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EMSi Fellow Community Magazine

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EMSi(Essential Management Science institute)Fellow Communityの皆さんの記事を集めました。 EMSi Fellowとは… もっと読む
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2023年5月の記事一覧

宇宙樹

宇宙樹    竹村真一  2004年 16世紀後半から17世紀、ヨーロッパでは魔女狩りの歴史があります。これは、自然と繋がり植物の力を活かすことが出来ると疑われる人に制裁を加えたりした歴史です。 自然と共に生きることを軽視し、非文明的のように考える風潮は現代でもあります。 それはなぜなのでしょうか。 この本の最初にルドルフ・シュタイナーの言葉が引用されています。 「太古の人間は植物界を自分の一部分だと思い、 地球を深く愛していました。 地球は人間の一部分である植物を受け止

ドラッカーに学ぶ人間学

ドラッカーに学ぶ人間学  2022.06 佐藤等 この本はドラッカー読書会を長く主催し、現在ドラッカー学会共同代表である著者が、社会の価値観の大きな転換期である現在、必要とされるドラッカーの言葉とその実践を紐解いていく内容です。生きるとは変化することであり、自分を創っていくことです。 以下にこの本に書かれているドラッカーの言葉の一部を引用します。 西洋の歴史では、 数百年に一度際立った転換が起こる。 世界は歴史の境界を越える。 社会は数十年をかけて 次の新しい時代に備え

ゆっくりいそげ

ゆっくりいそげ      影山知明  2015年 共感できる内容でした。 以下、引用です。 経済とは元々、中国の古典に登場する言葉で「経世済民(=世をおさめ、民をすくう)」の意であるとされる。国内でも江戸時代には使われていたようだ。言葉としては、政治や生活も含めて「社会をつくる」というニュアンスすらそこには感じられる。 それがいつからか「ビジネス」という言葉に置き換えられていった。 ビジネスの由来は、bisig+ness。Bisigは古い英語で、ここから派生した形容詞形が

新・哲学入門

新・哲学入門    竹田青嗣 2022年 「人間の世界は、自然の「存在」の世界ではなく、意味と価値が常にその関係を変様させる「生成」(変転)の世界である。」 どのようなものや人に出会うか、そこから何を得て、どのように世界に働きかけるかが自分自身を創っています。 以下、引用です。 哲学の目指すもの:概念、原理、再展開(再始発)という方法によって、宗教、民族、文化の限界を超えて普遍的な「世界説明」を行う。 哲学の弱点:哲学の世界説明が概念の論理的使用によってなされるため、形

南山城村でお茶刈りに行ってきた!

今週の火曜日(2023年5月16日)、友人の吉川滋さん(通称しげるちゃん)の紹介で、京都府南山城村のお茶農家を訪問し、生まれて初めてお茶刈りを体験してきた。  しげるちゃんは、いまから3年前、吉野祈りの旅で知り合った同年代の方で、アウトドアの趣味が多彩な人である。  今年も6月15日から17日にかけて、4回目の吉野山登拝をすることになっており、その参加者のFacebook messengerで数日前にしげるちゃんから南山城村でのお茶刈りの提案があった。  最近、平日は、

亜種の起源

亜種の起源 桜田一洋 2020.09 「今、人の心は荒れ、自然は再生できないほど破壊されている。こんな世界をつくるために、人類はこれまで血と汗と涙を流してきたのだろうか?」 という 「はじめに」 の文章から始まるこの本。 「進化論はダーウィン一人の研究によって発見されたのではなく、この時代が生み出したものだと言うべきかもしれない。」 「ウォレスは自然の本質は戦いではなく、相互扶助の舞台であると捉えた。」 「私たちは生存競争に勝って生き残ったのではなく、新人と旧人との共生

私は宇宙のかけら

私は宇宙のかけら   柊木匠  2019年 著者は素粒子原子核物理学者で心理学者です。素粒子の振る舞いから人間関係を観ている内容です。人の心、感情の動きは目には見えないですが、何らかの力が働いていると感じる方は多いと思います。 以下、一部を抜粋します。 原子核の陽子と中性子を繋ぐ力を核力と言います。これは、陽子と中性子が“中間子”という同じボールを投げ合うことで発生します。 この核力の関係では、中間子以外のボールのやり取りはできません。 これは人間関係にも当てはまります

土と内臓

ここの所、稲の多年草化栽培と共生農法に関わっています。いずれも土を耕さない不耕起栽培です。共生農法では植物が混んでいる部分を間引きしてみんなでいただきますが、根から引き抜くことはせずに、土の近くをハサミや鎌で切る方法で収穫します。 この本の内容は不耕起栽培の価値や伝統的な食事の意義を示しています。 写真は4月の共生農法畑のものです。 『土と内臓 微生物がつくる世界』 デイビッド・モントゴメリー アン・ビクレー著 片岡夏実訳 2016年 人類は微生物に注意を払って来なかった