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EMSi Fellow Community Magazine

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EMSi(Essential Management Science institute)Fellow Communityの皆さんの記事を集めました。 EMSi Fellowとは… もっと読む
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#本質行動学

土と内臓

ここの所、稲の多年草化栽培と共生農法に関わっています。いずれも土を耕さない不耕起栽培です。共生農法では植物が混んでいる部分を間引きしてみんなでいただきますが、根から引き抜くことはせずに、土の近くをハサミや鎌で切る方法で収穫します。 この本の内容は不耕起栽培の価値や伝統的な食事の意義を示しています。 写真は4月の共生農法畑のものです。 『土と内臓 微生物がつくる世界』 デイビッド・モントゴメリー アン・ビクレー著 片岡夏実訳 2016年 人類は微生物に注意を払って来なかった

本質行動学2

・本質とは事柄の重要なポイントである 良い「本質」とは、了解性×有用性(この現実社会で活きるか) と考えられる。 行動の本質を捉えることで、その行動の意義が深まり、行動の意欲の向上となり得る。 ・ドラッカーの言葉は行動の方向性を示すものである 認識規定性、行動規定性が高い 「顧客が知りたいことは、製品なりサービスなりが、どれだけのことをしてくれるかだけである。顧客にとっての関心は、自分にとっての価値、欲求、現実である。」 ドラッカー『マネジメント』 ・「価値の原理」 全

本質行動学とは

本質行動学は西條剛央さんが行われている学問です。 では、物事の本質を問うことで何をしたいか。 【本質とは何か】 それをそれとたらしめているような、その事柄の重要なポイント。言葉で表すことができる。 本質は絶対的な真理ではない。なぜなら、言葉で出来ているから。 【本質観取】 言葉は自分の経験の積み重ねで出来ている。 言葉は自分の判断や行動を担っている重要なものである。 複数の人達で本質観取すると、自分の思考の偏りに気が付く。 やがて、自分が世界だと思っている物事はこんなにも

チ。

昨年、品川の隣町珈琲(となりまちカフェ)で『チ。』1集を読み、熱く伝えたい何かがあると感じた。 魚豊による漫画で天動説から地動説へ移行する、知の感覚が大きく変わる時代が描かれている。 先日、たまたまNHKの「コズミックフロント」という番組で「チ。~地球の運動について~」とコラボレーションした回の再放送を観た。 そこで共感した言葉。 「自由の定義は そう問えること」 「信念を失うと人は迷う きっとその迷いの中に倫理がある」 今読んでいる 『なめらかな社会と その敵』は 「こ

実践するドラッカー 事業編 上田惇生:監修 佐藤等:編著 2012

あけましておめでとうございます。 今年最初の投稿は『実践するドラッカー』からの抜粋です。 より平和で幸せな日々を創造する事業を応援します。 「事業の目的は、顧客の創造である。 明らかになっている顧客の欲求を満たすばかりでなく、未知の欲求も開発する必要がある。 顧客創造とは、効用の創造にほかなりません。」 PART1[理論編] 事業とは、組織に経営資源を投入し、経済価値を生み出すまでの一連のプロセスです。 その事業が有効かどうかを判断する三つの要素 1.組織を取り巻く環境:

地球のゆくえ 広瀬隆 1994年 集英社

この本は先日、神保町のパサージュに行った時にドネーションコーナーにあって手にしました。 パサージュは「世界一の本の街・神保町に2022年3月にオープンした一棚一棚に店主がいる共同書店です。 それぞれの書棚には、フランスの実在の通り名がつけられ、 店主のこだわりが詰まった棚はもちろん、 書評アーカイブサイト「ALL REVIEWS」の参加書評家たちが選んだ本が並ぶ棚も所狭しと現れます。」 『地球のゆくえ』には世界の政治に関わる人物や物事が、ひとつの財閥に繋がっている系図が多く

外所一石さん

外所一石さんの言葉「今、一番、地球が汚れている時代。」 これは希望の言葉です。 これからを良くする言葉。 なぜそのゴールを目指すのか。 この問いは大切です。 一番中心にある欲を見つけるのがコンセプターの役割。 私が自然の中で一番好きなのは蓼科の夕焼けと奄美大島などの海のサンゴ礁です。 東京の夕焼けも、東京の海もそれほど美しかったらいいのに、と思います。 一石さんの考える人望とは人に希望を与えること。 人に希望を与えたいというのは素敵な動機です。 地球46億年の中でいの

