Hidekuni Imazu 今津秀邦

Hidekuni Imazu 今津秀邦

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プロとアマの違い?

「⚫︎⚫︎家」を生業として家を成す覚悟 プロだからこそ忖度以上に大事なこと この話はどの職種にも当てはまり、「ベンハー」のようにインターミッションがあるくらい丁寧に長く語ることになるので、今回は置いておきます。 その前に。 プロとアマの違いで思うであろう作品の評価。 私の結論は、 作品そのものに対し、実績や立場、年齢は全く関係ないと思っています。 また、そのワンカットにかけてきた情熱や時間も避けて、そのものズバリで勝負できればと考えます。 その上で、必要な時に作品制作

    • 最初のきっかけ

      良く質問されます。 旭山動物園のポスターを撮影したきっかけを。 旭山動物園は市の施設ですので、基本的には予算上限がある中でのプロポーザル(提案型)か、最もお値打ち価格を出して受注に至る入札型があります。 旭山動物園の告知物は後者の入札。 広告代理店が受注した後、代理店がカメラマンなどに発注します。 ですので最初のきっかけは代理店からの発注です。 「今津さん、動物撮るの好きですよね〜?」 「はい」 きっかけはこれです。これだけです。 根回しも計算も利権もありません。 今

      • ちょっとした工夫

        広大な自然の風景の中で撮るのとは違い、動物園では背景の選択で迷うことが多々あります。 割り切った動物園のスナップ写真であれば関係なくありのままを写し込みますが、生きもの主体で引き立てたい場合は主役同様に背景が大事になります。 私の場合、最初は漠然と主役をフレームに収めながら「そのうち」思い付くなにかを探ります。 ある日、タンチョウを撮っていました。 美しい。 もう少し、この白黒コントラストと赤を引き立たせるにはどうしようかと考えました。 あ・・・とひらめきました。

        • 写真と映画の違いとは?

          正しくは静止画と動画でしょうか。 いや、写真と静止画はちょっと違う。 動画と映画も違う。 細かい拘りはちょっと置いて、 私は写真と映画に人生の大半を費やしていますが、この二つの違いについてご質問を頂戴します。 違いは明らか。 写真(ここでは飾られたプリント)は観るものの時間を拘束しません。 自由気ままに観れます。 だが不思議と気に入った一枚の作品やかけがえのない記録、記憶は時間が経つのを忘れて見入ります。 何度も何度も。 更に切り取った瞬間の構図や情報の整理が巧みだと、

        プロとアマの違い?

          ジャックの旅立ち

          最後の一人が亡くなりました。 2002年(2003年度用)から継続している旭山動物園のポスター撮影。 来年度のポスターも無事決まりましたが、数えてみれば22回目になります。 今私は55歳ですので、33歳から継続していることになります。 その最初の年からジャックが居ました。 2024年2月14日に42歳で亡くなった彼は当時20歳。 顔の左右に膨らむフランジも初々しい感じでした。 広告係の立場として冷静に写真を撮らなければいけないとクールな判断で進めてきましたが、やはり長年

          ジャックの旅立ち

          映画「生きとし生けるもの」制作秘話 vol.2

          さあ、再現のはじまり。 冒頭に登場するマガンを撮影した場所は美唄市の宮島沼。 数万羽が一斉に飛び立つ寝ぐら立ちは、とてつもなくスペクタクル。 そのスケール感満載の見た目に負けない程の飛び立つ轟音。 早朝4時台と時間が早いのと、真冬並みに感じる寒さのせいか、撮影者や観察する方はそれほど多くはありません。 宮島沼はラムサール条約登録地でもありますが、沼で休息するマガンへ無駄に刺激を与えないよう、一定の距離感を保てる観察場所などのエリアが設けられています。 多い時では約7万羽

          映画「生きとし生けるもの」制作秘話 vol.2

          野生との距離感

          だいたい分かります。 幼少期から野生生物と接する機会が多かったため、相手がどのような段階にあるかが、だいたい分かります。 1.(こちらに)気付いていない。 2.気付いているが、どうでも良い。 3.なんか気になる。 4.こちらの挙動を定期的に確認 5.警戒 6.逃げる(または威嚇)準備 上空への逃げ場がある鳥類や虫ではなく、 地上を共有する動物は、ほぼこの段階があると言って良いと思います。 ただし、上記はあくまで対ヒトとの経験があまり印象に残っていない、言ってみれば正常な

          映画「生きとし生けるもの」制作秘話 vol.1

          何がなんでも映画を作って映画館で公開したい。 13歳で観た「レイダース失われたアーク」。 この時、人生の目的に出逢いました。 当時は朝から晩までシートに居座っても良かったため、何度も何度もレイダース。 特に冒頭10分を観る、いや、共に映画館で共有する時間は幸せそのものでした。 それから35年。 様々な経験を積み重ね(よく言われるように本当に無駄なことはなかった)、「夢」ではく「人生の目的」としていた長編映画制作に取り組みます。 撮影開始から公開まで5年の歳月を費やした「

          映画「生きとし生けるもの」制作秘話 vol.1

          再生

          Swan

          ハクチョウの美に感動して製作した動画です