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本が好きな人、本がある風景が好きな人、本を好きな人が好きな人におすすめです。映画『ブックセラーズ』

長野相生座ロキシーで映画『ブックセラーズ』を観る。

” 社会の多様化やデジタル化で、本をめぐる世界は大きく変わってしまった。書店は、本は、未来に生き残るのだろうか…いや、本の魅力は絶対になくならない。本を愛する人たちのそんな思いに応えてくれるのが、本作『ブックセラーズ』だ。世界最大規模のNYブックフェアの裏側から、業界で名を知られたブックディーラー、書店主、コレクターから伝説の人物まで、登場する人々の本への愛情、ユニークなキャラクターには誰もが心惹かれずにはいられない。インタビューに登場するNY派の錚々たる作家たちや、ビル・ゲイツによって史上最高額で競り落とされたダ・ヴィンチのレスター手稿やボルヘスの手稿、「不思議の国のアリス」のオリジナル原稿など希少本が多数紹介されるのもたまらない魅力だ。本を愛するすべての人に届けたい一級品のドキュメンタリーである。”
The Film Experience

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*写真は全て公式サイトからお借りしました

上質な写真集を見ているような気分。または、とても居心地の良い部屋で、とても上等な酒を飲んでいるような。つまり、最初から最後までうっとり。

流れるジャズと登場する猫たちも心地いい。何も損ねることがない。気持ちよかったです。

『ブックセラーズ』は本にまつわる名台詞も沢山登場します。僕は彼らのようなブックフリークスではないけれど、その気持ちはわかる。笑

「私が本を買うとムッとするの。本屋なのに」
「長年探してた本を手に入れ、棚に入れる喜びといったら!そして、二度と開かないのさ」
「本は貸してはだめ。二度と返ってこない。デビット・ボウイも返さなかった」

もしかしたら(薄々気づいていたけれど)、ぼくは本を読むことよりも、本がある風景が好きなのかもしれない。美しい壁一面の本棚も、雑然と本が積み重なっているカオスな風景も。登場する本棚たちにうっとり。

世界中の本棚と、本を愛する人々が見れて幸せな二時間でした。
本が好きな人、本がある風景が好きな人、本を好きな人が好きな人におすすめです。

長野相生座ロキシー

長野相生座ロキシーについてnoteに書きました。よかったらこちらをご覧ください。

蛇足:みうらじゅんとタモリ倶楽部

NYの本好きたちをスケッチした映画『ブックセラーズ』は登場する人たち皆が愛おしい。ブックセラーズって言ってるけど、ブックフリークスだよなあ…と思いました。

日本版を妄想するに多分この映画のように洒脱にはならないだろうけれどやっぱり観てみたい。まずみうらじゅんが思い浮かんでしまった。

日本にも伝説的な蒐集家&古本屋の主は絶対いるし、ぜひ観たい。
そんな伝説的な彼らに登場いただきつつ、みうらじゅんのような"どうかしている"フリークスにもぜひ登場いただきたい。と妄想しています。彼が少年時代に作った『怪獣スクラップ』なんて胸が100回キュンとなる。

また、タモリ倶楽部の神回のひとつ『こんなに集めてど〜するの!? 潜入!辞書コレクターの魔窟 境田邸』に登場されたフリー校正者・辞書研究家の境田稔信さんの辞書コレクションもすごかった。
あのタモリが"どうかしている"と評するくらい本物。尊敬すべきブックフリークス。最高でした。


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