフレーズや見たことのある行動など、あるあるネタを収めた書籍。
あなたの隣にもいるかもしれない隠れ大阪人、、、もうバレてるけどな笑
という趣きの書籍です。

なにわクリエイターズとは?

書籍の著者としてクレジットされている「なにわクリエイターズ」とは一体何者か?

大阪在住、大阪生まれ、大阪勤務、恋人が大阪人、大阪大好きなどなど、大阪にゆかりのあるデザイナー、イラストレーター、漫画家、ライターによる緩くつながるクリエイター集団。
日夜、大阪に関するさまざまな情報を発信している。
メインの活動は大阪駅周辺での飲み会。
(amazon販売ページから引用)

「なにわクリエイターズ(以下なにクリ)」は
上司ニシグチ さん
高田ヒサキ さん
セキリョウスケ さん
くわたぽてと さん
の4人が主宰・運営する招待制クリエイターコミュニティです。
招待制って書くと怪しげな団体に思われるかもしれませんが、主宰の4名が実際に会った人を招待する形なので、全く怪しくなく健全すぎるくらいみなさん良い人ばかりです。  

ボクが関わった経緯を少々。
インスタグラムで繋がっていたけど面識はなかったニシグチさんから今年の1月くらいに突然飲み会のお誘いいただき、ニシグチさんに会いに行こうと思い軽く参加したのが始まりです。
(ニシグチさんは2017年の1年間、毎日プロダクトアイデアをインスタグラムで投稿するIDEA POSTという企画をされていて365仲間であり要チェック人物でした。)

今のところ「なにクリ」は何かを一緒に作っているのではなく、基本的には情報交換の場という名の飲み会「ヒサキめし」です。
「ヒサキめし」で出会った同士で仕事を依頼し合ったり、プライベートで遊んだり、SNSで絡んだりしています。

関西を拠点にクリエイティブな活動をしていることが共通条件で、職種も年齢も経歴も様々、会社員もいればフリーランスもいます。生粋の大阪生まれ粉モン育ちもいればボクのように地方出身者もたくさんいます。
コミュニティ運営でよく聞く月会費、参加ノルマもなし、facebookグループに入っているだけの自由参加型。その日都合つく人(早い者順で約25人くらい)が月イチで集まりワイワイしています。個人的に大人数飲み会は苦手ですが「なにクリ」はゆる〜い雰囲気で自由気まま、居心地も良く参加率高めです。ほぼレギュラー笑

今回、東京で活躍されている著者の方からお声がかかり、主宰の4名が中心となり進行管理やプロモーションを行い、書籍の監修的な役割として「なにクリ」メンバーも内容の正誤アンケートに協力しました。
それから「なにクリ」メンバーの中にバリバリイラストレーターとして活躍している人がたくさんいるので、それぞれのイラストテイストを活かし書籍の中の挿絵で個性豊かにページを彩っています。

関西の比較的大きめの書店にはそこそこの量が入荷しているとのことで、特集コーナーを作ってくださっている書店もあるみたいです。
大阪に縁のある人もない人も大阪人の生態が気になる人はぜひ読んでみてください!お土産にもオススメ(笑)
大阪在住や大阪出身のメンバーが監修しているのでけっこう信憑性は高いはず!知らんけど。

「なにクリ」のロゴの話

書籍の紹介もそこそこに、ここから本題。今回のタイトルの話に移ります。
先述の「なにわクリエイターズ」。参加人数も増え、書籍の著者としてクレジットされることもあり、なにか目印が欲しいということで、ボクにロゴマーク制作の打診がありました。ボクがロゴ制作が得意だということと365HBDの3rdシーズンでロゴを365個作っていた実績で依頼してもらいました。365HBD続けていて良かった。365HBDから派生したお仕事や展示の話はまた気が向けばいずれ。
主宰の4名とは仲良くさせてもらっているし、とても有益な情報をいつもくださるのでもちろん快諾。

ラフデザイン提案

出版時期に間に合わせたいということで、すぐ制作に取りかかりました。
通常であれば綿密にヒアリングを重ね、コンセプトや想いを伺いイメージを膨らませて制作しますが、今回は「なにクリ」としての今後の方向性、将来像などがガッチリ固まっていないので、コミュニティや「ヒサキめし」での雰囲気や温度感を表現できればいいなと考え制作していきました。
具体的なイメージとしては、

・ガチガチでなくゆるめ
・様々なクリエイター
・コミュニケーション大事
・いつか何かを発信できたらいいね
・関西人
・ゆるくて関西人だけどコテコテ感は避けたい
・柔らかいながらもシュッとさせたい

の6つを念頭に造形イメージを膨らませました。
いくつかラフ案を作り、主宰4名に提案しに行きました。
ヒアリング含め軽く見せるつもりで持って行ったモノがコチラ

通常のロゴ制作案件でラフ案といえど初回から12個も見せることはまずありません(だいたい2、3個、多くて5個。見せすぎると迷うし、もっと見たいもっと見たいと負の無限ループ地獄になります泣)。今回は内輪での制作に加え具体的なコンセプトやビジュアルイメージも特になく探り探りの状態だったので、多めに提案してそこから意見を擦り合わせブラッシュアップしていく方法をとりました。
※殴り書きも入れたら100個くらいはアイデア出しをしたかなぁ〜。

