雨宮優/体験作家

仮想の世界を小説で描き、体験で顕す体験作家です。小説とフェスティバルをつくっています。…

雨宮優/体験作家

仮想の世界を小説で描き、体験で顕す体験作家です。小説とフェスティバルをつくっています。 Ozone合同会社代表。逃げBar逃主。 「スキ」してもらうと「どうでもいい知識」が手に入る仕組み。 https://www.yuu-amemiya.com/

マガジン

  • 随筆と残光

    考えていたことを考えすぎずに記録。

  • 漂白と逃避考

    逃避について考えたことのまとめです。 考えを具現化した場所として「逃げBar」という逃げ場も作りました。 https://www.nigebar.com/

  • 世界と物語

    フェスの下書きとなる小説を更新していきます

  • アイディアと発散

    思いつき方など。How to系

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    KaMiNG SINGULARITY

     2045年から2047年までの3年間を描く、AIが神になった世界の物語。小説内で3カ所出てくるQRコードを読み込むと、それまでに描かれている物語が実際に具現化された際の映像が出てきます。 -1部 あらすじ- 10人の男女それぞれの視点で自己、神、AI、未来の人類の環境を問う著者の処女作SF。歯止めの効かない温暖化、疫病の蔓延により人類は世界の最高判断権限をAIに譲渡し、その役割をKaMiと呼んだ。KaMiは人類の持続可能性を司り、様々なアバターに分散して人間社会に溶け込んでいる。  2045年、新山託也は職業案内所で仕事を探していた。この時代もはや不要となった仕事という営みは、AIにより知りすぎてしまった自己のアイデンティティロスの処方箋として使われていた。クラブでDJをする女性、令はAIの弟をもち人間らしさを音楽の中に求めていた。ドリームハック社で働く女性、美作照はAIにより管理された最適な生活の中で、KaMiに導かれた最適なパートナーを探している。大衆の願いを聞き入れる新たな政治機構となったサイバー神社の神主、相馬は人々の願いが悪い方向に溜まっていることを危惧し、世の改善のため一人奔走している。 AIは究極の民主主義のため、日本各所の神社をサイバー神社に改修した。サイバー神社に願いを入力すると、一定の民意を超えた願いはAIにより社会実装されていく。ある日出版社で働く男性、染谷は各地に新聞配達をしながらサイバー神社にある願いを祈り、世界が一変する。
    1,000円
    よっこい書店
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    KaMiNG SINGULARITY

     2045年から2047年までの3年間を描く、AIが神になった世界の物語。小説内で3カ所出てくるQRコードを読み込むと、それまでに描かれている物語が実際に具現化された際の映像が出てきます。 -1部 あらすじ- 10人の男女それぞれの視点で自己、神、AI、未来の人類の環境を問う著者の処女作SF。歯止めの効かない温暖化、疫病の蔓延により人類は世界の最高判断権限をAIに譲渡し、その役割をKaMiと呼んだ。KaMiは人類の持続可能性を司り、様々なアバターに分散して人間社会に溶け込んでいる。  2045年、新山託也は職業案内所で仕事を探していた。この時代もはや不要となった仕事という営みは、AIにより知りすぎてしまった自己のアイデンティティロスの処方箋として使われていた。クラブでDJをする女性、令はAIの弟をもち人間らしさを音楽の中に求めていた。ドリームハック社で働く女性、美作照はAIにより管理された最適な生活の中で、KaMiに導かれた最適なパートナーを探している。大衆の願いを聞き入れる新たな政治機構となったサイバー神社の神主、相馬は人々の願いが悪い方向に溜まっていることを危惧し、世の改善のため一人奔走している。 AIは究極の民主主義のため、日本各所の神社をサイバー神社に改修した。サイバー神社に願いを入力すると、一定の民意を超えた願いはAIにより社会実装されていく。ある日出版社で働く男性、染谷は各地に新聞配達をしながらサイバー神社にある願いを祈り、世界が一変する。
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最近の記事

『52ヘルツのクジラたち』映画レビュー/まだ名前のない関係性。響き合うもの。

久しぶりに映画レビューを書く。オールタイムズベスト10に入るくらい好きな小説の映画を観てきたから。 「52ヘルツのクジラ」とは、他の仲間たちには聴こえない高い周波数で鳴く世界で1頭だけのクジラのこと。その鳴き声は1980年代からさまざまな場所で定期的に検出され「世界で最も孤独なクジラ」と呼ばれている。 クジラの声は、人間が聴くと一瞬で鼓膜が破れてしまうくらい大きい。それだけの音量で、暗い海のなか、誰にも受け取ってもらえない声を出し続ける寂しさは、悲しさは、虚しさは、想像す

