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サイレントフェス®︎は後継者(社)を探しています。

2014年、とあるシェアハウスのリビングが無音のダンスフロアになった。

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10人程度の小さなパーティー。これが、サイレントフェスの始まり。

サイレントフェスとは、専用のワイヤレスヘッドホンを使って参加者全員でDJやライブをオンタイムで共有する新しい音楽体験のカタチです。

周りから見ると無音に見えるので
どんな場所でも誰にも迷惑をかけず、いつでもライブを楽しむことができます。

海外ではSilent Discoと呼ばれており、サイレントフェス®︎はOzone合同会社(雨宮の法人格)の登録商標です。

その専門事業Silent it( silent-it.com )を立ち上げて早7年目。

今年、大きな決断をします。

もっと遠くに行くために、卒業します。

日本ではまだ誰も知らなかった真っさらな状態から開業して、行政、企業、個人、様々な方々とコラボしながらこれまで全国で80回以上(サポートを含めれば200回以上)サイレントフェスを開催してきました。

しかしこれまで騙し騙し1人で経営してきて、数字上は黒字成長しているのですが、自分の中では停滞感を感じていました。

そして「1人だと早く行ける、みんなだと遠くに行ける」という言葉を実感しながら、ここから先は1人じゃできないと決断し、こんなご時世ではありますが売却採用ジョイントベンチャーとして再出発するか、いま3つの線で仲間探しを考えています。

そしてどの道を選ぶにせよ、雨宮は少しずつフェードアウトしていき、やがてこのコンテンツ(あるいは文化)を完全に引き継いで、卒業していきます。

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世界一受けたい授業ダンス風呂屋

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なぜ卒業するのか

採用やM&Aの詳細は後述しますので、もう少々今回の背景にお付き合いください。

今年はただでさえ、多くの人が何かから卒業していく年です。イベント業であるSilent itにおいても、例に漏れずコロナの影響は受けていますが、殆どランニングコストがかからないということもあり、コロナによる経済的な影響が本質的な原因となっているわけではありません。ましてや卒業風に吹かされているわけでもありません。

大きな理由が2つあります。

①生存には、死が必要

新陳代謝のない組織は必ず瓦解していきます。それは生態系という生命保全のシステムそのものにおいても、私たちの身体の中で日々起こる細胞の自死という文脈においてもそうで、この世は全て動的にしか安定できないようになっています。

サイレントフェスは長く個人の手の中に滞在させすぎました。ローカルパートナーという仕組みを作り、各地のオーガナイザーと協働したり、プラットフォーム的な振る舞いを心がけてはいつつも、結局1人の手で経営していてはどこかで活性限界がやってきて、いずれ腐敗していくのだと思います。

この文化が持続可能であるために、雨宮は卒業していきます。

②新しいフェーズへ

2つ目は個人の変化です。雨宮はいま”体験作家”という肩書きで、仮想の世界の物語を小説として描き、実際にその世界を体験できるようにフィジカルな体験として具現化する作品作りをしています。文芸と祭礼、フィクションとフィジカルの境界を曖昧にしながらスペキュラティブな作品づくりを進める中で、Silent itの経営にパワーが注ぎづらくなってきました。

変わらず強く愛着はしているのです。ただ20代も最終盤に差し掛かった今、自分の中の作家性をもっともっと強くしていきたいという声を無視できなくなり、文芸の側にフォーカスしてみたいのです。

この物語をもっと劇的にするために、雨宮は卒業していきます。

Silent itとは何か

Silent itはサイレントイベントブランドとして、数々のサイレントイベントのオーガナイズ、企画制作の受託、機材レンタルなど、サイレントイベントに関わる全てに携わって仕事をしてきました。

サイレントイベントとは、サイレントフェス、サイレントディスコのみならず、サイレントヨガ、サイレントシネマ、サイレント盆踊り、などなど騒音問題により可能性が狭められていた全てのコンテンツを拡張した形式を指します。

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それぞれの企画制作に独自のノウハウ、機材を持ち、機材レンタルだけなどスポットでのご依頼から、企画の総合プロデュースに至るまで、クライアント毎のニーズに応え、累計で約200案件以上に携わってきました。

クライアントは代理店や音楽レーベル、各地行政の観光課や、商業施設、学校、個人のホームパーティーに至るまで、多岐にわたります。

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サンシャイン60展望台「SKY CIRCUS」にて1年間毎月の定期開催

レクサス2

LEXASのGALA PARTYにて開催

Neo盆踊り5

(公財)大田区文化振興協会と「Neo盆踊り」を開催

また、クライアントワークのみならず自社企画でも様々な場所で開催してきました。

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風呂とフロアを沸かす銭湯サイレントフェス「ダンス風呂屋」

がたんごとんフェス

荒川線を貸切り電車内をダンスフロアに。

VRサイレント

VRと組み合わせたVirtual Disco

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コロナ禍においても感染防止用のレインコートとマスクをスクリーンとして演出に変え屋上で開催した「サイレントフェス #ソーシャルディスダンシング

