見出し画像

なぜLomography800なのか。

「なぜ山に登るのか。」
という手垢のつきまくった質問がある。

ちょっと前に「エベレスト3D」という映画を2Dで観た。
いやふざけているわけではなくて邦題が「エベレスト3D」なのだ。
どちらかといえばふざけているのは映画の方である。

なので映画館以外で観ると必然的に「エベレスト3Dを2Dで観た」となる。
「一本満足バーを2本食べた」や「午後の紅茶を午前に飲んだ」と同じ構文だ。

話が逸れたがこの映画の中でも冒頭の質問が出てくる。
「なぜ山に登るのか。」
それに対してある登山者がこう答える。
「なぜなら俺は登れるからだ。」

…ほう。


では「なぜLomography800なのか。」を考えていきたいと思う。
今回は長野県の宿場町の一つ、奈良井宿で撮りました。

例によっていつも通り衝動的に行き先を決めているので、この時もやはり出発の前日に宿と帰りの夜行バスのみ予約しそれ以外は成り行きに身を任せるスタンスです。

(写真は全てBefore Covidに撮られたものです。)

さて、出発は金曜日の夜です。
ほぼ終電で山梨駅に向かい駅周辺のビジネスホテルに宿泊、翌日早朝に出発し奈良井駅を目指します。3時間弱くらいかかります。長野でけえ。

画像1

どこの駅の写真なのか定かではありませんが、おそらく塩尻駅と思われます。
Lomography800、良い色ですよね。シャドウ部分に青色が乗っていて、薄ら緑っぽくも見えます。ただ、これは冬の早朝の写真なのでハイライト部分はもっと白っぽかったような気がします。これだと夕方の写真に見えなくも無いですね。

画像2

フィルム写真あるあるだと思いますが、どこでいつ撮ったのか全く思い出せない時ありますよね。これも全く記憶に無いのですが、塩尻駅の隣の洗馬駅の様です。ISO800でもここまで明るいと粒子感もあまり無いですね。

画像3

到着しました。
奈良井宿のアイコン的存在(?)とも言える円柱型ポスト。この朱色がこの通りにおいて良いアクセントカラーになっているのです。

画像4

街並みと奥に佇む山がいい感じに収まりました。山が霞んでいる感じが良い。
到着した時は地元民がちらほらいる程度だったけど、良い日差しが来るまで待っていたら観光客も続々と増えてきたみたい。

画像6

床屋さんのアレはここでも健在。

画像7

こんな風に切り取るとマジで現代の写真なのか分からない。
古民家とフィルムは相性が良いとみた。

画像7

遠くに控えめに顔を覗かせているポリスでふと我に返る。
「くそ、奴らこんな所まで…!尾けられてたのか…?」

画像8

このあたりのどっかのお店で食べた「とうじ蕎麦」が冗談抜きに絶品だったので全力でオススメしておきます。

土産屋のおじちゃんにゴリ押しされよく分からん箸を買い奈良井宿を後にします。
目指すは松本。

松本は初めて訪れたのですが非常に好きな雰囲気でした。
駅の中にはグランドピアノが置いてあったり、駅前ではキャッチのニイちゃんがイキってたり、かと思えば立派な松本城があったり、雑多な部分と抜けの良い部分のバランスが良かったです。

画像9

ここなんかは非常に洗練されていました。
1階ではワインの試飲会?をやりつつ、2階では美味そうなコーヒーやキャンプグッズが売られていました。せっかくのISO800なので1枚。そう。このなんとも言えない黄色っぽさにLomographyみを感じざるを得ないのです。

画像10

これにて終了です。素晴らしきかな、長野。


さて冒頭の「なぜLomography800なのか。」ですが、

「たまたま入っていたから。」です。
くそみたいなオチで本当にすいません反省しています。
Nikon F3は外から中のフィルムが見えないんです。

しかし、こんな事でも無ければ昼間の古民家を撮るのにLomography800を使う人なんて中々いないのでは無いでしょうか。個人的にはこのフィルム、意外とこういう古風なものとの相性が良いのではと感じました。偶然も侮れませんね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?