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優越の錯覚


今回はですね、皆さんに今日はちょっと変わったテーマでお話ししようと思います。それは「脳炎症」と「ダニング=クルーガー効果」の関係についてです。なんだか難しそう…と思われるかもしれませんが、ちょっとした話を加えながらで話していきます。

まず、「ダニング=クルーガー効果」というのは、自分の能力が低いにも関わらず、それを認識できずに自己評価が高くなってしまう現象のことを言います。これを「哀れな人」「痛い人」と表現することもありますが、この「痛さ」がどこから来るのか、実は脳科学的な仮説背景があるんです。

最近の研究で、特定のタンパク質「PQBP1」というものが注目されています。このタンパク質、実は脳内でとても重要な役割を持っているんです。具体的には、脳内の掃除屋さんであるミクログリアが、誤ってたまったタウタンパク質を発見し、それと結合することで脳内炎症を引き起こすというのです。この炎症が「痛い人」の認知機能の低下と関連しているのです。

さて、ここで面白い話を一つ。想像してみてください。あなたの部屋がごちゃごちゃしていて、掃除をする人(ミクログリア)がゴミ(タウタンパク質)を見つけたとします。通常なら、サッと掃除してくれるはずが、なんとそのゴミが粘着性が強くてなかなか取れない(ベトベトにくっついて取れない)。結果、掃除をする人が必死になってゴミを取ろうとするあまり、部屋中が荒れてしまう…これが脳内で起きていることと似ているんですね。


この「掃除のしすぎ」(こっちを片付けると、あっちの汚れが気になって仕方なくなる)が脳炎症を引き起こし、私たちの認知機能に影響を及ぼします。つまり、部屋(脳)が荒れることで、物事の判断が難しくなり、自己評価と他者評価のバランスが崩れて前頭前野機能が低下してしまうわけです。

面白いことに、ダニング=クルーガー効果による「哀れ」「痛い人」は、自分がどれだけ「痛い」かを自覚できないという特徴があります。これはまるで、部屋が散らかっているのに、その散らかり具合が見えていないようなものです。自分では「まあまあきれいでしょ」と思って自信満々に見えているかもしれませんが、実際には足の踏み場もないほど…これが、自己認識のズレを生んでいるんですね。


こうした認識のズレが、痛い行動や発言につながるわけですが、その背後には脳の炎症という生物学的なメカニズムが隠れています。だからといって、痛い人を責めるのではなく、その状況を理解し、適切な対処をすることが重要です。これを理解することで、私たちはもっと寛容になれるかもしれませんね。


さて、こうした状況を改善するためには、まずは自己認識のズレに気付くことがスタートラインです。そして、それがどういった生理的な反応から生じているのかを理解することが次のステップです。たとえば、痛い人が炎症を抑え、認知機能を回復させるためには、ストレス管理や適度な運動、十分な睡眠や食生活などが助けになるでしょう。

脳の健康を保つためには、栄養面も重要です。抗炎症作用を持つ食品を取り入れることで、脳炎症を自然に緩和することが期待できます。例えば、オメガ3脂肪酸豊富な魚類や、クルクミンを含むターメリック、抗酸化物質が豊富なベリー類やイチゴなどがおすすめです。

また、心の炎症を鎮めるためには、メンタルヘルスをケアすることも大切です。定期的なメンタルヘルスのチェック、趣味や瞑想、友人との交流を通じて心のバランスを整えることが、脳の健康にも良い影響を与えます。

このように、私たちの「痛い」行動や感情には、見えない脳の状態が優越の錯覚と大きく関わっていることがわかります。ダニング=クルーガー効果を例に取り上げましたが、これは一つの仮説、現象に過ぎません。他にも多くの心理的、生物学的要因が私たちの行動や思考に影響を与えています。

この話を通じて、「恥かしい人」「痛い人」と呼ばれる人たちに対する見方が少しでも変われば嬉しいですね。誰もが時には「痛い」瞬間を持ちますが、(私もです)それを理解し、サポートすることで、より良いコミュニケーションと理解の場を築くことができるのではないでしょうか。

皆さんも、今日から「ああ、この痛さや哀れさは脳のサインかもしれない」と思いながら、日々の生活にちょっとした意識を向けてみてはいかがでしょうか。それが、自分自身や周囲の人たちとのより良い関係を築く第一歩になるかもしれません。




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目次
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・脳の疲れが引き起こすセロトニン細胞の 働き への 影響
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4月16日 苦手な人がいてもいい


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「私にはそんなものはないだろう…」「私は男性だし、そんな心に・・ 傷があるなんて・・・・」思うなんて見苦しい…恥だ!!そう思う人ほど、実は深いところに傷を負ってそのままになっている可能性があります。続きはブログ(note)を読んでレジリエンスにお役立てください。


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