サイレントフェス®︎というブランドに下図のようなアイデンティティを持たせ”だれでも、どこでも、いつでもできる未来型音楽フェス”として銘打つことで、これまでパーティーカルチャーに関わることのなかった方々の間にも少しずつ拡がっていき、様々なシーンで使われるようになりました。

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サイレントシステムは2.4GHzとFMの2種を使い分け、約半径30m以内であればどんな場所でも音をオンタイム(正確には0.1秒未満のレイテンシー)に共有することができます。

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2019年12月にはサイレントフェス専用の既存のクラブを反転させたホワイトクラブ「逃げBar White Out」も横浜につくりました。

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また、その他これまでのSilent itの歴史などはざっくりとこちらに記してあります。

これらすべてがSilent itです。

今回募集したいこと①採用

まずは一番前向き?な案として、初の正社員雇用を検討しています。
これまではフリーのクリエイターたちと案件毎にチームをつくってきましたが、ディレクションや経営サイドを並走、改革してくれる方を募集したいです。雇用ということにはなるのですが、むしろCEOをお任せし、自分が右腕としてこれまでのノウハウだったりを共有するという関係になれるくらい自律的に動ける方が希望です。その他条件面は下記になります。

《キャリア・スキル》
・イベント、音楽、広告系など事業に関連のある企業で業務実績のある方の中途採用を主に考えています。
・経営企画、新規事業立ち上げ、法人営業スキルを特に歓迎します。

《マインド》
・サイレントフェスに可能性を感じていて世の中にもっと広めたい野心の強い方
・雨宮と会話ができる方
・Silent itのブランドや価値観に共感できる方

《雇用条件》
・形態:正社員を予定していますが、柔軟に変更可能です。
・働き方:複職歓迎。週2、3程度のリモート中心になるかと思います。
・給与:応相談
・福利厚生:世界一白いオフィス(逃げBar White Out)使い放題 等

今回は主に上記に当てはまる方を募集したいのですが、何かしらの形でSilent itに関わりたいという野心を持った方には常にウェルカムでいたいので【①どういう関わり方がしたいか②どういうことができそうか】の2点を記載の上、お気軽にHPより問い合わせいただけると嬉しいです。(または逃げBarにご来店時に直接お声がけください)

今回募集したいこと②売却

事業売却を検討しています。
どうしても今の資金力やマンパワーではできないことがあるので、強い地盤を持った企業にカルチャーを引き継いでもらうことも考えています。条件面などは下記のようになります。

・既に多くの音楽イベントと関係を持っていたり、自社企画でオーガナイズしている実績のある企業を募集しています。
・ビジネスモデル及び運営に付随する全ての資産、ノウハウの譲渡(機材類だけで約¥3,500,000以上の市場価値があります)
・事業継承にあたり最低1年ほどのアドバイザリー面での業務委託契約を希望
・Ozone合同会社として雨宮付きのM&Aも応相談
・売却希望額は¥10,000,000~応相談(年純利約¥4,000,000~)
・M&Aの専門企業、専門家からのお問い合わせは現状受け付けておりません。

【①御社名とHP②興味持っていただいた背景③お打ち合わせ候補日】の3点を記載の上、お気軽にHPより問い合わせください。(または逃げBarにご来店時に直接お声がけください)

今回募集したいこと③ジョイントベンチャーの立ち上げ

ウルトラC的な奇跡的な出会いがあった場合のみ、Ozone合同会社と共同出資の上、ジョイントベンチャーとして再出発していくことも検討しています。その場合Silent itを株式会社化し、資金調達を実施の上、専用ヘッドホンの開発、メタバースと組み合わせた新たなビジネスモデルの立ち上げを考えたりしてます。こちらは特に条件など敷かず、奇跡的なご縁を期待してみようと思います。

最後に

今回上記の3案すべての可能性を無期限でオープンに募集しつつ、どれかしらで良いご縁があった段階で、その方向に舵を切ろうと思っています。先着順みたいで恐縮ではあるのですが、もしもご興味持っていただけるようであれば、まずはお気軽にお問い合わせいただけると幸いです。

また今回の募集を開始したからといって事業を休止するわけでも、停止するわけでもありません。むしろ更なる進化を目指して発展させ続けていくつもりすので、Silent itへのご依頼も変わらず承らせていただきます。

はじめて開催した10人程度の小さなパーティー。
あの時、自分以外は参加者だったけど、これからは10人程度の小さなパーティー(党)となっていくのだと思う。

はじめて体験した時の強烈な納得感。
どこでも自分たちの世界をつくれるという感覚。

サイレントフェスは消えてはいけない。
この魔法の体験が、あらゆる人の胸の内に潜んでいる拡張したがっている静かな何かを解き放つ。その連鎖によって、世界に居場所が拡張される。

良いパーティーをつくりたい。

今後ともSilent itをどうぞよろしくお願い致します!

《最後にこれまでの参照記事一部》


Silent it  /  https://silent-it.com/
雨宮優 / https://www.yuu-amemiya.com/

「こんな未来あったらどう?」という問いをフェスティバルを使ってつくってます。サポートいただけるとまた1つ未知の体験を、未踏の体感を、つくれる時間が生まれます。あとシンプルに嬉しいです。