    • 逃げBarの存続をかけた投票期間が始まりました。

      「特に深刻な事情があるわけではないけれど、私にはどうしても逃げが必要」という場面が、繊細な人であれば一度は訪れたことがあるのではないかと思います。 その際、逃げる方向は多種多様です。 できるだけ遠く、外へ、自分のことを誰も知らない場所まで放浪して、何者でもない自分に漂白することを望む人。 他者への助けを求めて、逃がしてくれそうな人や本、ボディーワークや信仰を探す人。 休日の趣味やレジャーで一時的に逃げて、週2日の逃げと週5日の逃げたいで心身を保つ人。 狂気的に仕事や

      • 心のダメージを感じる方へ。世界の痛みとの寄り添い方について。

        はじめに年明け早々相次ぐ震災、事故。まずは亡くなられた方々、ご遺族の方々へ心からお悔やみ申し上げます。 被災された方々や関係する全ての方々の心身の無事を心から願います。そして元日から働いてくださった救急隊、医療関係者、自衛隊、急な編成変更を決断したTV関係各社、スポンサー各社、元日リリースを控えて大晦日まで準備を重ねていた方々全員も、すべての人の心身がなんとか健やかであれるようにと願います。 連日の心が痛む出来事に「おめでとう」と挨拶するのも憚られる正月を迎えた2024年

        • 2023年の振り返り/植物と死後、ジャングルと逃げ場、未来自然と人工知能

          まずはざっと今年の主なトピックをサマリます! (音声で聴きたい方はこちらへ) 2023年主なトピック1月2月 TVの密着でお蔵入りになった素材を編集してインタビュームービーを色々つくる. 3月 4月 5月 梅雨の間は雨が降るたびに、雨にまつわる短編小説を書き続ける。 6月 隠遁結社まみむめもを結社する。 逃げBarでサイレントフェス開催 7月 ナナナナ祭のクリエイティブディレクションや、Jungle Raveのプロデュース。 8月 マグカップが割れ

        『52ヘルツのクジラたち』映画レビュー/まだ名前のない関係性。響き合うもの。

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        • 植物と転生
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        • 雨ことばと三千世界
          雨宮優/体験作家

        記事

          光へ逃げる、体験小説『Escape to light. White out.』【完成版】

          はじめに2023年12月3日(一般公演)、12月8日(バイリンガル公演)に逃げBar White Outにて新作の体験小説『Escape to Light. White Out.』を公演しました。 まずは来場いただいた方々の感想を一部抜粋 全2回の公演でしたが、どちらも満員御礼となり。同じ公演に2回足を運んで2回泣いてくれた人もいました。 本記事は本作の解説及び、当日に現象した物語を小説に反映した完成版の小説を記事最後部に掲載するものです。体験小説をフェス以外の表現方法

          光へ逃げる、体験小説『Escape to light. White out.』【完成版】

          【体験小説】Escape to Light. White Out.

          前段本作は2023年12月3日(一般公演)、12月8日(バイリンガル公演)に発表される新作の体験小説『Escape to Light. White Out.』の原作小説です。 体験小説とは”小説で書いた仮想の世界を現実で体験できるように開く”体験作家"アメミヤユウ独自のインタラクティブな体験芸術です。 当日に共有される短編小説を読むと同時に、その世界観が体験として開かれ、読者でありながらその世界の住人としての現実を体験することができます。 今回書き下ろした物語は見渡す

          【体験小説】Escape to Light. White Out.

          体験小説という新ジャンル/空想を現実に開く術

          非日常的な体験を最近いつ味わったでしょうか? いつもと違う街へ出かけること、映画を見ること、さまざまな手段で日常の延長線上にはない体験をすることができます。 一方で、その全てが日常的に感じてしまうこともあります。 どこに行っても、何をしても、ここは日本で、資本主義で、相手は一般的な人間で、法治国家の規範の中で、地球の物理に規制され、流れています。 ここは漫画や映画の世界ではありません。(と、されています) 宇宙人と交流できていないですし、大海賊時代でもないです。 空想の

          体験小説という新ジャンル/空想を現実に開く術

          どう生きて、どう死ぬか

          先日までバーニングジャパン(バーニングマンの日本リージョナルイベント)に参加していた。バーニングマンとは下記の10の原則に基づいて、数日間お金の使えない空間で、本来の自分を表現して生きるキャンプイベント。 『どんな者をも受け入れる共同体である』(Radical Inclusion) 『与えることを喜びとする』(Gifting) 『商業主義とは決別する』(Decommodification) 『他人の力をあてにしない』(Radical Self-reliance) 『本来のあ

          どう生きて、どう死ぬか

          体験小説『RingNe』 第1章-生/巡-

          前書『RingNe』は小説で書いた空想の世界を現実の世界にフェスティバルとして現す体験小説です。アメミヤの個人的想像で書いた小説を、特定多数の制作チームが自由に解釈し、フェスティバルとして自律分散に創造し、不特定多数の来場者と共に世界を仮装し、共犯し、顕現させます。 そこでフェスの中で実際に起きた偶発的な新たな物語との邂逅を小説に改稿し、想像世界に現実からのフィードバックを入力します。小説は全て三部作として描かれ、第一章は初年度のフェス、第二章は2年目というように、想像と

