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趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.359 読書 知念 実希人「天久鷹央の推理カルテIV: 悲恋のシンドローム」

こんにちは、カメラマンの稲垣です。

今日は読書 知念 実希人さんの「天久鷹央の推理カルテIV: 悲恋のシンドローム」についてです。


医療ミステリー「天久鷹央」シリーズの第四弾。

表紙絵はアニメ風で可愛いが、現役のお医者さんが書いている本作。

結構内容も医療に関しては本格的で、天才女医と言う部分はエンターテインメント

ミステリーとしても十分面白い。そのバランスがとても良く安定的な面白さです。



今回も3本。短編2本、やや中編1本。

「迷い込んだ呪い」
結婚間近になると腹痛に襲われ元彼の呪いだと患者の女性は訴える。祈祷師との対決が面白い。
「ゴミに眠る宝」
ゴミ屋敷に住む男に注意しに行った若者が行方不明になってしまった。
「瞬間移動した女」
小鳥遊が想いをよせる看護婦が自分の親友を殺されその真相を天久鷹央に解いて欲しいと依頼する。その死は謎があり殺された部屋には大量の血液があり、そこからすごく離れた海で死体が見つかった。その謎だけではなく、小鳥遊の恋愛物語も切なくて良い。

どれもしっかりとオチがありミステリーとして十分面白い。

また主人公の天才医師の天久鷹央、助手の男性医師小鳥遊優、と研修医鴻ノ池舞とキャラが完全に立っていて、安心して物語を任せられる。

そして今回はそのキャラたちの関係性がいつも通り楽しいだけじゃなく、また一歩踏み込まれている。

特に「瞬間移動した女」が一番印象に残る。語り部である助手の男性医師小鳥遊優(ホームズで言えばワトソンのような存在)が大活躍する。

いつもは天久鷹央が謎を解くが、今回は最後は小鳥遊優に謎解きの決着を任される。

まああまりあらすじを言うとネタバレになってしまうので言えませんが、助手の男性医師小鳥遊優が本当にかっこいいと思いました。

まだ若く医師で格闘技も出来て強くとても優しい、でもいつも病院内の女性に粉をかけてもフラれてしまいます。

多分、いつも天久鷹央に振り回されて、病院内では病院長の娘である天久鷹央の恋人と思われて、かつ研修医鴻ノ池舞が噂を流しているからだと思います。

愛があるから天久鷹央と鴻ノ池舞は小鳥遊優を揶揄っているのでしょうね。

まあこのシリーズで小鳥遊優がフラれるのがまた定番ですw

いつか天久鷹央と小鳥遊優が結ばれる日を楽しみにしています。でもそれじゃあ面白くないだろうな。

今日はここまで。


「DNAは人間の本質を示すものじゃない」
/P.301「天久鷹央の推理カルテIV: 悲恋のシンドローム 」より










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