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ボクの頭には傷がある

KinKi Kidsのヒット曲のようなタイトルで始まりましたが、僕の頭には大きな傷があります。
額上部から左耳辺りにかけてぐるっと大きな傷があり、数ミリ幅で髪の毛が生えていません。
これは小学一年の夏休みに近所の森林公園の崖に、自転車で落ち死にかけた時の大手術の痕です。
術後の写真は痛々しくてとてもお見せできないので、おじさんになった横顔をお見せします。
これでも形成手術で小さくしたんです。

ねっ、結構な傷痕でしょ。

子どもの頃はコンプレックスでした。
そりゃそうでしょ!ぐるりと野球ボールの縫い目のようなはげがあるんですよ。坊主頭になるのが嫌で運動部に入るのは断念したし、横髪もアイロンパーマで隠していました。
歩いていてもいつも左横とすれ違う視線を気にしていました。
学生時代のあだ名がアンパンマン(丸顔で正義感が強かったから)だったので、傷を見つけられて「あんこが漏れてるぞ」とか「かじられたのか」と揶揄われるのが嫌でした。

結婚して子どもが出来た後で(30歳くらいかな)何を思ったか思い切って坊主頭にしてみたんです。久しぶりに見た全貌に驚愕しました。改めて子供の頃の事故の大きさを感じました。でも何故か開き直る事が出来たんです。
これも個性だと思えたのです。
帽子も被らず外を歩いてみました。最初は視線ばかり気にしていましたが次第に慣れてきました。
それからはへっちゃらです。
話しが尽きた時は自分から傷の事を話します。そこから少しだけ間が待ちます。
床屋さんは一発で僕の事を覚えてくれます。
「その傷どうしたんですか?」と優しい声から会話に発展する事は何度もありました。
何より見つけやすいでしょ!
東京で左耳の上にがっつり傷痕があるちょっとメタボなおじさんを見つけたら僕ですので、気軽に声を掛けて下さい(笑)

結局、人は中身なので(僕の場合、中身も相当痛いのですが……)痛々しい傷があっても友達は出来るし、彼女も出来るし結婚もできるのです。
意外と自分が思っているよりコンプレックスはコンプレックスじゃないのかも知れません。
たまに飲み屋で「何、その傷?」と絡まれる事はありますが「喧嘩でできた傷です」と言うと大人しくなってくれます(笑)
もっと早くからオープンしておけば良かったと後悔する程です。

という話でした。

こんな僕ですがサポートをして頂けると嬉しいです。想像を形にするために、より多くの方に僕の名前・創作力・作品を知って欲しいです。 宜しくお願いいたします。