全ての図案とコンセプトに目を通してもらいボク含め5名で意見交換をしました。
ラフ見せで12案、造形としてそれなりに作り込んで持っていったことを驚かれました。
内輪といえどやる気と提案力を見せられてよかったです。
この打ち合わせで決まるとは思っていなかったのですが、話し合いの結果01の案を気に入ってもらえたので、造形の微調整と図案コンセプトをブラッシュアップしていくことになりました。

荒ラフ画公開

ラフ案を提案し、ビジュアルの方向性が固まったのでブラッシュアップしていきたいところですが、少し前後して01案の荒ラフ画を公開してみます。
これは主宰4名にも見せていない初公開資料です。

頭の中にあるイメージを目に見えるものにしていく作業と言えばカッコいいけど落書きレベル笑。この状態がキレイに整理整頓されているのをたまに見かけるけどすごいなぁ。
いくつか殴り描きしたものから1つをPC上で整え、初めの01案として提案しました。
02案〜12案まで同じような荒ラフ画があるのですがまぁ割愛。

ブラッシュアップ

そして01案のブラッシュアップにとりかかります。
ほんの数ミリの調整をするだけで印象が変わっていくのがおもしろい。ミニマルテイストなロゴを作っている時ほど違いが現れるので毎回見え方に発見があります。
今回の造形に関しては、直線や角度、なんやら比などのガイドやルールに頼らない作図だったので、自分の感覚が頼りでした。
いつもやることですが、拡大縮小して何回もプリントアウトしたり、PCの画面で見たり、スマホで見たり、と確認と微調整を繰り返します。
今回は感覚に頼るところが大きかったので時間が経つと微妙に感覚にズレが生じたりしてなかなか難儀でした。

修正工程の最初と最後です。
各部位の曲線に色気が増したように思います。
※Adobe Illustrator(通称イラレ)というドローイングソフトを使うのですが、線を描くツールで描いた曲線を「ベジェ曲線」と言います。
そしてキレイなベジェ曲線が引けた時に「色っぽい曲線」と呼んでいます。
たぶんボクだけが使っている表現ですが、イラレを使う人ならその感覚をわかってくれると思います笑。
「わ」が修正前と修正後ではだいぶ変わっていて、修正前だけを見ると違和感があまりないですが、比較すると修正後の方が全体的なバランスとして収まりがいいのが一目瞭然です。
ただ、人によってバランス感覚は異なるのでおそらく正解はありません。
(ここを理論的に説明できるようになれば、もう一段階上がれるんだろうなぁ・・・独り言)
「クリエイターズ」も文字間を少し詰めて完成です。

完成→納品

デザインコンセプト抜粋
・関西人はよく喋るイメージから吹き出しモチーフ
・意見交換、コミュニケーションの場→会話→吹き出し
・カチッとしたイメージの直線を使わず、ゆるく気軽にを曲線で表現
・将来的に企画、立案、運営なども視野に入れ「なにわ発信」を強調
・「なに【わ】」と「クリエイターの【輪】」をかけている

完成したので、納品用データの作成。
デザインコンセプトの文章を整え、簡単な仕様ガイドを作りました。
通常案件ではロゴのどこかに基準値を設けて、その基準値に対して余白をいくら設ける、色調の変更、形状の変更など今後の使用規律統一のための詳細仕様書を作成しますが、今回は使用用途が不定なこともあるので、ロゴのコンセプト資料としての簡易書類を作成しました。

そして納品です。
納品先は「なにクリ」主宰の4名で、全員デザイナーなので必要なかったかもしれませんが、使用用途に合わせて作った画像も納品しました。
通常案件の場合、ボクはこれらを先回りして作ります。どこかへ提出する資料、SNSなど画像使用時の自分の知らないところでの意図しない改変や解像度不足を回避できます。
自分が作ったロゴはどこで見てもキレイに表示されていてほしいものです。

ここまでが今回の受注→ラフ→制作→納品までの一連の流れです。
今後はボクの手を離れ、SNSや書籍やアレコレに使用されていくことでしょう。どこかで見かけたら思い出してください。

あとがき

いかがだったでしょうか?
制作一例として今回は作図プロセスがメインの話になりました。
通常のクライアント案件だと、ラフ作成に入るまでにヒアリングや同業他社、市場動向などの調査に時間と労力を要します。(今回はこの部分があまり必要のないアウトプット型のケースでした)
そして、ロゴが今後どのような使われ方で、事業とともに何処を目指して歩んで行くのかを考えながら具現化していきます。
その辺りのお話はトップオブトップのスーパー先生方が本にまとめたりしているので、読んでみることをオススメします。

先生方にはまだまだ及びませんが、ロゴ制作予定のある方がいれば誠心誠意制作しますのでお声がけください。よろしくお願いします。
ご連絡お待ちしております。

再度告知になりますが、
隠れ大阪人の見つけ方(出版社:祥伝社/著者:なにわクリエイターズ)
2018年8月1日(水)発売。1296円(税込)
この記事で紹介したロゴも書籍に掲載されています。
ロゴの制作者として特別に名前をクレジットしていただきましたが、連絡先は掲載されていないので口コミでお願いします!

最後に、ロゴ制作を依頼してくれた「なにわクリエイターズ」主宰・運営の4名のみなさんありがとうございました。楽しく制作できました。
今後ともよろしくです!

読んでいただきありがとうございます。 サポートいただいたお気持ちは今後の制作活動に使わせてもらいます。