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AIの時代だからこそやっぱり読書

AI の時代、子どもになにを学ばせればよいか。

どんな時代になっても、絶対に欠かせないのは読書でしょう。何を今更と言われそうですが、それにしては、最近の教育現場において読書が軽視されている気がしてならないのです。

子どもの能力を伸ばすには、読書をおいて他にないと思います。

この春からの復職に向けて、子供を預けるための学童(放課後児童クラブ)の見学に何か所か行きました。特に民間の学童は、習い事などが充実しており、預けているあいだに同じ施設内でピアノや英語、プログラミングなどが学べるプログラムが用意されています。タブレットを使っての理数教育や、ネイティブの教師によるマンツーマン英語指導、受験に必要な知識をゲーム感覚で学べるといった最先端のプログラムは豊富に準備されている一方で、日本語を強化するプログラムはほとんどないのが残念でした。

子供も連れて一緒に下見をしましたが、結局、決め手になったのは共用スペースにおいてある本の量です。多くの学童は、共有スペースに本がほとんど置いてないのです。学童で本を読むには持ち込むしかないのか…と諦めていたところ、ある学童で、共有スペースにずらりと本が並んでいる施設がありました。難しい物語や名作をはじめ、かいけつゾロリや学習漫画の偉人伝などのほか、図鑑や岩波の絵本などもあり、下見に行っただけなのに子供たちは本棚から離れなくなってしまったほどです。子どもたちもすごく気に入って、すぐにここの施設に決めました。

インターネットが急速に発達している現代、昔のように知識量でカバーする仕事が大幅に減りつつあります。一方で、自分の頭でしっかりと考え、自分で問題に立ち向かい、どうすればよいのか考えて、実行に移す。そんなことが求められる時代になりました。そんな時、自分のあたまでものごとを深く考えるということがこれまで以上に大切になりますが、そのためには子供のころからとにかくたくさん読書をし、語彙を増やし、豊かな言葉で日々、思考を巡らせることが欠かせません。

ちなみに、なぜかいまだに学校の教育現場では、思考を深めるような教育は軽視され、知識を詰め込むような指導が大半を占めてるように感じます。もちろん知識がなければ思考を深めることはできませんが、知識を極限まで増やし、いかに一つも間違えのない答案を作るかという能力は、もはやいりません。なのに、なぜかいまだに学校現場ではこの能力が重視されています。はっきり言って、そんな能力が生かせる仕事はほとんどなくなるでしょう。この仕事は、AIが、もっとも得意とする仕事だからです。

と、偉そうなことを言いましたが、うちの子たちも、少し私が気を抜くと、すぐに本を読まずにほかのことをしています。人のせいにするわけではありませんが、何しろ今の時代、読書以外の魅力的なコンテンツが多すぎるんです。

色々なジャンルで活躍している方の話を伺うと、だいたいほとんどの方が子供の頃、「とにかく本を読んでいた」と話しています。しかし、今活躍している方々が子どもの頃は、今ほど魅力的なコンテンツが溢れていたわけではないでしょう。事実、そういったみなさんも、「ヒマでヒマで仕方がなかったので、家にあった文学全集を読んでいだ」とか、「ヒマすぎて仕方なく親が飾っていた百科事典を読んでいた」とか、そういった話がほとんどです。

しかし、今の時代の子どもたちに、ヒマでヒマで仕方ないという状況はなかなか作れないのが現状です。テレビにスマホ、ゲームなど本当に魅力的なコンテンツが溢れています。もう意識的にこういう魅力的すぎるコンテンツを子供から隔離させ、疑似的にでもヒマでヒマで仕方がない状況を作るしかないと思っています。本を読むというのは、なかなか最初のハードルが高いので、そうでもしないと今の子どもたちはみずから本を読み漁ったりしません。

事実、このところ私も気を抜いて子どもたちを放っておいたら、ほとんど全部が絵で、絵に少し注釈がついてる程度の本ばかり読む(眺める?)ようになってしまいました。今度2年生になる7歳の娘は、子供の頃から本が大好きで1日中本を読んでいるような子供でしたが、最近は漫画と、この手のイラストばかりの本ばかりを読む(眺める)ようになってしまいました。

漫画でも読んでいればそのうちまた本に戻りますよ、という話もありますが、そんなことはないと思います。というのが、私自身、そうやって漫画に行ったまま、かなり長いこと読書に戻ってこなかった子どもだからです。漫画も読んでいいのですが、それ以上に本は読まなくてはいけません。読み続けないと本当に読まなくなります。長い文章が読めなくなるのです。

危機感を持った私、ここでもう一度娘に毎日読み聞かせをすることにしました。読みたい本を本人に選ばせて、最初の20ページぐらい読んであげるのです。娘も面倒なのか、最初は「大丈夫、ひとりで読む」と言って、パラパラ見て読んだふりをしてから、閉じて終わり…ということがあったので、私も面倒ですが、「これはママが読む」といって読み聞かせるようにしました。20ページも読むとその先が気になり、一人でまた読むようになります。もうその繰り返ししかないと思っています。

そうやって、娘もまた少しずつ本に戻りつつあるのですが。さて、どうなることやら。

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