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嫌がる息子を幼稚園に連れて行くべきか

今朝、5歳の息子が「ボク、幼稚園に行きたくないの…」と言いました。

もともとインドア派で集団行動が苦手な息子は、保育園も幼稚園もあまり好きではなく、仕方なく通っているという感じはありました。

それでも最近は、先生やお友達ともだいぶお話ができるようになり、自分の意見もいえるようになったためか、以前ほど嫌がらなくなっていたので安心していたのですが。

どうやら、同じクラスにいる少し乱暴な子が、見ているだけでもストレスになっている模様。最近では作ったお砂のお城などを壊されてしまうこともあるようで、行きたくない理由を聞くとやはり「その子がつらい」ということでした。

こんな時、親はどうしたらよいのか…。

一昔前だったら、「楽しいことがあるかもしれないよ」とか、「お友達とは仲良くね」とか、「男の子なんだからもっと強くならなきゃ」などと言って行かせる親が多かったのかもしれません。

私自身、幼稚園や学校、習い事が嫌で仕方がなかった時期が何度かありました。しかし両親がスパルタだったので、基本的に学校や習い事は絶対に休んではいけないという方針で、これがすごく苦痛でした。幼心に、「つらいことは耐えなければいけない」と思い込まされ、それがその後の人生にも少なからず影響した気がします。しばらくの間、困難に直面した時も思考停止になり、耐えなくてもいいことに無駄に耐えてしまう思考パターンから抜けだせなかったように感じています。

もちろん、人生、我慢をしなければいけないこともあります。一方で、我慢をすることが解決策ではないこともたくさんあります。大切なのは、問題に直面したとき、苦労して耐え抜くのではなく、どうやったらその問題を切り抜けることができるのか「考える」ということですよね。その結果、我慢するしかないかもしれないし、何かしら解決できる方法もあるかもしれないわけです。

今回の息子の「幼稚園に行きたくない問題」の場合もそうでしょう。息子には我慢することを教えるのではなく、どうしたらそのトラブルを回避できるのかを自分で考える、ということを教えなければいけないのです。

そこで、まずは息子の希望通り、幼稚園を休ませることにしました。親としてできることは、いったんその男の子から距離を置いて、まずは息子の気持ちを落ち着かせることだと思ったのです。そして今後、どうしたらいいのかを息子に考えさせ、同時に、溜まってしまったストレスを何かの方法で解消して気持ちを軽くしてあげることも必要だと考えました。

そこで息子に、もし幼稚園を休んだら何かしたい?と聞いたところ、「高尾山に登りたい!」と言ったのです。

これは名案だと思いました。高尾山に登れば、気分転換にもなるし、運動にもなってストレス解消にもなるでしょう。

「じゃあ今日は高尾山に登ろう!」と言って、急遽、行き先は幼稚園から高尾山に変更になりました。京王線の高尾山口駅からケーブルカーを乗り継いで、さらにそこから徒歩で片道40分程度、高尾山の山頂へ。5歳の息子にとっては、なかなかの大冒険になりました。

高尾山の大自然で癒され、自宅に帰るころには息子もすっきりとした表情に戻っていました。そして家で、息子に少しずつ、「あしたからは、〇〇くんとどうしたらいいと思う?」と聞いてみました。息子は、「お砂をいつも壊される…」と話したので、「もし〇〇くんがお砂場に来たら、遊具のほうに遊びに行ってみるのはどう?」「積み木遊びも楽しいんじゃない?」と、〇〇くんから距離を置いてみることを提案してみました。高尾山に登って気持ちが晴れたのか、息子も、いつもよりも落ち着いて私の話しを聞き、頷いてていました。

大人からすれば、たかだか一人の乱暴な子なんて放っておけばいいのに、と思うのですが、子どもにとってはそれがすべてなのですよね…。一日休んで高尾山に登って、少し気分は落ち着いたようです。少しでも、息子が自分を客観視できるようになってくれるといいのですが。

そして明日は元気に幼稚園に行ってくれますように。

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