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趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.347 読書 ジェフリー・ディーヴァー「死亡告示 トラブル・イン・マインドII 」

こんにちは、カメラマンの稲垣です。

今日は読書 ジェフリー・ディーヴァーの「死亡告示 トラブル・イン・マインドII 」についてです。


ジェフリー・ディーヴァーの第三弾短編集。

全部で6編、(5編の短編と1編の中編)

毎回やっぱりどんでん返しが入っているところがファンとしては嬉しい。

今作は特に、中編「永遠」がものすごく良く、数学オタクの刑事と肉体派刑事のコンビ。このままスピンオフして長編シリーズ化して欲しいほどでした。

短編の魅力は、長編ではなかなかできないことを、自由に好きなように書けるところですね。長編のプレッシャーから解放されて、好きなようにいろいろなジャンルに挑戦している感じがしますね。



物語は、第一弾「プロット」
ある大物のスリラー作家が亡くなった。彼のファンだった刑事が彼の死を疑い、探っていくと・・・。

第二弾「カウンセラー」
主人公は公認心理カウンセラー。ある時一人の女性がニーム(人間を悪の道へ誘導する超常現象)というものに取り憑かれているのを見つけ、彼は彼女を救おうと何度も声をかけるが聞いてもらえない。そしてついに彼女の自宅に・・・。

第三弾「兵器」
新型兵器を使ったテロが起こるとの情報が入り、組織はある人物を拉致し尋問する。しかし一向に犯人は口を破らない。刻一刻とテロが起こる時間が差し迫ってくる。テロ組織の目的は・・・。

第四弾「和解」
故郷に久々に出張で来たセールスマン。その土地である女性といい雰囲気になる。そして父親がよく行っていた酒場で亡き父親の裏の顔を知る。その正体は・・・。

第五弾「死亡告知」
あのリンカーンライムが死んだというニュースが流れる。新聞やテレビに。生前ライムと仕事した人間がインタビューに答える。ライムの功績を讃えて。そしてライムの家では・・・・。

第六弾「永遠」
数学オタクの新米刑事は、老夫婦の心中事件を数値的に逸脱していると思い、そしてまた老人の心中事件が起こりこれは連続事件だと、捜査を開始する。武闘派のベテラン刑事も最初は相手にもしなかったが、次第にその数式から炙り出されるおかしな数値から、一緒に捜査を始める。その黒幕は・・・。



もうあらすじがなかなか半分以上書けない、毎回どんでん返しの連続。

十分楽しく、いつも面白かったとすぐ内容を忘れてしまうが、

今回は最後の「永遠」がとても印象に残る。

特に数学オタクの新米刑事と武闘派のベテラン刑事のバディーが最高に面白い。

頭の良いキャラ(リンカーンライム)やすごい技術を持つキャラ(キャサリンダンス)はいたけど、数学オタクってこれは新鮮で面白い!

何事も数学に置き換えて考える!

これはぜひまた長編で読んでみたいほどのコンビでした。

そして物語自体もSF要素もあり、結構今現在でもこのようなことが起こっているのではと心配になる程でした。

今作はこの中編のためにあると言っても良いほど。

ライムが死んだというニュースの短編は単に呼水。

もちろん自分はそれに引っかかってこれを読み始めましたがw



「人間ってのは、信じたいと思ってる嘘にはころっとだまされちまうってことだろうな」
P.426「死亡告示 トラブル・イン・マインドII 」より




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