「配偶者が心疾患→うつリスク高く」新聞記事を読んで考えさせられたこと。
配偶者が心疾患→うつリスク高く。
今朝の新聞記事を読んで、配偶者ではないけど、母が心不全だったボクは、昨年うつになりかけたので、興味をもち読み進めてみた。
記事の内容は、こうだ。
チームによると、患者本人の心血管疾患と、うつ病に関連あることは報告されていたが、家族への影響が明らかになったのは初めて。
チームは中小企業の社員や家族などが加入する全国健康保健協会のデータを使い、20歳以上の夫婦約28万組について、2016年〜2022年の病歴などを追跡。
配偶者が心血管疾患を発症した夫婦と、そうでない夫婦で、生活習慣や所得、疾病歴などが似ているペアを作り、うつ病の発症状況を比較した。
性別や年齢、既往歴や所得との関係はなく、入院を伴うような場合など、病状が重くなるほどリスクが高くなっていたそうです。
心不全だった母は昨年5月に88歳で、この世を去りました。
入退院を繰り返すたびに体が小さくなっていった母を思い出すと、今でも胸がしめつけられます。
母が家にいるときは、いつも不安と隣り合わせの生活。
夜中に胸が苦しいと言えば救急車を呼ばなければならない。仕事中も、「母の様子がおかしい」と妻から電話があれば、対応を考えなければならない。
中でも1番つらかったのは、入院中に病院から電話があって「そろそろ覚悟してください」と言われることだった。
死へ向かう準備を強いられるほど、つらいことはありません。
タイムリミットが否応なしにボクの心を切り刻んでいく。夜も寝られない。昼も気がぬけない。24時間、気がはりつめた状態でいると、あの頃の自分が蘇ってくる。
わけもなく涙が出てきたり、突然の不安で過呼吸になったり、どくどく、という心臓の音が高まると同時に、ネガティヴなことも高まっていく。
「このまま、死んでしまいたい」と考えはいけないとはわかっていても、理性ではどうにもならないのが、うつ病だ。
心不全の母を見守る日々は、まさにそんな感じだった。
妻に心配かけてはならない。うつっぽいだなんて口が裂けても言えない。
昨年の今頃は、母が入っている施設の近くにある公園で、散りゆく桜を見上げながら涙したものである。
散りゆく桜…。
話を戻します。「配偶者が心疾患→うつリスクが高く」となる理由はよくわかります。なぜなら、家族のことをオープンに相談できる場が多くないからです。
新聞記事の中で、「チームは家族全体を意識したケアを提供することが、予防医療の観点から重要な視点」と言われてますが、まさにその通り。
もっと正確に言えば、「経験した人同士が話し合えるピアサポートのような場が必要」と感じます。
いったん、うつ思考に陥いると、そこから這い上がるまでに時間がかかるし、「抑うつ状態→うつ病」へ進むのは、そんなに難しいことではありません。
そのためにも、ボクは経験を発信する必要がある。
「今こそ、あの長く苦しかった10年に及ぶ壮絶な闘病生活から得た気づきや学びを、あなたのために役立てるとき」と、改めて考えさせられる記事でした。
今回も、最後までご覧いただきありがとうございました。
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うつぬけマン
引用、中日新聞(2024.4.13)
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