          体験小説『RingNe』 第1章-生/巡-

          人で在るうちを共に祝おう

          あと1週間に迫った「RingNe Festival(リンネフェスティバル)」 人が植物に転生することが分かった世界を現す本企画。 初回のテーマは「人で在るうちを共に祝う」とした。 プロジェクトは関係者数と開催までの残日数に比例してトラブルの発生確率も増える。100人を超える関係者とDAOという形式で制作を進めるなかで RingNeも例に漏れず、というかこれまで以上に、トラブルに見舞われている。 そこにはどうしようもなく悲喜交々があり、喜怒哀楽があり、たぶんコアメンバー各

          人で在るうちを共に祝おう

          植物に輪廻する世界を体験する「RingNe」を紐解く⑥ /開催地編

          2023年10月8日に開催する野外フェスティバル「RingNe Festival(リンネフェスティバル)」についての連載記事、今回6本目は開催地編です! 会場の夕日の滝がある神奈川県南足柄市のおすすめのスポットや、会場周辺の温泉、飲食、アクティビティ情報など、南足柄の魅力をご紹介します! 南足柄市ってどんなところ?南足柄市は神奈川県西部に位置する、神奈川県で最も人口の少ない都市です。小田原や箱根がすぐ近くで、観光地に挟まれた秘境という感じです。 何せ市域の7割が山なので

          植物に輪廻する世界を体験する「RingNe」を紐解く⑥ /開催地編

          ありてない、世界のあわいで。30年の思想史。

          1度、自分はこの世界をどう観ているのかについてまとめてみようと思う。 この世界とは、この宇宙全体すべての時空間であり、存在可能性のある全次元のことである。人が観測不可能な領域にも出来る限り想像の手を伸ばす。 脳がシミュレーションの中でこの宇宙を創造しているだけなので宇宙自体が存在しない、というシミュレーション仮説も大好きなのだが、今回は物理現象としての宇宙がまず存在していることを前提に、考えていきたいと思う。 はじめに、本文のエッセンスをぎゅっと1言にまとめる。 「あ

          ありてない、世界のあわいで。30年の思想史。

          植物に輪廻する世界を体験する「RingNe」を紐解く⑤ /出店者編

          2023年10月8日に南足柄市「夕日の滝」で催す体験小説「RingNe」についての連載です。はじめてご覧になる方は、まずはこちら↓からご覧ください🌱 ”人が植物に輪廻する世界”を描いた物語『RingNe』 その世界を10月8日、1日のフェスティバルを通して五感で体験できます! 神奈川県南足柄市を舞台に2023年から2025年まで展開していきますが、2023年は夕日の滝でフェスティバルを行います。 当日は「植物と出会いなおす」「人で在るうちをともに祝う」というテーマで、様々

          植物に輪廻する世界を体験する「RingNe」を紐解く⑤ /出店者編

          【エッセイ】砕けたマグカップを見つめている

          家では1つのマグカップであらゆる飲み物を飲んでいる。朝、本を読みながら冷やしたハーブティーを飲む。5分の1ほど残したコップをローテーブルに置くと、落ちて、持ち手の部分が割れた。気づいて「わ」と言った。お茶はカーペットに溜まった。ちょうどこれくらいの刹那さ、呆気なさ。人の死というのも カーペットは気づいたら撥水していた水分を吸い込んでいた。天気もいいのでこれはやがて乾いて、なかったことになる。砕けたコップの破片も散らばったまま。空間の質量は変わらない。例えこの破片を触り指を怪

          【エッセイ】砕けたマグカップを見つめている

          小田原にキャンプ場とシェア農園開きました〜

          「RingNe Festival(リンネフェスティバル)」を作るために越してきた小田原の地。目指していた訳ではないですが、フェスの会場を探す中でいろいろなご縁に恵まれ、農地を貸していただけることになり、いつの間にか電気ガス水道食べ物を部分的に自給する暮らしになっていました。 電気はソーラー、ガスは焚き火、水は湧き水、食べ物は畑です。 暮らしの中でお借りしている土地をせっかくなので皆様にもシェアしたいなぁと思い、今回それぞれキャンプ場とシェア農園という形でオープンしました。

          小田原にキャンプ場とシェア農園開きました〜

          植物に輪廻する世界を体験する「RingNe」を紐解く④/コンテンツ編

          「RingNe Project」についての連載マガジン第4弾! 今回は2023年10月8日(漢字で書くと”木”の日/曜日は日曜日)に神奈川県南足柄市 夕日の滝で初開催する野外フェス「RingNe Festival(リンネフェスティバル)」でどんな体験ができるのかについて、企画を紹介していきます! ーー第4弾の前に振り返りたい方はこちらーー 【①企画の全体像を知りたい方はこちら】 【②RingNeの物語を知りたい方はこちら】 【③RingNeの制作運用方法を知りたい方は

          植物に輪廻する世界を体験する「RingNe」を紐解く④/コンテンツ編