Time is life

社会は進むべき道(論語)と、目の前で何とかしなくてはいけないこと(算盤)で成り立っています。 例えば薬剤師としての日々の仕事は算盤で、健康の本質を考え実践するのが論語に当たります。 論語は大きな算盤。 大きな算盤は一人でははじけない。組織や社会が必要とされる。 学徒とは問いを持っている人で、文明を支えている。 ドラッカーの言うナレッジワーカーとマニュアルワーカー。 ナレッジワーカーの働き方とは問いを立てて働く人。 その仕事の目的は何かを考える。 コンセプトメーカーであり、

人の心に木を植える

『人の心に木を植える』 畠山重篤 2018年 「森は海の恋人運動」は平成元年(1989年)から始まっています。 気仙沼湾に注ぐ大川上流の室根山で、畠山さんたちカキ漁師による落葉広葉樹の植林活動です。 山の森 海の森 心の森 森には三つあるのです。 「森は海を 海は森を恋(こ)いながら 悠久よりの愛紡ぎゆく」  熊谷龍子 この本は森里海が昔から繋がっていることを伝えています。カキを通じてどのように世界が時空を超えて繋がっているのかが優しい言葉で詳細に伝わり、縁の深さに驚

子ども虐待事例から学ぶ統合的アプローチ 千賀則史+定森恭司 2022.04

この本の副題はホロニカル・アプローチによる心理社会的支援。 「一人の子どもの問題はみんなの問題」として「新しい文化の共創」に向かう“こころ”の捉え方を考えることができる内容です。 高度に科学が発達した現代は一人の人が答えを用意することはなくて、それぞれの人がそれぞれの部分を担いながら共に繋がって、社会を一歩ずつよりよいものにすべく日々を営んでいます。 対話は「共同研究的協働作業」であり、「共に人生の傷負い人としてより豊かな人生を求めて歩んでいく“こころ”」をお互いに感じ取

新井和宏の「お金の本質行動学」

課題図書、推薦図書のうちから心に残った3つから引用します。 1.『GIVE AND TAKE 「与える人」こそ成功する時代』より 「強いつながりは「絆」を生み出す。同じネットワークの中だけで交流し同じ機会を共有することが多くなる。 弱いつながりは「橋渡し」として役に立つ。異なるネットワークのほうに、より開かれているので、新しいきっかけを発見しやすくなる。」 46億年の地球のいのちの中で生物が38億年続き多様化を続けているのは、強いつながりと弱いつながりがネットワークを作

give space 井口奈保

人間以外は常にコミュニケーションしている。 人間は人間や他の生き物にスペースをあげることを忘れてしまった。 都会に住んでいても他の生き物の生息地を守る。 建造環境(建物、道路、護岸工事など全て)の作り方を物理的に変えることで他の生き物に生息地を返すだけでなく、譲り合う気持ち育てる。 共感しました。 eumoが実践している「お金はありがとうの循環」というのと根底で繋がっていると思いました。 <参考サイト> https://emerging-future.org/new

世界は贈与でできている  近内悠太著  2020.03

この写真はbistro peinの金子シェフのおもてなしです。 おもてなしはお金では買えない部分です。 「市場の拡大、資本の増殖。 そのためには、あらゆるものが「商品」でなければならない。」 お金と交換すると贈与ではない。 「市場経済のシステムの中に存在する無数の「すきま」そのものが贈与なのです。」 「贈与が無くなった世界、交換が支配的な社会には信頼関係が存在しない。 信頼は贈与の中からしか生じない。 交換するものを持ち合わせていない時、つながりを必要とする。」 「贈与

価値がわかる人のところへ価値は届く

森博嗣氏の『お金の減らし方』を読みました。 お金は、自分の欲しいものに使う。必要なものよりも、欲しいものを優先する、という生き方、素敵だと思いました。 以下、抜粋です。 多額のお金を持っていても、なにも良いことはない。そのお金を、自分が欲しいもの、やりたいことと交換しなければ、価値は生まれない。お金を失うことで、価値が得られるのだ。 お金は、自分の満足と交換するためのものであり、価値があるのは、その満足の方なのである。 「どれくらい必要か」は問題ではなく、大事なことは「